叫んじゃうほど愛おしい

無知の無知

エピソード30 「突撃、風の家!!」(脚本)

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〇ファンシーな部屋
西條 園(さいじょう その)(いよいよ、明日は風の家に突撃っ!!)
西條 園(さいじょう その)(ずっと風の家には行ってみたいって思ったけど、やっと夢が叶うんだ・・・)
西條 園(さいじょう その)「ちゃんと、お土産の準備もしたし、お洋服も準備したし・・・」
西條 園(さいじょう その)「・・・大丈夫だね」
西條 園(さいじょう その)(楽しみーっ!!)
西條 園(さいじょう その)「・・・・・・」
西條 園(さいじょう その)(そっかぁ、明日は二人で一つの部屋・・・)
西條 園(さいじょう その)「・・・・・・」
西條 園(さいじょう その)(じゃあ、そういう展開になっちゃっても、仕方ないよねぇ・・・///)
西條 園(さいじょう その)(うっかり、私の太ももにお茶を零しちゃって、そこを風が拭いて、風の手が私の○○○○○○○○○○○○○○○○)
西條 園(さいじょう その)(あるいは風にちょっかいを出していたら、体勢を崩しちゃって風にまたがる形で○○○○○○○○○○○○○○○○)
西條 園(さいじょう その)(楽しみだぁ・・・♡♡♡♡)
西條 園(さいじょう その)「あへ~♡」

〇古いアパートの部屋
東条 風(とうじょう ふう)「うわぁぁぁぁぁあああああ!!!!!!!!!」
「うわぁぁぁぁぁあああああ!!!!!!!!!」
「うわぁぁぁぁぁあああああ!!!!!!!!!」
東条 風(とうじょう ふう)「うわぁぁぁぁぁあああああ!!!!!!!!!」
風弟「・・・マジでうるせぇ」
風弟「姉貴、少し静かにしてくれねぇかなっ!!」
東条 風(とうじょう ふう)「ごめぇん・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「でも、あと5分で園が来るんだよ? もう、これが叫ばずにいられるかって話だよ!!」
風弟「園さんとは、散々会ってるじゃん・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・あれ、お母さんは?」
風弟「お菓子を買い忘れたから、買いに行くって。なんか、デパートの限定品がぁとか行って出て行った」
東条 風(とうじょう ふう)「相変わらずお母さん、せわしないなぁ・・・」
風弟「うちに落ち着いた人は、いねぇのか・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「来たぁっ!! すぐに出なきゃぁっ!!」
風弟(えっと、俺は園さんが来る前に別室に行った方が・・・)
西條 園(さいじょう その)「お邪魔しまーす!」
東条 風(とうじょう ふう)「うん、上がって上がって!」
風弟「あ、えっ!? 姉貴、俺は部屋に戻るって話じゃっ!?」
東条 風(とうじょう ふう)「え? あ、あぁ・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「忘れてた!」
風弟「おぃぃ・・・」
西條 園(さいじょう その)「あれ、風の弟さん?」
風弟「あ、ど、どうも・・・」
風弟「え、えと、お茶は用意してますので、ごゆっくりしていって、ください・・・」
西條 園(さいじょう その)「うん、ありがと! お気遣いなく!」
西條 園(さいじょう その)「ねぇ、今いくつ?」
風弟「小学校6年生です」
西條 園(さいじょう その)「そうなんだ! 可愛い~!!」
西條 園(さいじょう その)「それに、風の弟君、かっこいい///」
東条 風(とうじょう ふう)「えー、そう? こいつ、普段はうるさいだけだよ?」
西條 園(さいじょう その)「じゃあ、それだけ元気ってことだね!」
西條 園(さいじょう その)「ねぇ、弟君?」
風弟「は、はい」
風弟「え、あの、手、にぎ・・・」
西條 園(さいじょう その)「今度、機会があったら二人でお話しよっ♪」
風弟「あ、は、はい・・・」
西條 園(さいじょう その)「うん! じゃあ、また後でね!!」
西條 園(さいじょう その)「じゃあ、風の部屋行きたい! 風の部屋、どこ?」
東条 風(とうじょう ふう)「こっちこっち!」
風弟「・・・・・・」
風弟(手、握られたし・・・)
風弟(なんか良い匂いした・・・)
風弟「・・・・・・」
風弟「・・・///」

