叫んじゃうほど愛おしい

無知の無知

エピソード29 「園とそらの出会い」(脚本)

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〇レトロ喫茶
南沢 香(みなみさわ かおり) 「あぁ、テスト疲れた〜・・・ 点数下がった〜・・・」
北原 そら(きたはら そら)「案ずるな、全体の平均も下がってるぞ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そうだけど、それ以上に下がってるからもう・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「それに、今回は全然一緒に勉強出来なかったっしょ。だから勉強もしんどくて・・・」
北原 そら(きたはら そら)「私は、ゲーム実況を見ながら勉強出来たから、むしろ捗った」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「なんか、今まで無理して誘ってたかな。 ・・・ごめんね」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「でも、みんな凄く悪かったって訳じゃないし、風も赤点回避出来たし、上々だよね!」
北原 そら(きたはら そら)「その通り、全員テストを受けたのだ。進級は出来るさ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「ハードル低っ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「まぁ、テストはいいや! それで、今日は風と園がデートだから、私とそらでデートだね!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「なんか、面白い話、聞かせてくれるんでしょ?」
北原 そら(きたはら そら)「あぁ、私が夜なべして手がけた珠玉の創作シナリオ・・・」
北原 そら(きたはら そら)「『闇夜のディザスター』全28話!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「・・・わかった、聞くね」
北原 そら(きたはら そら)「あるいは、私と園の出会いの話・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「え、それ面白そう! 聞きたーい!」
北原 そら(きたはら そら)「ディザスターは、不発か・・・」

〇教室
  そら「これは、とある昼休み。私が周囲と一切喋らずに、寝ていた所から始まる」
  香「え、そこから物語、発展するかな・・・」
過去モブ子③(愛華)「はぁ、弘樹君と仲良くなれるかな・・・」
過去モブ子①(乃々華)「愛華、大丈夫だって! この前だってみんなでカラオケ行ったじゃん」
過去モブ子①(乃々華)「弘樹君、言ってたよ? 愛華は大人しくていいなって」
過去モブ子②(梨花)「うん、それ私も聞いた!」
過去モブ子②(梨花)「そうそう、この調子! 応援してるから!」
過去モブ子③(愛華)「2人とも・・・、ありがと」
過去モブ子③(愛華)「うん、そうだよね! この調子で、頑張って話しかけてみるね!」
過去モブ子③(愛華)「あ、ごめんね。 ちょっと、トイレ行ってくる」
過去モブ子②(梨花)「いいの? 乃々華も、弘樹君のこと狙ってなかったっけ?」
過去モブ子①(乃々華)「大丈夫でしょ、愛華に取られるはずないって」
過去モブ子①(乃々華)「だって愛華、ブスじゃん!」
過去モブ子②(梨花)「それなー。しかもあいつ、鈍感だからこういうの全然気づかないし!」
過去モブ子①(乃々華)「一緒に居るだけだ私達の株も上がって、くっそラクー!」
過去モブ子②(梨花)「たしかにたしかに!」
北原 そら(きたはら そら)(寝ようとした時の恋話、これは寝れなくなってしまう)
北原 そら(きたはら そら)(状況は、弘樹に片想いする女、その友人を利用して弘樹に近づく女)
北原 そら(きたはら そら)(なんというわかりやすい悪役、これはいずれ天罰が来るぞぉ、ワクワクだぁ)
西條 園(さいじょう その)「はぁ、くだらなぁ・・・。 私だったらそんな姑息な手を・・・」
北原 そら(きたはら そら)「ん・・・」
西條 園(さいじょう その)「あ、ごめんね! ぶつかって起こしちゃった!」
北原 そら(きたはら そら)「・・・・・・」
北原 そら(きたはら そら)「おやすみ」
西條 園(さいじょう その)「あ、お、おやすみぃ・・・」
「園「変わってるなぁ・・・」」
北原 そら(きたはら そら)(まぁな)
「園「あ、弘樹くーん! ちょっといいー?」」
北原 そら(きたはら そら)(お前も弘樹に近づくのかっ!!)
「園「弘樹くーん、今度一緒に遊ばない? うん、弘樹君の好きなバッティングセンター! 私、この前ね、練習してきたの!!」」
北原 そら(きたはら そら)(しかも、剥きだしであざといなっ!!)
  そら「そして程なくして、園が弘樹と付き合っているという噂が広まったのだ」
  香「え、マジっ!?」
  そら「あやつは恐ろしいからなぁ・・・」

