Second(脚本)
〇魔法陣2
万物聖堂に忍び込む
琉惺たち
〇荒廃した国会議事堂の広間
神官「寿限無 寿限無 五却のすりきれ 海砂利水魚の 水行末 雲来末 風来末」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「怪しい呪文 唱えてるぞ」
オジサン「なんちゅーか 神より 悪魔崇拝っぽいなぁ」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「どこにブラック・サンタが?」
オジサン「信者のどこかに いんだろ?」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「メイドばかりじゃないか! どういう教団なんだ!?」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「アイツ 明らかに怪しい!!」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「アンタの感性が怪しい あんなの サンタのわけないでしょ!」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「しかし・・・只者じゃない?」
メイドNo.8「イヤ~ン 覗きがいるぅぅぅ」
神官「部外者だ ひっ捕らえよ」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「逃げて 早く!!」
オカッパ「あわわわわ」
神官「追え 追うのだ」
銃を構えたメイドたちが
追いかけてくる
オジサン「うひょう~うう 捕まっちゃおうかなぁ」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「バカ! ハチの巣になるよ!!」
スナイパーの少女が構える
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「信者に罪はない 洗脳されてるだけ 今は逃げよう」
スナイパー「・・・(舌打ち)」
〇洋館のバルコニー
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「イチかバチか飛び降りよう!! この高さなら なんとか」
オジサン「バカ言え! 俺は膝に 水が溜まってんだよ 中年の体 ナメんな!!」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「話にならない・・・」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「私が引きつける アナタたちは逃げて!!」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「イヤだ」
オジサン「もう走れねーよ! 中年の体 ナメんなって」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「話す気にもならない・・・」
オカッパ「オッと これまでだ この女を殺したくなければ 武器を捨てろ!!」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「キサマ」
オカッパ「まんまと罠にハマりやがって 俺は教団のスパイなのさ」
オカッパ「撃ったら カグラが死ぬぞ」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「構わない 撃て!!」
オカッパ「ホラ 撃てよ 女王様のお達しだぞ」
スナイパー「・・・・・・」
オカッパ「じゃあ 俺から行くぜ」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「そんな・・・」
オカッパ「貴様らも死ね」
男たちは バルコニーから落ちた
オカッパ「ワハハハハ お前は コッチに来い」
カグラは連れて行かれた
落ちたはずの2人は・・・
オジサン「嘘つき 落ちたら絶対 膝割れるだろ」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「・・・・・・」
〇荒廃した国会議事堂の広間
神官「ブラック・クリスマスに この女の 心臓を捧げるのだ」
神官「心臓だけではない 肺臓・肝臓・腎臓・脾臓 胃・小腸・大腸・膀胱・胆嚢・三焦・・・」
神官「五臓六腑を捧げよ!!」
「五臓六腑を捧げよ」
神官「お前は生贄から解放だ」
生贄ガール「超ラッキー あざーすっ」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「あいつ生贄だったのか・・・」
オジサン「まずいぞ カグラが生贄になっちまう」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「助けないと!」
オジサン「俺たち2人で どうやるんだよ💦」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「俺は1人でも行くぜ!」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「オッサンは 膝に水が溜まってんだろ? 休んでろ!」
オジサン「バカヤロウ 優先席を譲るみたいに言うな!」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「俺は止まらねーぜ!!」
歩み出した足に 何かが当たった
箱の中には
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「これは!?」
オジサン「オイ 見ろ あいつは・・・」
〇黒背景
ブラック・サンタ「手ぬるい あと200ヵ所に武器を配れ」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「間違いない ブラック・サンタだ!!」
ブラック・サンタ「この女は?」
神官「私どもの開祖です」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「裏切り者!!」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「なな なに? カグラが開祖!?」
神官「この女は開祖失格 サンタ様に五臓六腑を捧げます」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「貴様のはらわた 掴みだしてやる!!」
ブラック・サンタ「内輪揉めはヤメロ 武器200 今日中だゾ!!」
ブラック・サンタ「今日はブラック・クリスマスなのだ」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「カグラが教団の人間? 嘘だろ・・・」
〇荒廃した国会議事堂の広間
オジサン「オイ どうした? カグラを助けるんじゃねーのか?」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「見損なったよ あんな奴」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「生きてたのか!?」
オジサン「防弾チョッキだよ 全て計画通り」
オジサン「スパイとサンタを あぶり出す作戦さ やはりオカッパは クロだったな」
オジサン「カグラはお前が考えてるような奴じゃない」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「信じられるか!!」
オジサン「そうか・・・ 心に水が溜まったようだな? だったら お前が優先席に座ってろ」
オジサン「俺の膝は まだまだ大丈夫だ 中年ナメんなよ!!」
オジサン「俺こそ止まらねーぜ!!」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「チクショウ 俺も止まらねーぜ」
オジサン「突撃」
「ワアアアアア 生きてたのか!?」
ブラック・サンタ「さらばだ」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「サンタを逃がすな」
〇展示スペース(展示物無し)
