Fラン大でも愛してる!!

ななん

第7話(脚本)

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ななん

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〇学校の廊下
大学の友達「林檎ちゃん、今日はもう授業ないよね?」
大学の友達「これからドーナツ食べに行かない?」
桜田林檎(昨日食べたんだけど・・・)
桜田林檎「いいね! 行く行くー!」

〇ケーキ屋
大学の友達「美味しいー!」
大学の友達「やっぱ私は ミストよりこっち派!」
大学の友達「本当甘いもの好きな!!」
桜田林檎「あはははは」
桜田林檎「・・・」
  怖かった
  自分と合う人ばかりじゃないから──

〇大教室
大学の友達「林檎ちゃん、サークル入る?」
桜田林檎「あ、あたしはまだ・・・」
大学の友達「そうなんだ」
大学の友達「私、『歴史研究同好会』入るけど 一緒に入る?」
大学の友達「マニアックだなー」
大学の友達「入るなら、やっぱ演劇部でしょ!」
大学の友達「いろんな役になりきろうぜ!!」
桜田林檎「んー・・・?」
桜田林檎「どっちも捨てがたいですなぁ」
  実は、すでに入部届を提出済だけど
  まだ 馴染めてないのだ

〇玄関の外
「はーい」
  文芸部

〇学校の部室
大学生「好きなとこ座ってていいよー」
桜田林檎「あ、あの・・・」

〇玄関の外
  映画研究同好会
「どうぞー」

〇合宿所の稽古場
「かわいいー!!」
大学生「どこ出身なの!?」
大学生「一人暮らし?」
大学生「バイトは?」
桜田林檎「いや・・・えーっと・・・」
  大学生のノリは
  それまでとも違うくて
  戸惑った
桜田林檎「バイトは今探してて・・・」
桜田林檎「良いのありますかねー」
桜田林檎(引かれたくない)
桜田林檎(なるべく、普通に)
桜田林檎(普通に────)

〇マンションの非常階段
桜田林檎(愛想笑いも疲れるわ・・・)
桜田林檎(早く家に帰って動画見たい)
桜田林檎「え?」
桜田林檎「わ──!!」

〇モヤモヤ
桜田林檎(ヤバいヤバい!! やってしまったー!!)
(この人確か先生だよね!?)
(いつも和服を着て何か吸ってる 変人で有名な・・・!!)
???「お嬢さん」
桜田林檎「ひゃいいいっ!?」
???「貴女にはかかりませんでしたか?」
???「露出が多い格好をしているから 心配でな」
???「火傷の痕が残りでもしたら・・・」
桜田林檎「あっ、あたしは大丈夫ですっ!」
???「それは良かった」
???「お気をつけて、お嬢さん」
桜田林檎「────」
桜田林檎(笑ってた・・・)
桜田林檎(笑ってたけど・・・)
桜田林檎(絶対怒ってるよねー!)

〇並木道
桜田林檎(とりあえず謝らなきゃ)
(クリーニング代弁償したいし)
(このままじゃ単位落とされるかも知れない)
(ここは誠心誠意、 真面目な態度で接しなきゃ)

〇並木道
桜田林檎「爺さんは・・・」
桜田林檎「あの授業に出ているなら、 この時間はもう来ているはず」
桜田林檎「あれっ!?」
桜田林檎「爺さんどこ行った・・・?」

〇講義室
「林檎ちゃん」
学生「もー、林檎ちゃんってば!」
大学の友達「ウケるー!」
大学の友達「何で爺ちゃんのストーカーなんてしてるの?」
桜田林檎「ストーカー!?」
大学の友達「気づいてなかったんだ・・・ これはガチもんのストーカーだね」
大学の友達「危ない人とお友達になったつもりは なかったんだけどな・・・」
桜田林檎「違うって!」
桜田林檎「そんなつもりないってー!」
桜田林檎(待って 待って)
桜田林檎(どうしてこんな流れに──!?)