〇個室のトイレ
  そら「そして、舞台はトイレへと移る」
  香「え、なんでトイレ・・・」
  そら「そこで出会ってしまったのだから仕方がない」
北原 そら(きたはら そら)(あぁ、午後の授業がめんどくさい。 なんだ、道徳『友達の考え方に触れ合ってみよう』って)
北原 そら(きたはら そら)(・・・くだらない、これは帰ってゲームだな。あるいは保健室で昼寝、教室で昼寝・・・)
  あんたっ、舐めてんの!?
北原 そら(きたはら そら)「うぉっ」

〇女子トイレ
過去モブ子①(乃々華)「あんた、なに勝手に弘樹君に手を出してんのっ!?」
西條 園(さいじょう その)「そ、そんな、怒られても・・・」
過去モブ子①(乃々華)「愛華が弘樹君のこと好きって知っててやったんでしょっ!?」
過去モブ子①(乃々華)「今すぐ弘樹君と別れてっ!!」
西條 園(さいじょう その)「えぇ・・・?」
過去モブ子②(梨花)「愛華、大丈夫?」
過去モブ子③(愛華)「グスッ、うん・・・」
過去モブ子①(乃々華)「ほら、愛華、泣いてるじゃんっ!! 可哀想だと思わないのっ!?」
西條 園(さいじょう その)「えぇ・・・」
過去モブ子①(乃々華)「可哀想だと思うなら、今すぐこの場で土下座してっ!!」
西條 園(さいじょう その)「えぇ・・・」
西條 園(さいじょう その)「・・・土下座はしないよぉ」
過去モブ子①(乃々華)「はぁ、やっぱりね。あんたはそういう・・・」
西條 園(さいじょう その)「だって・・・」
西條 園(さいじょう その)「・・・全く可哀想だと思ってないから」
過去モブ子①(乃々華)「・・・は?」
西條 園(さいじょう その)「だから、全く可哀想だと思わないんだけど」
過去モブ子①(乃々華)「は? あんた何言ってんの?」
西條 園(さいじょう その)「だって好きな人を取られたのは、愛華ちゃんが弘樹君に好かれるような努力を大してしなかったからでしょ?」
西條 園(さいじょう その)「大してお洒落もしてないしさぁ、弘樹君のことも調べてないで・・・」
西條 園(さいじょう その)「逆になんで付き合えると思ったのか不思議なんだよねぇ・・・」
西條 園(さいじょう その)「夢見すぎ、脳内お花畑、少し頭を使えって感じ。周りに甘えんな」
過去モブ子①(乃々華)「園、あんた・・・」
西條 園(さいじょう その)「ま、愛華ちゃんはいいや。 恋愛下手な人にはよくあることだし」
西條 園(さいじょう その)「本当にムカついてんのは乃々華ちゃん」
西條 園(さいじょう その)「乃々華ちゃん、あんたはどういうつもりなの?」
過去モブ子①(乃々華)「え、わ、わたし・・・?」
西條 園(さいじょう その)「乃々華ちゃん、梨花ちゃん、2人は愛華ちゃんを利用して弘樹君に近づこうとしてたんだよね?」
西條 園(さいじょう その)「カラオケ、遊園地、全部ぜーんぶ弘樹君と近づく口実でしょ?」
西條 園(さいじょう その)「愛華ちゃんを下に見て、自分達が相対的に上になるように、違う?」
過去モブ子③(愛華)「そ、そうなの・・・?」
過去モブ子②(梨花)「いや、違っ・・・」
西條 園(さいじょう その)「特に乃々華ちゃん、あんたは弘樹君のことが好きなクセに、自分では何もせずただ愛華ちゃんを利用しようとしたでしょ」
西條 園(さいじょう その)「ねぇ、わざわざ言わなきゃわからない?」
西條 園(さいじょう その)「あんたみたいなの、本当のブスって言うの」
西條 園(さいじょう その)「心から腐った、救いようのないブス」
過去モブ子①(乃々華)「ご、ごめん、なさい・・・」
西條 園(さいじょう その)「いや、怒ってないよ? ただ、事実を述べてるだけ」
西條 園(さいじょう その)「あんたは、根っこから腐ってて」
西條 園(さいじょう その)「好きな人からも友達からも相手されなくなって」
西條 園(さいじょう その)「いつか周りから誰もいなくなって」
西條 園(さいじょう その)「朽ちて」
西條 園(さいじょう その)「消える」
過去モブ子①(乃々華)「ゃ、ゃめて・・・」
西條 園(さいじょう その)「うん、もう十分! だって、弘樹君にもこのこと全部言ったから! 弘樹君、2人とは二度と遊ばないって!」
西條 園(さいじょう その)「・・・ざまぁ見ろ」
過去モブ子①(乃々華)「うぅ・・・」
西條 園(さいじょう その)「あ、そうだ、愛華ちゃん」
過去モブ子③(愛華)「な、なに・・・?」
西條 園(さいじょう その)「私、まだ弘樹君とは付き合ってないよ。 この前、ちょっとデートしただけ」
西條 園(さいじょう その)「だから、奪いに来なよ。全力で」
過去モブ子③(愛華)「そんな、私に・・・」
西條 園(さいじょう その)「ま、私はどっちでもいいけどさ」
過去モブ子③(愛華)「・・・・・・」
過去モブ子①(乃々華)「・・・・・・」
過去モブ子②(梨花)「・・・・・・」
北原 そら(きたはら そら)「淀んだ空気を断ち切る女、 そら様のお通りだー!」
北原 そら(きたはら そら)「どけーいっ!!!!」
過去モブ子①(乃々華)「・・・・・・」
過去モブ子②(梨花)「・・・・・・」
北原 そら(きたはら そら)「どぅくぇーいっ!!」
過去モブ子③(愛華)「・・・・・・」