〇木造の一人部屋
東条 風(とうじょう ふう)「ご、ごめんね? うち、居間と繋がっちゃてて・・・」
西條 園(さいじょう その)「ううん、全然、気にしないよ! むしろ、なんか新鮮!!」
西條 園(さいじょう その)(でも、これじゃあイチャイチャしづらいなぁ・・・)
東条 風(とうじょう ふう)「園は、ちゃんと一人部屋あるんだよね?」
西條 園(さいじょう その)「うん、あるよ~」
東条 風(とうじょう ふう)「いいなぁ~。ここだと居間と繋がってるから私のやってること隣に筒抜けで・・・」
西條 園(さいじょう その)「そうだよね、それは大変かも・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「騒いだり、叫んだりなんかしたら、すぐ弟に怒られるし・・・」
西條 園(さいじょう その)「え、居間から見えてるのに、叫ぶの? そうなんだ・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「しかも、ここで着替えたら丸見えだしさぁ・・・」
西條 園(さいじょう その)「着替えちゃうんだっ!! そうなんだっ!!」
西條 園(さいじょう その)(じゃあ、ここでイチャイチャ出来ちゃうのかなっ!?)

〇木造の一人部屋
東条 風(とうじょう ふう)「じゃあ、何して遊ぼっか!」
西條 園(さいじょう その)「まず、課題を早く終わらせちゃってから、遊ぼっか」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・やだ」
西條 園(さいじょう その)「素直っ!」
東条 風(とうじょう ふう)「テスト終わりに勉強なんて、したくないぃ・・・」
西條 園(さいじょう その)「大丈夫、今日の課題はそんなに多くないから、多分すぐ終わるよ!」
西條 園(さいじょう その)「それが終わったら、一緒に遊ぼ!」
東条 風(とうじょう ふう)「うー・・・」
西條 園(さいじょう その)「もしここで勉強しなかったら、私、家で一人で勉強しなきゃいけないのかぁ・・・」
西條 園(さいじょう その)「それは、嫌だなぁ・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「え、やっ・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「やりまぁすっ!!」
西條 園(さいじょう その)「うん、やろっか!」
西條 園(さいじょう その)(うん、作戦成功っ!)

〇木造の一人部屋
東条 風(とうじょう ふう)「園のおかげで課題すぐ終わったし、めちゃくちゃ遊べたーっ!!」
東条 風(とうじょう ふう)「園、ありがとっ!!」
西條 園(さいじょう その)「ううん、私もすっごく楽しかった!! ありがとっ!!」
西條 園(さいじょう その)「・・・ねぇ、風」
西條 園(さいじょう その)「なんか、最初に会った時は、風の家に来るようになるなんて思わなかった」
東条 風(とうじょう ふう)「確かに、そうかも!」
西條 園(さいじょう その)「なんか、前よりもずっと仲良くなったよね、私達・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・そうだね」
西條 園(さいじょう その)「・・・ねぇ、風?」
東条 風(とうじょう ふう)「な、なに?」
西條 園(さいじょう その)「えっと、・・・」
西條 園(さいじょう その)「・・・・・・」
西條 園(さいじょう その)「もっと、仲良くなりたくない?」
西條 園(さいじょう その)「今よりも・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「う、うん! もちろん、その方がいいよね!」
東条 風(とうじょう ふう)「私は、今のままでも十分幸せだけど!!」
西條 園(さいじょう その)「・・・そっか」
西條 園(さいじょう その)「でも、私はもっと、仲良くなりたいな///」
東条 風(とうじょう ふう)「うん、わかった!!」
東条 風(とうじょう ふう)「それで、仲良くなるには、どうすればいいかな? もっと、一緒に遊ぶ?」
西條 園(さいじょう その)「・・・え?」
西條 園(さいじょう その)「あぁ、えっとね、風。 そうじゃなくって」
西條 園(さいじょう その)「えっとぉ・・・」
  ごめんねぇ!!
  今、帰ってきたよぉっ!!
西條 園(さいじょう その)「え、な、何っ!?」
東条 風(とうじょう ふう)「母さんっ!?!?」

