エピソード22(脚本)
〇巨大な城門
銃を持った大勢のGH兵が立っている。
ケイト「・・・あんなに沢山」
クリス「ここはただのログスポットにすぎない。 普通にしていればいい」
ケイト「分かってるよ。 クリスの方こそ、本当に大丈夫なの?」
クリス「?」
ケイト「GHにバレてない? 裏切りのこと」
クリス「ポルティア制圧に加わった兵士は全員記憶を抹消している。 問題はない」
ケイト「でも・・・」
ギャロップ「心配性な坊やだな」
ケイト「うるさいな!」
チャド「ギャロップさん。またそういうこと言う」
〇城門の下(ログスポットあり)
クリス「ID000000078のクリスだ」
門番が電子ブックから出た光をクリスに当てる。
ピッ
門番「よし。通れ」
ケイト「ふぅ・・・」
門番「そっちの3人は?」
クリス「俺のリアルの友人だ。 GHへの加入テストのために連れてきた」
門番がケイト、ギャロップ、チャドをじろりと見る。
電子ブックの光を3人にそれぞれ当てる。
ピッ
ピッ
ピッ
門番「・・・・・・」
クリス「もういいか? 通るぞ?」
門番「・・・ああ」
クリスがゲートを通る。
ケイト、ギャロップ、チャドもそれに続く。
門番「待て」
ケイト「え!?」
門番「クリスとはリアルでどういう関係だ?」
ギャロップ「あ? お前、何様のつもりだ?」
ギャロップ「リアルのことはご法度だろ?」
門番「こ・・・答えろ。私には聞く権利がある」
ギャロップ「なんだとコラ!!」
周囲の視線が2人に集まる。
ギャロップ「人手が足りねーっつーからはるばるきてやったのによお?」
ギャロップ「何なら敵の部隊に入ってもいいんだぜ俺らは」
門番「う・・・最近はスパイも交じり混んでいると聞くのでつい」
ギャロップ「テメー、俺らがスパイだと言いたいのか!?」
門番「いや・・・そうではない。通ってよい」
ギャロップ「『通ってよい』だぁ?」
門番「どっ・・・どうぞお通りください・・・」
ギャロップ「ふん。わかればいい」
〇城門の下
チャド「あんまり目立たないでくださいよギャロップさん」
ギャロップ「ふん。GHもちょろいな」
ケイト「ふー」
〇綺麗な港町
ケイト「わあ」
チャド「この街もなかなかでしょう?」
ケイト「?」
クリス「チャドはAGUAに入る前、この街に住んでいたんだ」
チャド「っと言ってもほんの数カ月ほどですけどね」
チャド「GHが来てから窮屈になってすぐに移住してしまいましたから」
ケイト「そっか・・・でも・・・」
チャド「?」
ケイト「GHの管理下って、もっとひどい所を想像してたよ」
ケイト「なんか、みんな幸せそう」
ギャロップ「あったりめーだろ。 住民がいなければ金が集まらねえ」
ケイト「お金?」
ギャロップ「みかじめ料だよ」
ケイト「?」
クリス「GHのやっていることは、ログスポットの管理と、警察の真似事だ」
クリス「ただし、国家がないこの世界では、民衆から徴収した防衛費で運営されている」
ケイト「そんな」
ギャロップ「ま、言っちまえばマフィアとやってることは変わんねーってことよ」
チャド「それにこの風景は見せかけですよ」
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