ベガの10000億リッツ

米子(公式)

第4話 彼女の運命(脚本)

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〇東洋風カジノ(特別室)
ベガ「私の合計は・・・56点」
参加者「49点っ、負けだ」
美舟「・・・30点」
マスター「60点」
マスター「このゲーム、私の勝利です」
マスター「残念ですが・・・」
マスター「今夜もお客様の中から 勝者は出ませんでしたね」
マスター「それでは皆様、またのお越しを」
ベガ(今までの、すべてが・・・水の泡)
観覧客「すげえ! 無敗記録更新だ」
ベガ(ありえない・・・ずっと無敗なんて)
ベガ(それともこれが)
貴舟「・・・・・・」
ベガ(幸運を授ける力だって言うの!?)

〇空

〇海辺
ベガ「くっ・・・!!」
美舟「全く、歯が立たたなかった」
ベガ「・・・・・・」
美舟「・・・負けちゃったけど」
美舟「貴舟の顔が見れて安心した」
美舟「それに私」
美舟「前より確実に ギャンブルの腕は上がったはず」
美舟「今までありがとうベガ」
美舟「巻き込んでごめんね?」
美舟「大丈夫、私また頑張るから」
美舟「だから、もう気にしないで」
美舟「ね?」
ベガ「なんで・・・ヘラヘラしてんの」
美舟「え?」
ベガ「悔しくないの!?」
ベガ「だいたい、何なのよあのザマは!?」
ベガ「攻守の分担はできてないし、 役作るタイミングもずれてるし」
ベガ「何の為の練習だったの!?」
美舟「せ、精一杯やったわよ! でも、緊張して・・・」
ベガ「緊張したにしても、 もう少しやりようがあるでしょ!?」
美舟「だからあれは・・・わざとじゃなくて」
ベガ「わざとじゃなくて何!?」
ベガ「あんた本当にやる気がっ──」

〇王宮の入口
  ・・・やる気なんか
  なかったんだとしたら──?

〇海辺
ベガ「・・・っ」
美舟「あ、ちょっとベガ」

〇王宮の入口
ベガ「・・・・・・」
美舟「ねぇ、どこ行くの」
ベガ「店に戻る」
美舟「戻って、どうするのよ?」
ベガ「マスターにもう一度勝負を挑む」
美舟「えぇ!?」
ベガ「私にはまだ資金がある。 それをトレヴァーに持ってこさせれば」
美舟「でもそれ、ベガの大事なお金」
ベガ「貴舟を取り戻すんでしょ!?」
ベガ「参加費2倍も出せば、 あっちだって勝負に応じるはず」
美舟「・・・やめて」
ベガ「あんたは帰って、あとは勝手にやる」
美舟「お願いだからやめて」
ベガ「うるさいっ!!」
ベガ「次は負けない」
ベガ「私なら絶対に勝て──」
「勝てないっ!!」
美舟「・・・勝てないように」
美舟「できてるのよ」
ベガ「どういう意味?」
美舟「──それは、その、幸運を授ける力が」
ベガ「・・・はぁ」
ベガ「なんか隠してるわね?」
美舟「違う! 違くて・・・えっと」
ベガ「どうりでおかしいと思った」
ベガ「あんなバカみたいなミス。 普通じゃありえない」
美舟「・・・・・・」
ベガ「今考えると、最初も不自然だった」
ベガ「あんたには助けてくれる パートナーがいたのに」
ベガ「私に声をかけて・・・その日に偶然大負け」
ベガ「そういえば、あの男も怒ってたわね」
ベガ「君はやる気があるのかって・・・」
美舟「・・・・・・」
ベガ「・・・私で何人目?」
ベガ「あんた一体何人騙してきたの?」
美舟「・・・・・・」
美舟「そんなの・・・」
美舟「覚えてないよ」
ベガ「はっ・・・」
ベガ「最低ね」
美舟「・・・私だって」
美舟「やりたくてやってるんじゃない」
ベガ「どうだか」
ベガ「・・・で、一体どこから嘘?」
ベガ「手の内見透かされてるようなさっきの ゲームも、内通者がいたなら納得いく」
ベガ「マスターも仲間なんでしょ?」
美舟「仲間?」
美舟「・・・やめてよ」
美舟「あんな、 人を金の為の道具としか見てない奴」
ベガ「え」

〇黒背景
「・・・貴舟は景品として客を集める」
「私は騙して金を落とさせる」

〇王宮の入口
美舟「それが、生きる為に与えられた役割」
美舟「私達、マスターに買われたの」
ベガ「──買われた?」
美舟「そう」
美舟「稀少民族の双子なんかに生まれたのが 運の尽きね・・・」
美舟「私と貴舟の人生は売り物なのよ」
美舟「・・・はじめは、東の国だった」

〇古民家の蔵
「優しい老夫婦」
「家族のように思ってたのに」

〇モヤモヤ
「・・・そこから商人」
「貴族・・・」
美舟「いつのまにか、随分遠い所にきちゃった」

〇王宮の入口
美舟「なんで私達ばっかりこんな目に・・・」
ベガ「言いなりになってないで、 抵抗しなさいよ」
ベガ「どうして助けを求めないの!?」
ベガ「逃げるチャンスだっていくらでも」
美舟「逃げたわよ!!  今まで何度も!!」
美舟「けどその度に・・・追われて」
美舟「殺されかけて」
美舟「信じた人だって、 私達が金になるって知ると」
美舟「みんな目の色を変える・・・!」
美舟「何かしたところで変わんないのよ!!」
美舟「こういう、運命なの」
美舟「もう・・・疲れた」
ベガ「・・・それでも」
ベガ「あんたが諦めたら終わりじゃない」
ベガ「・・・私は本気だった」
ベガ「本気で、あんたを助けるつもりだったし」
ベガ「話してくれれば・・・協力したわよ」

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