勇者にはほしい才能がある

東龍ほフク

25/エルム・ナキュ④愚痴吐きドス黒先生(脚本)

勇者にはほしい才能がある

東龍ほフク

今すぐ読む

勇者にはほしい才能がある
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇白
丰゙ソ「‥‥‥‥ व ミまㄝん」
エルム・ナキュ「どしたの? ギン君」
ぎン「たかが ㇟ૠてま ਕ が、折 ૠ 、 ιϯっこ੭ੇ 本 言売 խ で ʓ 入間なので」
丰゙ソ「才チが、嫁ま ს た」
エルム・ナキュ「あららぁ」
ぎン「‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「まぁまぁ、コレ食べて元気出して♫」
銀「‥‥‥(モグモグ)‥‥‥」
しょぼくれ丰゙ソ「カらあ ιϯ゙は、マモ ၈ ほ ੭ੇ のがお ɭ ɿ しィ」

〇黒

〇結婚式場前の広場
???「ヤダぁ!!!!!!! 行ぎだぐないっ!!!」
  ※人混みの隙間から、見知った顔の
  でかい男が駄々をこねているのが見える
エルム・ナキュ「実は、お恥ずかしながら こう見えて"嫁"がおりましてっ!!!!!」
喫煙兵士((せ、先生?!))
エルム・ナキュ「更にお恥ずかしながら、近々 子供も 産まれる予定でしてっ!!!!」
エルム・ナキュ「あと、単純に執筆業も進めなければ ならない案件がございましてっ!!!!」
エルム・ナキュ「なので、今更ですが遠征はイヤですっ!!!!!」
マッチョ兵士「うるせぇ‥‥‥! 恥ずかしくねぇのか、こいつ‥‥‥!」
マッチョ兵士「暴れないでくださいってば‥‥‥!」
オウシ・ヤマ王「‥‥‥‥‥」
オウシ・ヤマ王「だから?」
エルム・ナキュ「ふぇ‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「ひ、独り者じゃないので、だから 自国に残りたいな、と思い、まして」
オウシ・ヤマ王「── 今更、遅い 先方にも「頼りになる者をよこす」と 伝えてしまったしな」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥」
オウシ・ヤマ王「‥‥‥‥‥」
オウシ・ヤマ王「何故、才能がある方で頑張ったり 得意げにしたりせんのだ」
オウシ・ヤマ王「悩みながら字をチマチマ書いているより、 戦闘の方がよほど簡単であろう?」
オウシ・ヤマ王「お前は、困っている人の元へ行くべきだろう エルム・ナ‥‥‥‥‥」
サイン会に来た子「先生! お隣を助けに行ってくれるのね!」
サイン会に来た子「実は、あっちのおクニに私の 文通友だちがいるの!」
サイン会に来た子「夜になると、魔物が家のカベをたたいて うるさくして怖くて眠れないんだって!」
サイン界に来た子「ともだちを助けてあげて!」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥」
オウシ・ヤマ王「ほれ、返事をしてやらんか」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「‥‥‥うん、わかったよ」
エルム・ナキュ「先生、さくっと悪者退治してくるねっ!」
エルム・ナキュ「魔物の首を斬ったり、踏んづけたり、 ちぎったり、魔法でこっぱみじんの ミンチにしたり真っ二つに斬って 内臓出したりねっ」
サイン会に来た子「‥‥‥せ、先生?」
エルム・ナキュ「ごめん、なんでもないよん♪」
禁煙中兵士「‥‥‥‥‥」

