Fラン大でも愛してる!!

ななん

第8話(脚本)

Fラン大でも愛してる!!

ななん

今すぐ読む

Fラン大でも愛してる!!
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇神社の本殿
桜田林檎「結果・・・」
鬼頭剛志(編集)「そうだ。 お前の目的はなんだ?」
鬼頭剛志(編集)「大学の入学希望者を増やして、 廃校を阻止することだろう」
鬼頭剛志(編集)「遊んでるヒマねぇと思うけどな」
桜田林檎(もうそんな時期・・・?)
桜田林檎(いやいや 何かの勘違いだよ)
桜田林檎(だってあたし、 こないだ動き始めたばかりじゃん)

〇実家の居間
ももちゃん「何?」
桜田林檎「ももちゃんは志望校決まってるって 言ってたけど」
桜田林檎「友達はもう決まった?」
桜田林檎「そんなに早いもんなの?」
ももちゃん「別に早くないから」
ももちゃん「林檎ちゃんも言ってたよね オープンキャンパスが勝負だって」
ももちゃん「意識高い人は高1から参加したりするわけ」
ももちゃん「残念だけど、選択の時期はもう終わったと思う」
ももちゃん「これからのオープンキャンパスは、 イベントを楽しむためか、 意思を固めるため」
ももちゃん「もしくは、興味本位の冷やかしだよ」
桜田林檎「・・・っ」
桜田林檎「うちの大学のオープンキャンパスは まだ終わってないのに!?」
ももちゃん「あたしみたいに、早めに決めちゃった人が多いんだよ」
桜田林檎「・・・」
桜田林檎(どうにかしなきゃ)
桜田林檎(でも、今さら志望校を変えることなんて 可能なのかな)

〇研究施設の玄関前
大学事務員「あら、あなた・・・」
大学事務員「頑張っているようね」
大学事務員「あなたの頑張りはよく耳にしているわ」
桜田林檎「何か手伝えることはありますか!?」
大学事務員「もういいのよ」
大学事務員「最後まで頑張ってくれてありがとうね」
桜田林檎「はい・・・」
桜田林檎(ダメだ!!)
桜田林檎(あたしだけでも続けなきゃ、 大学が死んじゃう!!)

〇駅の出入口
桜田林檎「大衆文化大学でーす!」
桜田林檎「お時間あったらぜひ寄ってみて下さい!」
高校生「これ何?」
桜田林檎「あたしが通ってた大学の オープンキャンパスがあって・・・」
高校生「何だぁ塾じゃないのかぁ」
高校生「ついていけないって言ってたな」
高校生「個別指導のとこに 変えようかと思っててさぁ・・・」
桜田林檎「・・・」

〇ジャングル
桜田林檎「描いてみました!」
桜田林檎「超絶かわいい大衆文化大学の 美少女キャラクター」
桜田林檎「ヴァンパイアのヴァンちゃんでーす!」
桜田林檎「初めて描いたから 上手く描けなかったけど 愛情だけは込めてる」
視聴者「リンリン下手くそだな」
視聴者「幼稚園かよ」
桜田林檎「うるさいな!」
桜田林檎(こんなことで、 今さらどうにかなるなんて思ってないけど)
桜田林檎(どうにかしたい・・・)

〇SNSの画面
視聴者「大衆大、大丈夫?」
視聴者「廃校までのカウントダウンスタート!」
視聴者「3,2,1・・・」
視聴者「誰か行ってやれよ」
視聴者「可哀想だろう」
富士宮龍彦「容赦ないな・・・」
桜田林檎「もう終わりなのかな・・・」
富士宮龍彦「・・・・・・」

〇文化祭をしている学校
  オープンキャンパス当日
さうさう「今日はうちの学校に来てくれてありがとー!」
さうさう「廃校の噂吹き飛ばすくらい、 盛り上がって行こー!」
桜田林檎(期待してたほど入ってないな)
桜田林檎(あんなに頑張ったのにな)
  『公開講座 ファンタジー創作論
  〜現代ファンタジー小説と古典ファンタジーの違い〜』
桜田林檎「・・・見てみようかな」

〇講義室
桜田林檎「公開講座に来れるのも、 これで最後かぁ・・・」

〇講義室
富士宮龍彦「あちぃ・・・」
富士宮龍彦「何で夏休みだっていうのに 学校に来なきゃいけねぇんだよ」
桜田林檎「光栄なことでしょ?」
桜田林檎「授業もないのに校内を徘徊していいって 許可もらってるんだから」
富士宮龍彦「はいはい・・・」
桜田林檎「あそこなんかいいんじゃない?」
桜田林檎「パンフレット用の写真、 任されたからには綺麗に撮るからね!」
桜田林檎「写真部の名誉にかけて!」
桜田林檎「ほらほらー、 自然に自然に!」