〇古いアパートの部屋
風の母「あぁ、危ない危ない!! 園ちゃん、まだいるっ!?」
西條 園(さいじょう その)「あ、えぇと、お邪魔してます・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「母さん、今さらなに? それに、何その恰好・・・」
風の母「風、あんた言ってたじゃない! 園ちゃんはお洒落で可愛い子だって!!」
風の母「だから、母さんもお洒落して、お洒落なお茶菓子を出しちゃってね、なんてっ!!」
風の母「ほら、園ちゃん。帰るなら、これ持っていきなさいっ!!」
西條 園(さいじょう その)「え、ひ、一缶、全部ですかっ!? しかも、これを買いに今までっ!?」
東条 風(とうじょう ふう)「母さん、あんまり変なことしないでよ・・・」
風の母「何が変なことさっ!! あんたがいつも園ちゃんにお世話になってるから、母さんが気を遣ってんでしょっ!!」
風の母「どうせあんたは、今日も園ちゃんに勉強を教えてもらったりしてんでしょ!! あんたも何かしてあげなさいっ!!」
風の母「園ちゃん、こんなアンポンタンだけど、これからも仲良くしてやって頂戴ねぇ」
西條 園(さいじょう その)「も、もちろんですけど・・・」
西條 園(さいじょう その)「・・・・・・」
西條 園(さいじょう その)「もちろんですっ!! 風には、いっぱい助けてもらってるので!!」
風の母「あら、そうなの? この子が助けるなんてねぇ・・・」
風の母「あんた、園ちゃんを大切にするんだよっ!!」
東条 風(とうじょう ふう)「もう、わかったって! 母さんは部屋に行ってて!!」
西條 園(さいじょう その)「お菓子、ありがとうございました!! 良かったら、私もお土産買ってきたので、食べてくださいっ!!」
風の母「あら、いいの? やっぱり、しっかりしてるわねぇ。それに比べてうちの子は本当に・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「いいから、部屋にっ!!」

〇通学路
西條 園(さいじょう その)「風、この辺で大丈夫だよ」
東条 風(とうじょう ふう)「本当に? わかった!」
西條 園(さいじょう その)「じゃあ、また今度、遊ぼうね!!」
東条 風(とうじょう ふう)「うんっ!! じゃあ、また明日!!」
西條 園(さいじょう その)(風の家、楽しかったなぁ・・・///)
西條 園(さいじょう その)(風のお母さんは、優しくて、ちょっと凄かったけど・・・)
西條 園(さいじょう その)「でも・・・」
西條 園(さいじょう その)「・・・・・・」
西條 園(さいじょう その)(風は、今のままでいいんだ・・・)
西條 園(さいじょう その)「・・・・・・」
西條 園(さいじょう その)「・・・・・・」
西條 園(さいじょう その)「・・・そっか」
  エピソード30
  「突撃、風の家!!」
  ~ 完 ~

〇教室
北原 そら(きたはら そら)「私達は何があったか知らないが・・・」
北原 そら(きたはら そら)「とりあえず、振り返りするぞっ!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「え、そんな状態で、できるっ!?」
北原 そら(きたはら そら)「ミュージック、スタートっ!!」

〇教室
南沢 香(みなみさわ かおり) 「「叫んじゃうほど愛おしい」 振り返りしまーす!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「園が、風の家に行ったんだって!」
北原 そら(きたはら そら)「みたいだな」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「お家デート、どうだったのかな?」
北原 そら(きたはら そら)「まだ、何があったか聞いてないのだな」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「私も、何があったか聞けてないんだよね」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「気になるぅ・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「でも二人のことだし、盛り上がったよね!」
北原 そら(きたはら そら)「はたして、そうかな?」
北原 そら(きたはら そら)「盛り上がったなら、すぐ連絡が来ても?」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「あ、そ、そっか・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「大丈夫かな、二人とも・・・」
北原 そら(きたはら そら)「まぁ、私が相談に乗るさ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「じ、次回、「なんで泣いてるの・・・?」」
北原 そら(きたはら そら)「乞うご期待」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「・・・・・・」
北原 そら(きたはら そら)「・・・・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そんな、変なことが起こってたら嫌なんだけど・・・」
北原 そら(きたはら そら)「いや、まだ何も聞いていないし・・・」

次のエピソード:エピソード31 「なんで泣いてるの・・・?」

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