〇黒

〇海
  ※船上(イイ感じの船の背景画像がない)
禁煙中兵士「せ、先生‥‥‥大丈夫っすか?」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥うん‥‥‥」
エルム・ナキュ「超絶に情けない所を見せてしまったね‥‥‥」
エルム・ナキュ「いざ行くとなったら、もうメッチャ嫌になってね‥‥‥」
禁煙中兵士「だ、大丈夫です!  先生が“戦闘時以外は常時 情けないの” わかっています!!!」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「ありがとう‥‥‥‥(?)」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥王様の仰っている事は正しいんだよね」
エルム・ナキュ「わかってはいるんだけどね」
エルム・ナキュ「‥‥‥でも、見たかったなぁ。 産まれたての赤ちゃん」
エルム・ナキュ「男の子かなぁ? 女の子かなぁ?」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥‥‥」
禁煙中兵士「‥‥‥‥‥にしても、先生‥‥‥」
禁煙中兵士「ヤる事ちゃんと ヤってるんすねぇ‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「こんな時こそっ!!! ////// 藁人形!!!!!! /////」
エルム・ナキュ「い、癒やされる‥‥‥ マイナスイオン出てりゅ‥‥‥」
禁煙中兵士「な、ななな何すかソレ‥‥‥?!」

〇海
エルム・ナキュ「あれ? 君、カノジョいるのに 遠征に参加したんだ」
エルム・ナキュ「それだってさぁ。 遠征を断る理由になるのに」
禁煙中兵士「‥‥‥‥‥」
禁煙中兵士「あっ、破局しました」
禁煙中兵士「『タバコなんて吸ってる男より、パイプ 吸ってる人の方がダンディカッコイイ♥』 そうです」
エルム・ナキュ「あっ、あっ、あっ、あっ‥‥‥‥💦」
禁煙中兵士「と、いうわけで俺は戦場で散ります」
禁煙中兵士「よろしくな! アニキ!!!」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「『アニキ』は可愛くないから 『お兄ちゃん』って呼んでくれない?」
禁煙中兵士「よろしくな! アニキ先生!!!」
エルム・ナキュ((無視された!))
マッチョ兵士「おぉ‥‥‥あのメッチャ強い小説家先生と 一緒に行けるなんて‥‥‥!」
兵士の1人「でも、あの人いるんなら俺らが 行く意味あるんかね?」
モブ君「あの人だけで、だいぶ魔物は片付いちゃうしさ」
モブ君「‥‥‥俺らは適当にサボっちゃおうかな?」
マッチョ兵士「なんて事を言うんだ!」
マッチョ兵士「皆で頑張ろうではないか!!!!」
「‥‥‥‥‥‥」

〇城の客室
オージュ・ウォゲ「── ちなみに、遠征以降の話はキンに 同行した“例の禁煙君”に聞いた話さ」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥そういやアイツ、今でも禁煙 続いてるそうなんだとさ」
オージュ・ウォゲ「エライ×2」

〇ヨーロッパの街並み
町人A(禁煙中)((別れた元カノが噂でもしてるんかな‥‥‥))

〇海
エルム・ナキュ((まぁ。気を取り直して、長い船旅!))
エルム・ナキュ((今まで読めてなかった本を  消化できるぞぉ!))
  ※揺れる船
  ※濡れる甲板とエルム・ナキュと、本
禁煙中兵士「どうしたんすか?! 今の悲鳴‥‥‥」
禁煙中兵士「あ‥‥‥あぁ‥‥‥」
  ※濡れた甲板や本で察した
禁煙中兵士「何で、船内で読まなかったんすか‥‥‥」
床のずぶ濡れナキュ「気持ちいいお外で‥‥‥本読みたいじゃん」

〇ボロい山小屋
エルム・ナキュ「‥‥‥‥」
エルム・ナキュ((本はダメになっちゃったけど‥‥‥ それよか、私は執筆しなきゃだよね!))
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
エルム・ナキュ((これ‥‥‥何書こうとしてたんだろう‥‥‥))
エルム・ナキュ((間が空きすぎたから、忘れちゃってる?))
エルム・ナキュ((‥‥‥‥))
エルム・ナキュ「ふぇ‥‥‥?!」
禁煙兵士「アニキ先生!!!! 海からも魔物って来るんすね!!!!!」
禁煙兵士「数がヤベェっすよ!!! 申し訳ないっすけど、来てくださいぃい!!!」
禁煙兵士「わははははははははは!!!!!!!!」
エルム・ナキュ「ハ、ハイテンションだな‥‥‥ 行かなきゃヤバそうだね‥‥‥」