〇中央図書館(看板無し)
桜田林檎「なんでかなぁ・・・」
桜田林檎「あたしは 普通に過ごしてるつもりなのになぁ・・・」
桜田林檎「・・・爺さん・・・」
???「私のことが気になるのかな?」
桜田林檎「気になるっていうか、その・・・」
桜田林檎「この前は、服汚しちゃって すみませんでした」
桜田林檎「あたし、ずっと先生に謝りたくて」
桜田林檎「でも、なかなか会えなくて・・・」
桜田林檎「本当申し訳ございませんでした!」
???「私は何も怒っていないよ」
桜田林檎「でも・・・」
桜田林檎「いい服を身に着けていらっしゃるし」
桜田林檎「思い入れのあるものだったりしたら・・・」
???「・・・」
???「はははは」
???「そんなに言うなら、 私たちの仲間になってもらいますかね」
桜田林檎「仲間?」
???「なぁに、心配することはない」
???「人数が多いほうが、賑やかで楽しいじゃろ」

〇マンションの非常階段
桜田林檎(サークル棟・・・)

〇玄関の外

〇生徒会室
「写真部へようこそ!」
桜田林檎「え・・・」
大学生「じいちゃん、 また可愛い子拾ってきたな」
大学生「人を気軽にナンパしちゃダメって 言ったじゃん」
???「はて?」
???「この方が人間である証拠は どこにあるのかね?」
大学生「人間だろ」
大学生「道玄さんこそ アッチの住人なんじゃじゃなーい?」
???「勝手に召すんじゃない」
桜田林檎「・・・」
桜田林檎「あの・・・、この人は先生?」
大学生「んな訳ねぇじゃん」
大学生「道玄さん、そんな頭よくないしー」
???「ただのイチ学生じゃ」
桜田林檎「学生・・・」

〇生徒会室
桜田林檎(この人たちには、年齢が関係ないんだ)
桜田林檎(年齢も、性別も、立場も゙・・・)
桜田林檎(そんなの気にせず、仲良くなれるんだね・・・!)
舘岡道玄「お嬢さん」
舘岡道玄「私らと一緒に良いもの撮るかい?」
桜田林檎「撮ります!」
  ここでなら、素のあたしも
  受け入れてくれるかも知れない

〇大衆居酒屋
学生「オレ生ビールで!!」
学生「カシスオレンジー!」
学生「日本酒」
大学生「道玄さんは?」
舘岡道玄「・・・水」
大学生「水!?」
大学生「飲み放題なのに!?」
桜田林檎(こんなに変わってる道玄さんのことも 受け入れてくれるんだもん)

〇ネオン街
大学生「二軒目行く人ー?」
大学生「どうする?」
大学生「そうだな・・・」
桜田林檎(時間大丈夫かな)
桜田林檎(確か終電は・・・)
???「あれ? 桜田さん?」
大学生「桜田さんだよね」
大学生「僕は文芸部の部長をしてる・・・」
大学生「掛け持ちしてたんだね」
大学生「そっちも新歓?」
桜田林檎「あ・・・はい・・・」
大学生「どうする? こっちに来る?」
桜田林檎「え・・・」
大学生「来てもらえると嬉しいなぁ」
大学生「結構みんな、明日バイトだからって 帰っちゃったし」
桜田林檎(あ・・・)
桜田林檎(どうしよう・・・)
桜田林檎(ここは乗っておいた方がいいかな・・・)
桜田林檎(でも・・・)
桜田林檎(あの人、前にも見たような・・・)
桜田林檎(そのときも、一人でいたような)
桜田林檎「あのっ・・・」
桜田林檎(たまたまかも知れない)
桜田林檎(見ず知らずのあたしに話かけられたって 困るよね)
桜田林檎「・・・」
(おとなしくしておこう)
(調和を乱したくない)
???「おやおや、 若いのに顔色が悪いですよ」
舘岡道玄「考え事かね?」
富士宮龍彦「別に・・・」
舘岡道玄「貴方は今、早く帰りたいと思っている」
舘岡道玄「しかし、本心は違う。 気の合う仲間とワイワイやるのは 嫌いではない」
富士宮龍彦「・・・何なんですか」
舘岡道玄「私のところへおいでなさい」
富士宮龍彦「え・・・」
舘岡道玄「私は貴方とも、共に時間を過ごしたい」
桜田林檎「────!!」
桜田林檎(道玄さんには、怖いものなんてないんだ)
桜田林檎(あたしのことも、あんなふうに 気にかけてくれた)

