ベガの10000億リッツ

米子(公式)

第5話 私の味方(脚本)

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〇暖炉のある小屋
美舟「今度のターゲットは女の子なの」
美舟「歳は・・・少し下かな」
美舟「でも才能は抜群!」
美舟「気が強くて、なんかえらそうなのよね」
美舟「部屋を片付けて貴舟」
美舟「今日ベガが来るの!」
美舟「え・・・!?」
美舟「当たり前でしょ。 全部お金の為だって」
美舟「貴舟、どうしよう」
美舟「ベガもゲームに参加するって」
美舟「・・・そうよね」
美舟「今までと同じだよね」
美舟「・・・・・・」

〇ヨーロッパの街並み
ベガ「貴舟って・・・」
貴舟「あぁ」
貴舟「姉の美舟が世話になったな」
ベガ「・・・あんた、男だったの!?」
貴舟「今はそれより話を聞いてくれ」
ベガ「こっちは、 話すことなんてないんだけど」
貴舟「・・・あんたには悪い事をした」
貴舟「こんな事言って 虫が良すぎるのも分かってる」
貴舟「でも、美舟が大変なんだ!」
貴舟「助ける為に協力してもらえないか」
ベガ「・・・人を馬鹿にすんのも 大概にしなさいよ」
貴舟「命に関わるかもしれないんだ」
ベガ「なっ」
貴舟「頼むっ!! この通りだ!」
ベガ「・・・話だけなら、」
ベガ「聞いてやってもいいわ」

〇怪しげな酒場
貴舟「特別室の勝負のあとから」
貴舟「美舟は自分の役割を拒みだした」
ベガ「え・・・」
貴舟「こういう事は今までにもあったんだ」
貴舟「けど、まさか」
貴舟「マスターに 直接言いに行くなんて・・・」
貴舟「あいつに歯向かった奴がどうなるか、 わかってたはずなのに」
ベガ「・・・美舟は今どこに!?」
貴舟「昨日から戻っていない」
貴舟「あれは金の亡者だ・・・」
貴舟「意味もなく殺す なんて事はしないだろうが・・・」
ベガ「そんな・・・」
ベガ「どうすんのよ」
貴舟「ひとつだけ案がある」
貴舟「美舟を“景品”として助けだすんだ」
貴舟「明日、俺はマスターの元へは行かない」
貴舟「予定されているゲームを 中止にはできないはずだ」
貴舟「すると必然的に景品役が美舟に回る」
貴舟「そこであんたの出番だ、ベガ」
ベガ「ゲームに勝って美舟を救え、ってこと?」
貴舟「あぁ」
貴舟「観客の前なら奴も文句は言えない」
ベガ「ただ・・・」
ベガ「マスターの腕は確かよ」
ベガ「戦ったから分かる」
ベガ「正直、勝てるかどうか」
貴舟「勝てるさ」
貴舟「俺達が組めば」
ベガ「どういうこと?」
貴舟「幸運を授ける民族」
貴舟「なんて呼ばれるには理由があるんだよ」

〇黒背景
貴舟「俺達は普通の奴の何倍も 聴力が優れている」
ベガ「聴力・・・?」
貴舟「そう。 マスターの連勝は運でも実力でもない」
貴舟「俺が挑戦者の“心音”の乱れを 瞬きで合図していたからなんだ」
貴舟「どんな実力者でも ゲーム中の心音は変化する」
貴舟「それを知れば相手の動きは 読めたも同然」
ベガ「全部イカサマだったってこと!?」
貴舟「ああ。明日は美舟にやらせるだろうが」
貴舟「こっちも俺がいれば条件は平等だろ?」
ベガ「確かにそれなら」
ベガ「確率はゼロじゃない・・・」

〇怪しげな酒場
貴舟「美舟は・・・優しい性格だ」
貴舟「本当は人を 騙すことに心を痛めてたんだと思う」
貴舟「・・・もとは、美舟が景品役だった」
貴舟「でも、そんな見世物みたいなこと させたくなくて」
貴舟「・・・俺が役を交換するよう頼んだんだ」
貴舟「それが結局・・・ 美舟を追い詰めたんだな」
貴舟「俺はどうなってもいい」
貴舟「美舟だけは、どうやっても助けたい」
ベガ「・・・言いたいことは分かったわよ」
貴舟「じゃあっ」
ベガ「でも・・・少し、考えさせて」
貴舟「・・・っ」
貴舟「明日の夕方、ここに来る!」
貴舟「待ってるぞ! ベガ!」

〇空

〇立派な洋館
  翌日

〇貴族の部屋
トレヴァー「失礼します」
トレヴァー「・・・また昼食もこんなに残して」
ベガ「お腹空いてなかっただけ」
トレヴァー「・・・はぁ」
トレヴァー「一体何があったんです?」
ベガ「だから何も」
トレヴァー「正直に言わないと、もう車出しませんよ!?」
ベガ「──っ」
ベガ「あぁもうっ」

〇貴族の部屋
トレヴァー「美舟さんが!?」
トレヴァー「何迷ってるんです!? 助けに行きましょうよ」
ベガ「・・・仮に、助けられたとして」
ベガ「そのあと・・・私に何ができるのよ・・・」
トレヴァー「──何言って」
ベガ「甘く見てたの!」
ベガ「・・・あの裏賭場を出たとこで、 また二人は命を狙われる」
ベガ「想像できないような・・・」

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