〇黒
  ── なんやかんやで

〇洋館の玄関ホール
隣国の女王「ほぉ‥‥‥そなたが 『普段はともかく、戦闘時は激強』な エルム・ナキュ隊長か」
エルム・ナキュ「あっ、はい、コンニチワ‥‥‥‥」
エルム・ナキュ((ってか私、“隊長”だったの??!!!))
隣国の女王「と、いうわけで長旅で疲れているだろうが 早速〜(うんぬん)」
エルム・ナキュ((隊長って、何か皆の心配とか気配りとか しなきゃなのかな‥‥‥))
エルム・ナキュ((そ、そもそも今回遠征に参加した人の 顔と名前を覚えてな‥‥‥))
隣国の女王「というわけで、よろしく頼むぞ」
エルム・ナキュ「はい?」
シューラン・ヤカマ「この国の案内と討伐同行を勤めさせて いただきます、軍隊長のシューランと 申しますぅ〜」
シューラン・ヤカマ「よろしくお願いしますん〜」
エルム・ナキュ((知らない人と一緒?!))
隣国の女王「道中、盗賊の討伐も頼むぞ」
エルム・ナキュ((何か、魔物以外の退治も頼まれてる?!))

〇洋館の玄関ホール
シューラン・ヤカマ「‥‥‥女王よ」
シューラン・ヤカマ「何ですか?  あのデカいだけのへっぴり腰のヘタレは」
シューラン・ヤカマ「あんなのを送ってきたオウシ王は こちらをナメているので‥‥‥‥」
隣国の女王「ナキュ先生の悪口を言うなっっ!!!!!」
隣国の女王「貴様より稼ぎはいいし、あの“嘘がつけない オウシ王”が「強い」とよこしてきたの だから間違いはない!」
シューラン・ヤカマ「えぇえ‥‥‥」
隣国の女王「まさか、エルム・ナキュがあのような 美丈夫だとはの‥‥‥」
隣国の女王「会えて嬉しいのぉ‥‥‥」
隣国の女王「「ジーコはミーナとノキース、 どっちと結ばれるのですか?」と 尋ねてもよいのかのぉ‥‥」
シューラン・ヤカマ((‥‥‥‥‥))
シューラン・ヤカマ((使えないような奴なら、どさくさに紛れて  魔物と一緒に斬り殺しちゃおうかな‥‥‥))

〇空

〇湖畔の自然公園
エルム・ナキュ「はい、最後ぉ〜」
エルム・ナキュ「皆さぁん!  直行直帰のために、とっとと 行きますよぉ!」
禁煙中兵士「待っ、待って兄貴ぃ‥‥‥!」
マッチョ兵士「隊長‥‥‥! ストップ、ストップ‥‥‥!」
「休憩‥‥‥しましょお‥‥‥!」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「あっ、ごめん‥‥‥」
禁煙中兵士「シューランさんなんか、産まれたての ヤギみたいに足プルプルさせてるっすよ‥‥‥!」
げっそりシューラン「‥‥‥‥‥‥‥」
げっそりシューラン「ナ、ナメてて‥‥‥すんませんでした‥‥‥」