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「消えた!?」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「見失ったの?」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「カグラ・・・ 聞きたいことがある」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「万物聖堂の開祖なのか?」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「そうよ」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「そうよって・・・ 騙したのか!? グルだったんだな アイツらと」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「万物聖堂は元々ね──」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「占いの館だったの」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「占い!?」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「女性たちも 私が集めた占い師よ メイドにさせられてたけど・・・」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「さっきの神官が 私を追い出して教団にしたの」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「イメージを崩されて いい迷惑だわ」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「「万物聖堂」なんて カルトっぽい名前つけんなよ」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「占いで決めた名前だもん 縁起良かったのよ」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「あなたの未来も 占ってあげましょうか?」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「やめろ それって 死亡フラグ立つやつだろ!?」
オジサン「このスパイ野郎 どうする? フルチンにして 死ぬまで踊らすか?」
オカッパ「助けてくれよぉぉ」
オジサン「サクラ 防弾チョッキでも痛かったろ? 仕返ししてやれ」
スナイパーの少女は
カグラに耳打ちした
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「メイド服 着せてみたいって」
オジサン「アレ? お前 何を握ってんだ?」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「「殺しのプレゼント」らしい さっき拾った」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「サンタに投げつけてやれば良かった」
スナイパー「これ・・・ 本物の手榴弾じゃない」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「しゃべれるのか!?」
スナイパー「時限爆弾だ」
オジサン「すてろォ」
〇黒背景
スナイパー「お姉ちゃん ケガはない? 良かった・・・」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「サクラ サクラ」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「妹だったのか!?」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「お 俺が 間抜けなせいで──」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「何も言うな ツベコベ言ったら 斬る」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「・・・・・・」
〇展示スペース(展示物無し)
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「あのヤロウ」
オジサン「にげろッ」
オジサン「アレレ? あの小僧消えたぞ」
オカッパ「逃げたな!? サクラを死なせておいて 悪党め!!」
オジサン「お前が言うな」
オカッパ「カグラもいないぞ」
オジサン「アイツら 一体どこへ?」
〇開けた交差点
〇テクスチャ
2人は
戦車の下に 潜り込んでいた
互いに 口を利かなかった
〇巨大なビル
ブラック・サンタは
建物の中へ入った
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「ここは?」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「・・・」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「いつまで しゃべらないつもりだ?」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「・・・」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「「国家財政院 増税局」の看板」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「「減税局」の看板は無いな 増税しても 減税はナシか?」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「中央省庁が ブラック・サンタと繋がっている?」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「万物聖堂を悪者にして 黒幕は政府?」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「まさか 国民の目を 増税から逸らすのが狙いか?」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「・・・」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「黙り込んで 丸でサクラみたいだ」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「仕方ない 俺が全て悪い」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「だが 気づいたことがある ここは異世界じゃない!!」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「万物聖堂の教義「異世界自爆テロ」は 俺の世界で流行ったものを 復活させたんだ」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「俺の世界と繋がってる証拠 つまり ここは・・・未来だ!!」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「俺は未来に転生しちまった!! こんなのが 未来の姿だと!?」
ブラック・サンタ「失望したかね?」
ブラック・サンタ「だが安心したまえ 君には もう未来はない」
ブラック・サンタ「戦車にぶら下がってるのを 気づかないと思ったか?」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「国民の不満が高まって このままでは 政府転覆しかねない」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)(え? しゃべった!?)
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「だから1日だけの殺し合いを許した 不満を散らすため その代わり──」
鬼切 カグラ(おにきり かぐら)「世界一の税金と保険料を納めさせる それが政府の決めたルール」
ブラック・サンタ「バカバカしい それはデマだよ 真相は もっと簡単だ」
ブラック・サンタ「ゲームだよ」
東雲 琉惺(しののめ りゅうせい)「ゲームだって!? それは一体・・・」
真相はEndへ続く
敵味方が目まぐるしく変わる展開がいいですね。そして異世界は未来だったとは。果たしてラストはどうなるのか……
拝読させて頂きました!
ブラック・サンタは、おそらく、彼、なんだろうなぁ、、とは思いながら、それでいて、誰もがなり得る存在だなぁ、、って。
おっちゃんのどこか憎めないところに癒されました!! ⸜(*ˊᗜˋ*)⸝最終話、期待してます!!
ブラックサンタの正体が気になります!🤭転生した先が未来だったとは驚きです!中年のオッサンきゃら大好きで、笑いました!他にも個性的なキャラがストーリーを面白くしてますね!これは、エンドが気になりますねぇ〜😁