〇学校の廊下
西條 園(さいじょう その)「はぁ、くだらな・・・」
北原 そら(きたはら そら)「でゅぅえーい!!」
西條 園(さいじょう その)「な、何っ!?」
北原 そら(きたはら そら)「・・・・・・」
北原 そら(きたはら そら)「いや、お主がどける必要は無いか。 廊下は走ってはいけない」
西條 園(さいじょう その)「・・・なに?」
北原 そら(きたはら そら)「先程の話を拝聴してな」
西條 園(さいじょう その)「あぁ、さっきの話、聞いてたんだ。 はぁ、猫被ってたの、バレたなぁ・・・」
西條 園(さいじょう その)「・・・いいよ、好きに広めて。 自分がやった事だし」
北原 そら(きたはら そら)「いや、その行動力、発想力、私には無い物を持っていやがるっ!!」
北原 そら(きたはら そら)「ぜひ、友達になってもらおうかっ!!」
西條 園(さいじょう その)「え・・・」
西條 園(さいじょう その)「え、ど、どういうことっ!?」
北原 そら(きたはら そら)「友達代、5000円までなら払うが」
西條 園(さいじょう その)「なんか、報酬ありっ!?」
西條 園(さいじょう その)「え、と、友達・・・? い、いいけど・・・」
北原 そら(きたはら そら)「交渉、成立だな。よろしく頼むぞ」
西條 園(さいじょう その)「う、うん・・・。でも、いいの? 私、さっき見た通り、裏表激しいよ?」
北原 そら(きたはら そら)「そこに魅力を感じてるんだ。 皆まで言わせるな」
西條 園(さいじょう その)「え、そ、そうなんだ。 なんか、嬉しいかも・・・」
西條 園(さいじょう その)「じゃあ、これからよろしくね、そらちゃん!」
北原 そら(きたはら そら)「よろしく頼むぞ、園」
北原 そら(きたはら そら)「午後の授業も出てみるか・・・」
西條 園(さいじょう その)「午後の授業?」

〇レトロ喫茶
北原 そら(きたはら そら)「これが、私達の馴れ初めだ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「えー、なんか不思議な出会いだけど・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「ちょっとドラマチックで、いいね!」
北原 そら(きたはら そら)「ちなみに、あの後・・・」
北原 そら(きたはら そら)「5000円、払わされたがなぁっ!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「マジでっ!?」
  エピソード29
  「園とそらの出会い」
  ~ 完 ~

〇教室
西條 園(さいじょう その)「な、なんか、そらに振り返りやってって言われたんだけど・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「振り返りって、何・・・?」
西條 園(さいじょう その)「とりあえず、やってみよ!」
東条 風(とうじょう ふう)「わ、わかった!!」

〇教室
西條 園(さいじょう その)「「叫んじゃうほど愛おしい」 振り返りしますっ!」
西條 園(さいじょう その)「今回は、私とそらの出会いの話だって!」
東条 風(とうじょう ふう)「何それ、気になる!!」
西條 園(さいじょう その)「私とそらの出会いの話、どうだった?」
東条 風(とうじょう ふう)「え、聞いてないから、わからない・・・」
西條 園(さいじょう その)「あ、そっか」
西條 園(さいじょう その)「・・・・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・・・・」
西條 園(さいじょう その)「終わっちゃった」
東条 風(とうじょう ふう)「なんか、ごめんね!」
西條 園(さいじょう その)「じ、次回、「突撃、風の家!!」!!」
東条 風(とうじょう ふう)「お、お願いしますっ!!」

次のエピソード:エピソード30 「突撃、風の家!!」

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