ベガの10000億リッツ

米子(公式)

第1話 港町の裏賭場(脚本)

ベガの10000億リッツ

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〇黒背景
ディーラー「ノーモアベット」
客「黒! ・・・黒だ!」
ベガ「違う」
ベガ「まだ動くわ」
ディーラー「赤の・・・28!!」

〇闇カジノ
  裏賭場
裏賭場の客「この女、当てやがったな・・・」
裏賭場の客「ストレートアップだ!!」
裏賭場の客「・・・いや、待て」
ベガ「ふっ」
裏賭場の客「まさかアウトサイドベットも!?」
「同時賭けってことは・・・!?」
ベガ「ええ。私の配当は・・・」
ベガ「200万リッツ!!」

〇宇宙空間

〇中世の街並み
「ほら、これ食べな」
少年「え?  だってこれ姉ちゃんの分じゃ」
少女「私はいいの。ほら!」
少年「・・・じゃあ半分こしよ?」
ベガ(この辺りは・・・食糧も不足してるのね)
「ベガ」
トレヴァー「奥の通りに車をつけてあります。 行きましょう」
ベガ「・・・あぁ、うん」
トレヴァー「どうかしました?」
ベガ「別に」
ベガ「じゃあこれ、よろしく」
トレヴァー「はい」
トレヴァー「・・・って、重!!」
ベガ「200万リッツよ」
トレヴァー「にひゃっ・・・!?」
ベガ「ルーレットで大当たり」
トレヴァー「あんな運頼みのゲームで、 よくそんな大金を・・・」
ベガ「だーかーらー」
ベガ「ギャンブルは運だけじゃなく計算!」

〇闇カジノ
ベガ「ゲーム結果から」
ベガ「ディーラーの癖を割り出して」
ベガ「ホイールのゆがみ検証とボールの軌道を」
トレヴァー「はいはい、もういいですから!!」

〇中世の街並み
ベガ「・・・ん?」
トレヴァー「誰か来る」
トレヴァー「ベガ、止まって」
通行人「それがすごいらしいんだよ」
通行人「金以外にも 見たこともないような景品があって」
通行人「あのさびれた港町にそんな裏賭場が?」
通行人「ああ、一回行ってみたいもんだぜ」
ベガ(港町の、裏賭場・・・?)

〇トラックのシート
ベガ「毎回思うんだけど」
ベガ「そんなコソコソしなくても」
ベガ「この格好じゃ気づかれないわよ」
トレヴァー「だーめーですって!!」
トレヴァー「どこで誰が見てるか分からないでしょう!?」
トレヴァー「ベガはいいでしょうけどねぇ」
トレヴァー「こっちはばれたら首が飛びますよ!?」
トレヴァー「第三王女の違法ギャンブルに 協力してたなんて!!」
ベガ「あははは! 確かにね」
トレヴァー「頼みますよ・・・」
ベガ「ね、それより」
ベガ「さっきの港町の裏賭場」
ベガ「明日行くわよ。場所調べといて」
トレヴァー「えぇ!? また裏賭場新開拓ですか?」
ベガ「当り前でしょ」
ベガ「まだまだ足りない」
ベガ「目標は、10000億リッツ」
ベガ「なんとしても稼いでやる」

〇立派な洋館(観測室の電気点灯)

〇空
  翌日

〇綺麗な港町

〇海辺

〇王宮の入口
トレヴァー「まさか」
トレヴァー「こんな所に裏賭場があるとは」
ベガ「いいじゃない、この海風と怪しげな雰囲気」
ベガ「金の匂いがする」

〇東洋風のカジノ
トレヴァー「なんだか、 今までの裏賭場と違いますね」
トレヴァー「別の国みたいだ」
ベガ「ゲームも・・・見たことないのばかり」
「お二人さん、ここは初めてかい?」
ベガ「ええ・・・そうだけど」
老人客「驚いたろう?」
老人客「ここのマスターは 東の国に惚れ込んでいてね」
老人客「店の家具もゲームも、全部東のものだ」
老人客「どうだい、肩慣らしに 俺と簡単なゲームをやってみないか?」
老人客「ルールも教えるよ」
トレヴァー「ど、どうします? なんか怪しくないですか?」
ベガ「・・・いいわね。お願いするわ」

〇中華料理店
老人客「“三六”ってゲームだ」
老人客「なんてことない」
老人客「3つのサイコロの出方を予測して 賭けるだけさ」
老人客「ここに目のパターンと配当が書いてある」
ベガ「何これ・・・?」
ベガ「知らない言葉だらけね」
老人客「まぁ運のゲームだ、気楽にやろうや」
老人客「サイコロは俺が振る、掛け金5万で行こう」

