〇空

〇黒

〇モヤモヤ
　　前回までのあらすじ
　　謎の虫の大群が現れた。どうする？
　　　→たたかう　　ぼうぎょ
　　　　にげる　　　アイテム

〇草原の道
「たたかうなんて無理ぃ!!」

〇黒

〇草原
ウータミィ「シーファさんは先に戻って 私はベイビーちゃんと一緒に逃げる」
シーファ「お、おう⋯⋯」
シーファ（いや、まてよ 車の中に卵を置いてきたままだな）
シーファ（あの怪力女に何かあったら 車ごと卵もやばいことになるんじゃ!?）
シーファ（卵は車の中だし 怪力女しか車持ち上げられないし 卵は絶対守り抜かないと⋯⋯あぁもう！）
シーファ「くっそ！ 手伝ってやらぁ!!」

〇黒

〇空

〇草原の道
ウータミィ「アワワワワ⋯⋯」
車「ばぶぅ？」
ウータミィ「虫に囲まれたー！」
ウータミィ「べ、ベイビーちゃんを守らないとぉ⋯⋯」
ウータミィ「なんか虫がいっぱい迫ってくるー」
車「ばーぶ」
ウータミィ「⋯⋯」
ウータミィ（私が守らないと⋯⋯）
ウータミィ「ベイビーちゃんは そこにいてね」
車「ばーぶっ」
ウータミィ「なんとか⋯⋯ やるしか！」
ウータミィ「ヒョエェ!?」
ウータミィ「やっぱ無理ぃ」
シーファ「おい、大丈夫か？」
ウータミィ「シーファさん！ 虫がいっぱいいて⋯⋯」
シーファ「お前だけに任せるのは不安だから 俺も手伝うぜ」
シーファ（あっぶねー こいつ１人に任せてたら 卵がやばかったかもしれねえ）
ウータミィ「ありがとう」
シーファ「勘違いするなよ お前じゃなくて卵が心配で 戻ってきただけで──」
シーファ「チッ 無数にウヨウヨしてやがる 倒してもキリがねぇな」
ウータミィ「ど、どうしよう」
シーファ「そうだ、歌だ！ 子守唄で寝かせられないか？」
ウータミィ「やってみる！」
ウータミィ「すぅー」
シーファ（俺まで寝るわけにはいかねぇ 音を遮断するやつを⋯⋯）
ウータミィ「おやすみーなさいー♪」
ウータミィ「ららーら”ら”ー♪ ボエェー」
シーファ「また音外してるじゃねーか！ 何このヘッドホンしていても響く くそ音痴声は!?」
シーファ「ん？」
シーファ「うお!? 虫が急に倒れたぞ」
ウータミィ「ヒョエッ!?」
シーファ「もしかして⋯⋯ おい、もっと歌ってみろ」
ウータミィ「う、うん ら、ららー♪ らららー♪」
シーファ「違う！ もっと音程外して」
ウータミィ「わざと音程外してるわけじゃないよお」
シーファ「とりあえず歌いまくれえー!!」
ウータミィ「わ、わわわ ら、ら”ら”ら”ら”ら”ら”ー♪ ボヘェエエエエエエエエー」
シーファ「思った通りだ こいつらに音波攻撃が効くぞ！」
ウータミィ「うわーん 音波攻撃じゃないよぉー」
シーファ「いいからもっともっと歌いまくれ！」
ウータミィ「うわわわー わーらーら”ら”ら”ら”ー♪ ウボヘェー!!」

〇黒

〇コックピット
ジゾ「ふふふ もう少しで辿り着きますゾウ」

〇コックピット

〇コックピット
ジゾ「な、何が起こったゾウ!?」
宇宙船の乗組員「大変ですー!! 船のコントロールができません」
ジゾ「な、なんですとゾウ!?」
ジゾの手下「大変ですぅ！ 虫型探索機が次々と破壊されていきます」
ジゾ「なんですとゾウおおおおー!?」
宇宙船の乗組員「コントロール不能！ このままじゃ墜落します」
ジゾ「な、な、なんですとゾウおおおおおおぉ!?」

〇黒

〇草原の道
シーファ「やったな お前の音波攻撃でこの辺の虫は みんな破壊されたみたいだぞ」
ウータミィ「普通に歌ってただけなのにい」
シーファ「まぁ耳を保護しなければ 俺もやばかったけどな」
ウータミィ「そうだ、ベイビーちゃんは無事？」
車「ばぁぶばぁぶ」
シーファ「こいつ、お前の音痴な歌に慣れたのか？ ご機嫌じゃねぇか」
ウータミィ「子供の成長は早いもんね」
シーファ「車がどう成長すんのかわかんねぇけど とりあえず今のうちに あのゴリラのとこに逃げようぜ」
ウータミィ「うん」

〇黒

〇草原

〇草原
ジゾ「はぁ⋯⋯はぁ⋯⋯」
ジゾ「なんとか緊急脱出が間に合いましたゾウ」
ジゾ「おっと、一部破損してしまいましたゾウ」
ジゾ「ふう」
ジゾ「とりあえずなんとか着陸できましたゾウ あとは探査機からの信号を辿って⋯⋯」
ジゾの手下「ジゾ様ぁ！ 大変です、この周辺の探査機が 全て壊れてますー！」
ジゾ「なぁんですとゾウー!?」

〇黒

〇謎の部屋の扉
ゴリラ「ああ、みなさん無事でよかった さぁこちらに」
シーファ「やれやれ とりあえずここで待機だな」
ウータミィ「うん」
シーファ「あの虫なんだったんだ？ 何か機械っぽかったし ⋯⋯まぁとりあえず今は休もう」
ウータミィ「⋯⋯」
ウータミィ「追ってきたか⋯⋯」

〇黒
　　後編に続く