〇講義室
桜田林檎(やだよー!!)
???「ちょっと、困ります」
???「きちんと話を通していただかないと」
???「そんな時間はないと言ったはずです」
???「僕は、大切な人が悲しむのを 見たくはないだけです」
???「ですからね・・・!!」
高校生「どうしたんだろ? 揉めてるね」
高校生「先生来れなくなっちゃったのかな?」
桜田林檎「龍彦!?」
富士宮龍彦「ファンタジー論の講座を期待していた皆さんには申し訳ないですが」
富士宮龍彦「諸事情により担当教員と交代することに なりました」
桜田林檎(勝手に交替したんじゃん)
「この漫画を知ってる人」
高校生「読んだことあります!」
高校生「私もスマホで見ました」
高校生「広告でも流れてますよね」
富士宮龍彦「ありがとうございます」
富士宮龍彦「では、こちら」
富士宮龍彦「これを読んだことがある人」
高校生「はい」
高校生「ぼ、僕も・・・」
富士宮龍彦「ありがとうございます」
富士宮龍彦「そうですね。 先程の漫画の原作がこれです」
富士宮龍彦「ファンタジーアポカリプス・・・ 荒廃した世界が舞台の物語です」
富士宮龍彦「僕も好きなんですよ」
富士宮龍彦「好きな場所がモデルになっているから思い入れもあるし」
富士宮龍彦「ヒロインも可愛いでしょう?」
富士宮龍彦「自分の脳内にしか存在しないキャラクターが 漫画として表現されて」
富士宮龍彦「みんなに楽しんでもらえたことは 本当に嬉しかった」

〇荒廃したショッピングモール
ダイキ(龍彦の小説のキャラ)「そんなのいらないだろ・・・」
リサ(龍彦の小説のキャラ)「いるわ」
リサ(龍彦の小説のキャラ)「大切な宝物だから」

〇講義室
高校生「えっ!?」
高校生「『自分』って・・・」
  ウィステリア藤子
富士宮龍彦「そう」
富士宮龍彦「僕は大衆文化大学の卒業生」
富士宮龍彦「そして」
富士宮龍彦「この漫画の原作者 『ウィステリア藤子』です」
高校生「本物!?」
高校生「ウィステリア藤子って女性じゃなかったんだ!」
富士宮龍彦「僕がこれから大衆大で教鞭を取ります」
富士宮龍彦「何から知りたいですか?」
高校生「えーっと、じゃあ、小説の書き方!」
高校生「キャラクターが薄いって言われるので、 濃いキャラの作り方!」
高校生「長編と短編の書き方の違いですかね・・・」
高校生「よく脳の使い方が違うって聞くんですけど、 ボクにはよく分からないんです」
高校生「原稿用紙5枚くらいしか書いたことないし」
高校生「長い話ってどうやって書くんだろう・・・」
富士宮龍彦「なるほど」
富士宮龍彦「俺も知りたいくらいだが・・・」
桜田林檎「・・・!!」
桜田林檎「龍彦ならできるよ!」
桜田林檎「龍彦は、自分が思ってるより 何倍もすごい人だよ!」
富士宮龍彦「そうか・・・?」
桜田林檎「うん!!」
桜田林檎「みんな、どんな些細なことでも 龍彦の話聞きたいと思う」
桜田林檎「今までやってきたこと自信持って話してみなよ!」
富士宮龍彦「・・・あぁ」
富士宮龍彦「では、どれから話しましょうか」
富士宮龍彦「もう少し前に座っても大丈夫ですよ」
富士宮龍彦「みなさんと一緒に、 創作について語り合いたいのです」
富士宮龍彦「林檎!」
富士宮龍彦「チャンスは作った!」
富士宮龍彦「ここからは林檎の仕事だ!」
富士宮龍彦「大衆文化大学を存続させたいんだろう?」
富士宮龍彦「たくさんの人にこの映像を届けるんだ」
桜田林檎「ありがとう!」

〇講義室
桜田林檎(もう間に合わないかも知れない)
桜田林檎(廃校は防げないかも知れない)
桜田林檎(それでも、最後まで戦わなきゃ)
桜田林檎(みんなに知ってほしいから)
桜田林檎(あたしの母校の素晴らしさを──)
  大衆文化大学PR動画の
  最後の配信が始まる──
  to be continued・・・・・・

次のエピソード:第9話

コメント

  • 前回、今回ととても素敵な話でした😆
    前回のイケオジもキャラが立ってて、モテ爺間違いない感じ。他と違う個性を上手いこと出すな~と思いました。
    今回も映画的な、皆が見たいシーンって感じでした。
    上がりますね~‼ 大学を救うテーマも面白いし、唸りますね😮

  • 龍彦きたー!
    龍彦が人気小説家ならそっち売り出せばいいんじゃない!?って思ってたので嬉しいです!!😆
    次回最終回なの寂しいですね💦

  • 最初からの怒涛の展開にどうなるかと思いましたが、龍彦の禁じ手とも言えるウィステリア藤子の暴露😭熱い展開ですね!来場者が食いつかないわけがない😆
    自分もこんな講義があるなら受けてみたいですw

コメントをもっと見る(7件)

ページTOPへ