〇研究施設の一室
　　────what's （何これ）？
？？？「失礼──」
？？？「レムラム様、どうかなさいました？」
デニュート「・・・そんなハズは。いや・・・だとしたら、彼は──」
レムラム「いやいや。いやいやいやいやいやいやいやいやいやいや」
レムラム「有り得ない、あの彼奴様がだえ。あの天廻様がこんな奴を・・・」
レムラム「ハハハハハハハハ、愉快!!実に愉快だ!!愉快過ぎるよこの結果は!!」
デニュート「笑い事ではありませんよ!?何ですか、何なんですか!?」
レムラム「知らん!!だがやることは一つ──」
レムラム「彼、影士を解剖しよう!!」
レムラム「嗚呼、こんな胸が踊ったのはいつぶりだ？この地に来訪した時？”月”に運び込まれた”実験体”を蘇生改造した時か？」
レムラム「あるいは、”彼の者”を討伐した──」
？？？「あの!!」
「!!」
？？？「・・・・・・」
デニュート「これは、シュトレン」
レムラム「シュトレン!!あぁ済まない、とても済まない!!いつ居たんだい？・・・あぁ、何だい？」
シュトレン「レムラム様が興奮していたのでどうなさったのか聞こうと」
レムラム「な～んだ、そんな些細な質問を」
デニュート「シュトレン。そう言えば部屋の外に誰か居たんだが、見なかった？」
シュトレン「外・・・？あぁ、その方なら御手洗いに案内をしまして」
レムラム「ぬぁぁぁぁぁんだと!?」
シュトレン「わぁーっ!?これ言ったらダメなヤツだ!!」
デニュート「うん、もう遅い・・・」
レムラム「今すぐ!!御手洗いに!!れっつ──」
影士「やっと戻れた～」
レムラム「────────」
影士「?」

〇巨大研究所
　　Nooooooooooooooooooo

〇研究施設の一室
デニュート「あー、ごっほん」
デニュート「・・・・・・影士君、君の血液検査の結果を報告したい所存だ」
影士「いいの？ほっといて」
シュトレン「良いんですよ」
シュトレン「あの無責任典型天才馬鹿上司は」
影士「さらっと酷い事を言った、のか？」
デニュート「いや、たまにはこうした方がいい」
デニュート「では、報告しよう。の前に血液を採取した理由をしても構いはしないかな？」
影士「そもそも、何で血なんか取って調べるの？血の中に何か書いてあるの？」
シュトレン「まぁー、書いてあると言えば有りますけど・・・」
デニュート「血液検査──これは君の存在、この世に生を与えた経路を教えてくれる。言わば、君自身の履歴が書かれている。簡素に述べれば」
影士「・・・」
デニュート「単刀直入だ──」
デニュート「────君は特別な出生だ。そう、例えるなら『キメラ』と呼称すべきかな？」
シュトレン「『キメラ』・・・って、遺伝子が複数あると？」
レムラム「んや違うよ」
影士「あ、おはよう」
レムラム「やぁ、おはようぅ」