〇レトロ
(飲み放題で水を頼み)
(アラ70で大学生になるような 変わったひと)
(だけど・・・)
  誰よりも人間が好きなんだ
桜田林檎(あたしもこんな人になりたい)
桜田林檎「あたしは、あたしの人生を楽しむために 入学したんだから!」

〇ネオン街
桜田林檎「今なら、あたしもついてきちゃうよ!」
富士宮龍彦「君は・・・?」
桜田林檎「ただの新入部員」
富士宮龍彦「はぁ・・・」
桜田林檎「だけど!」
桜田林檎「サークル生活において一人は必要不可欠な!」
桜田林檎「あなたと同じ、 右も左も分からないお友達!!」
富士宮龍彦「ははっ・・・」
桜田林檎「しかも!」
桜田林檎「女子! 女子ですよお兄さん!!」
富士宮龍彦「・・・」
桜田林檎「地元の友達に」
地元の友達「彼女できたー?」
桜田林檎「って言われてとりあえず」
富士宮龍彦「コレ」
桜田林檎「って写真見せとくことが可能な 女子だよ!」
桜田林檎「これはもう入部するしかなくない!?」
富士宮龍彦「・・・」
桜田林檎(また言い過ぎちゃった・・・)
桜田林檎(絶対キモい)
桜田林檎(引かれる・・・!!)
富士宮龍彦「ふっ」
富士宮龍彦「ははははっ!」
富士宮龍彦「確かに」
桜田林檎(笑った・・・)
富士宮龍彦「で、何部なの?」
富士宮龍彦「俺は何をすればいいんだ?」

〇ネオン街
桜田林檎(これが本当のあたし)
桜田林檎(突っ走っちゃうこともあるけど 受け止めてくれてありがとう)

〇配信部屋
桜田林檎(高校生にも、 自分の思い描いている青春を送って欲しい)
桜田林檎(送れると思うんだよね)
桜田林檎(あたしが送れたんだから──)
富士宮龍彦「終電遅れるぞ」
桜田林檎(・・・)
富士宮龍彦「聞いてるか?」
  椅子に座る林檎の後ろから
  パソコン画面を覗き込む
富士宮龍彦「・・・・」
「おい!!」
桜田林檎「編集さん!?」
鬼頭剛志(編集)「イチャついてる暇あんのかよ!!」
鬼頭剛志(編集)「うかうかしてっと 他の大学に取られるぞ!!」
鬼頭剛志(編集)「結果を出しやがれ、結果を!!」
  to be continued・・・・・・

次のエピソード:第8話

コメント

  • 龍彦との出会いはこんなんだったのですね!
    勝手に幼馴染補正しちゃってましたー💕😇
    素の自分を受け入れてくれる場所って大事ですよね。

  • 今回は林檎ちゃんの過去の話を深掘りしたお話で、とても感慨深っかたです😭
    コーヒーをこぼしてしまったことを、ずっと謝ろうとするひたむきな林檎ちゃんに好感持てたと一方で、道玄さんをしばらく爺さん呼ばわりしてたギャップは笑えました☺️
    自分の居場所を見つけることができた林檎ちゃん、人生を変えてくれるような人との出会いは大きいですね😊

  • 道玄さんがカッコ良すぎて、ほんとしびれました💕💕💕

    私、大学、病気のせいで行ってなくて、この作品読みながら憧れてて。。

    (*´>ω<`*)ステキだなぁ、、って。

    あと、あらためて、自分が使ってないエフェクトとかあって、今度これ使お!! ってなるの!"(∩>ω<∩)"

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