〇湖畔の自然公園
シューラン・ヤカマ「あの、本当に‥‥‥ナメてて すみませんでした‥‥‥」
シューラン・ヤカマ「まさか自分が、剣術も魔法も‥‥‥ 小説家先生に及ばないとはで‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「わぁ、そんな‥‥‥大丈夫ですよぉ」
エルム・ナキュ「私が殺りそこねた魔物”だけ"でも 退治してくれたじゃないですかぁ」
シューラン・ヤカマ((言い方‥‥‥))
シューラン・ヤカマ「‥‥‥‥‥‥」
シューラン・ヤカマ「‥‥‥‥あのぉ」
シューラン・ヤカマ「つかぬ事をお訊きしますが‥‥‥」
シューラン・ヤカマ「先生、我々を邪魔に感じてません?」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「え? 何でぇ?」
シューラン・ヤカマ「私達の隊も含め、先生の隊も‥‥‥ 足遅いわ、1発で魔物しとめないわ じゃないですか」
シューラン・ヤカマ「むしろ、我々がいる事によって先生の 動きの邪魔になっているとすら‥‥‥」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「え、やっぱわかります?」
エルム・ナキュ「── うん。実は周りに皆がいるとさ、 剣を振るった時や魔法を放つ時に すっごく邪魔でさ」
エルム・ナキュ「たかが3日の行軍でいちいちこうやって 休まなきゃいけないとか、面倒だなとか」
エルム・ナキュ「やかましい奴が多いから、読書や執筆の 集中もあまり出来ないし」
エルム・ナキュ「あと、軍人なんて単純にムサ苦しくて 臭くて可愛くなくて反吐が出るよ」
シューラン・ヤカマ「‥‥‥‥‥‥‥」
シューラン・ヤカマ「私が『他国の他人』だから、そんな正直に 仰っているんです‥‥‥?」
エルム・ナキュ「そうですね」
エルム・ナキュ「やる事やったら、とっとと直行直帰 するので‥‥‥ココでどう思われようともで」
エルム・ナキュ「‥‥‥愚痴が言えてスッキリしました! ありがとうございます!」
シューラン・ヤカマ「‥‥‥‥」
禁煙中兵士「え〜? なぁに辛気臭い顔 してるんすかぁ〜?」
禁煙中兵士「隊長らも呑みましょおよぉ〜」
シューラン・ヤカマ「あ、あぁ‥‥‥」
シューラン・ヤカマ((空気が悪かったから助かった‥‥‥))
エルム・ナキュ「私、アググ・リシュケ先生を殺した “酒”なんざ嗜まないので結構」
エルム・ナキュ((‥‥‥‥‥‥))
  あぁいう下品な奴らから逃れたくて、
  小説を書いたり読書していたのになぁ。
  結局、付き合うのはあぁいう奴らに
  なっちゃうのか。
エルム・ナキュ((‥‥‥?))
エルム・ナキュ((この私が疲れてる‥‥‥?))
エルム・ナキュ((文字が頭に入ってこな‥‥‥))
???「えるむ・なきゅセンセェ〜〜〜」
シューラン・ヤカマ「おしゃけも のまずに おべんきょうなんですぅ????」
エルム・ナキュ「え‥‥‥酒クサっ‥‥‥ 来ないでください‥‥‥」
シューラン・ヤカマ「おべんきょうもして、バトルもして‥‥‥ センセェは ホントぉにエライでちゅねぇ!」
エルム・ナキュ「うわ‥‥‥寄らないでください‥‥‥」
シューラン・ヤカマ「そぉいや、センセェ〜 僕んトコぉ‥‥‥娘がオギャアしましてぇ〜」
シューラン・ヤカマ「なんかぁ、オススメの絵本とか ありまちゅかぁん?」
エルム・ナキュ「あ〜、じゃあそれなら‥‥‥」
シューラン・ヤカマ「そうだぁ、センセェ!」
エルム・ナキュ「え? もう話変わるんです?」
シューラン・ヤカマ「いっそ、1人で先行って魔物 倒してりゃあいいじゃんさ??」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥‥‥‥」

次のエピソード:26/エルム・ナキュ⑤干物や婆や兎やら既視感祭り

コメント

  • 一気読みして最新話まで追いつきました!(通知うるさかったらすみません)
    タバコ兵士とかシューランの娘とか、そういうエモいの好きです💞
    やることやってるのにやることやってると思われたくない先生、ヤバいような繊細なような、周囲から実際にそう思われてしまっていたところも込みでおもしろいです👍

  • ああ〜!パリピの仲間!ここに繋がるんですねぇ🥹✨
    タバコさんは彼かぁ…年取ったなぁ😌(EMOI)
    シューランさんが最初やな奴系かと思ったらめっちゃ可愛い人でニヤニヤします💓
    しかし…やっぱ「ヤることヤってる」と思われちゃっていた先生、不憫😂

成分キーワード

ページTOPへ