0.魔王の独白(脚本)
〇要塞の回廊
古今東西、この国には、
子供でも知っているおとぎ話がある
〇海沿いの街
今より、百年前この食国には、魔王がいた
魔王の力には、誰も抗うことが出来ない
大地は枯れ、生物は衰弱し、
『希望』は何処にも存在しなかった
〇要塞の回廊
空の玉座に腰を据え、私は語る
キャロル「しかし、魔王は討たれた」
キャロル「五大調味料、その力を持つ英雄によって」
そう、私達は魔王に打ち勝った
キャロル「でも、私は許せなかったんだ。 あの選択を────────────」
あの時、あの選択を迫られたのが
キャロル「だから、魔王の称号を受け継いだ」
キャロル「さぁ、英雄よ、、、私の敵よ.....」
キャロル「私を滅ぼし、世界を救ってみろ!」
キャロル「──────────────」
キャロル「冗談です」
キャロル「フフッ、驚きましたか?」
キャロル「此処だけの話、五年前。 魔王が復活したの私のせいなんですよ?」
キャロル「この玉座に座ったら魔王が復活して────」
キャロル「フフッ、今思い出しても、笑ってしまいます」
────────────
キャロル「後悔、、、はしています」
キャロル「ですが、魔王になる気なんてありません」
────────
キャロル「それより、私達の出会いの話をしませんか?」
キャロル「あの日、あの町での出会いの話を.....」
屍になった友人を前に、
私は、過去の出会いを語り出した
〇中華風の城下町
ソース町
キャロル「中々賑わっていますね」
主な原因は、軍人がいるからでしょうけど
キャロル「全く、次にソース町に来るなら、 絶対にプライベートですね!」
ソース町名物
ぶつ切りカツサンド 650En(税抜き)
キャロル「うむむ、菜国の人間として肉料理は────」
キャロル「いえ、でもソースはあくまで菜国サイド」
キャロル「・・・・・・」
キャロル「ならば、野菜料理なのではないでしょうか?」
と言うより、これは市場調査というヤツです
お肉料理が美味しい筈ありませんからね!
そう、これはあくまでも試食と言いますか!
キャロル「すみません、一つ購入したいのですが」
〇狭い裏通り
キャロル「おぉ、これが本物のお肉!」
キャロル「凄いです! 匂いですら既に、犯罪級です♪」
実際に、お肉を食べるのは犯罪ですが!
キャロル「前方後方、左右ヨシ、、、」
キャロル「命に感謝を、、、 あと、上層部にバレませんように」
キャロル「では、実食です!」
リョーリ「・・・・・・」
ゴミ箱に入っているアレは何でしょう?
リョーリ「りーーー」
キャロル「え、えぇーと?」
リョーリ「さとぉ~♪」
キャロル「・・・・・・」
キャロル「半分こ、、、しますか?」
そうして出会ったのが、
後の英雄になる女の子でした
次回『それは、遡ること一時間前』