〇中華料理店
トレヴァー「えーと“柿”の字が3つ・・・」
トレヴァー「結果は『不破』ですね」
老人客「悪いね嬢ちゃん、また俺の勝ちだ」
トレヴァー「おじいさん、さすがですね」
老人客「なんだか今日は運がいいや」
ベガ「・・・ふっ」
老人客「どうだ、面白いかい?」
ベガ「全然」
ベガ「試しに乗ってみたけど・・・」
ベガ「興ざめ」
老人客「え?」
ベガ「上手いこと見せてるけど」
ベガ「ばれてるわよ」
ベガ「そのイカサマ」
老人客「で、でたらめを言うもんじゃねえなぁ」
ベガ「でたらめ?」
ベガ「なら私に振らせて」
ベガ「さぁ何に賭ける?」
ベガ「私は『鳴神』」
老人客「・・・・・・」
老人客「『不動』」
トレヴァー「赤・黒・白──」
トレヴァー「ベガ、当たりです」
ベガ「あはは!」
ベガ「運が向いてきたわね」
老人客「・・・・・・」
ベガ「どうする?」
ベガ「次も、その次も」
ベガ「私が当たるけど」
老人客「・・・くそっ」
老人客「もうやめだ。あとは好きにやんな」
ベガ「ふんっ」
ベガ「ばーか!!」
トレヴァー「え? ・・・え、どういうことです?」
ベガ「あのじじい、私にイカサマしかけてたの」
ベガ「サイコロを振ってるように見せかけて、 置いてただけ」
トレヴァー「えぇ!?」
トレヴァー「私には振ってるようにしか・・・」
トレヴァー「さすが! ベガはめざといですね!」
ベガ「鋭いって言うのよ」

〇東洋風のカジノ
ベガ「・・・はーぁ、疲れた」
ベガ「ん!」
ベガ「飲み物もらってきて」
トレヴァー「えぇ?」
トレヴァー「もう・・・」
トレヴァー「動かないでいてくださいよ!」
ベガ「・・・・・・」
ベガ「で、さっきからジロジロ見て何の用?」
「!?」
ベガ「隠れてないで出てきなさいよ」
???「・・・っ、ごめんなさい。 気を悪くしないで?」
???「さっきのよく見破ったわね」
???「すごかったわ!」
ベガ「あんた、誰?」
美舟「はじめまして。私は美舟」
美舟「実は・・・ その力を見込んで頼みたい事が・・・」
美舟「私のギャンブルに協力してくれない!?」
美舟「どうしてもお金が必要なの!」
美舟「もちろん、分け前はちゃんと」
ベガ「嫌」
ベガ「金が欲しいなら自分で努力することね」
美舟「ちょ、ちょっと待って、話を聞いてっ!」
美舟「ここに捕まってる家族を 助ける為なのよ!」
美舟「あの子は、今も特別室で・・・」
男「美舟」
男「何してるんだ?」
美舟「あっ・・・」
美舟「ごめん、行かなきゃ」
美舟「すぐ戻るから待ってて。 お願い! 約束よ」
ベガ(何なの、あの女?)
トレヴァー「ベガ、もらってきましたよ」
スタッフ「観覧をご希望の方、 入場料を払って列にお並びください」
スタッフ「まもなく特別室でのゲームを開始します」
トレヴァー「特別室?」
ベガ「・・・私達も行くわよ」

〇暗い廊下
観覧客「挑戦者、勝てると思うか?」
観覧客「無理だろ。マスターは無敗って話だぞ」
観覧客「俺はそれよりディーラーが見たい」
観覧客「ああ、噂の“幸運を授ける”民族ね」
トレヴァー「何の話でしょうか?」
ベガ「・・・さぁ」
スタッフ「開場します」

〇黒

〇東洋風カジノ(特別室)
観覧客「なんて美しさだ」
ベガ「・・・・・・!」

〇黒背景
美舟「あの子は、今も特別室で」

〇東洋風カジノ(特別室)
ベガ(まさか・・・この子が?)

次のエピソード:第2話 東国の双子

コメント

  • 実は密かにとても楽しみにしておりました!✨😍

    一度読み切りの作品を読ませていただいた時に、凄く好きだと感じたお話で、今回連載でスタートもめっちゃ楽しみです✨☺️

    どんな話になるのか?1話から展開も違うものとなっていてワクワク感が増しました✨☺️

    次回も楽しみです!✨

  • まさかベガのお話を公式作品で見られるなんて感無量です!🤣
    ギャンブルの魅せ方や展開の運び方など、色々な面で楽しみ&勉強させていただこうと思ってます!!🙇🙇

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