HEAT

春島傑郎

7 雷火(脚本)

HEAT

春島傑郎

今すぐ読む

HEAT
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇おしゃれな教室
教師「それでは異能者向けの特別授業 オーバードーズについて説明しますね〜」
「・・・」
教師「異能を過剰な度合いで行使すると起こるとされる非常に危険な状態のことです」
教師「脳から特殊な物質が放出されて 異能がさらに危険なものへとなります」
教師「暴走した異能で他人を傷つけてしまうおそれがあります」
教師「あってはならない事ですね〜」
教師「また、その物質は身体には猛毒となります」
教師「初期症状として、頭痛、鼻や目からの出血 重度になると内臓機能の喪失や壊死」
教師「まぁこれは自業自得ですね〜」
教師「軽度であっても異能は使用しない そういった気持ちが重要ですよ〜」
教師「何か質問はありますか〜?」
甕速 梓咲 (ミカハヤ アズサ)「それって どれくらい強くなるんですか?」
教師(本当に質問するなよ・・・)
教師「5倍~10倍と言われていますよ〜」
甕速 梓咲 (ミカハヤ アズサ)(10倍・・・!?)
甕速 梓咲 (ミカハヤ アズサ)「わかりました〜」
教師「それでは終わりま〜す」
甕速 梓咲 (ミカハヤ アズサ)「ねぇねぇ 10倍だって凄くない?」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)「危ないって言ってたぞ?」
甕速 梓咲 (ミカハヤ アズサ)「リスクのある強さって燃えるじゃん」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)(少年マンガ脳・・・)
甕速 梓咲 (ミカハヤ アズサ)「もし出来たら教えてね」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)「教えない・・・」
甕速 梓咲 (ミカハヤ アズサ)「えぇ〜」
  異能者には何があるか分からない・・・
  もし、梓咲に危険が及んだなら・・・
  迷わず俺は・・・
甕速 梓咲 (ミカハヤ アズサ)「ケチ〜〜」

〇黒

〇空きフロア
ASH隊員「うぐ・・・」
ASH隊員(健御 公英 電磁波の放出による神経信号への干渉)
ASH隊員(受けたものは感電したように硬直する このスーツなら防げる見込みだったが・・・)
ASH隊員(オーバードーズ・・・ 躊躇なく切り札を切ってくるか)
ASH隊員「どうします?」
ASH隊員「応援を呼べ」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)(野村さんと憂華ちゃんには時間がない 全力で行く・・・)
  梓咲を守れなかった俺の・・・
  命の遣い所は・・・
  きっとここだ

〇屋上の端(看板無し)
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「億斗・・・お前・・・」
多井 億斗(タイ オクト)「・・・」
多井 億斗(タイ オクト)「胴体撃ってさっさと拘束しちゃおうか 別に死んでもいいよ」
ASH隊員「了解しました」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(同時に3人は狙えない・・・ 撃たれるが1人ずつやるしか──)
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「梓真! 俺の後ろに立て」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「は?」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「ええから早よせいよ」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「流石に俺のことは撃てへんやろ? なぁ億斗・・・」
多井 億斗(タイ オクト)「ごめんね天馬・・・」
多井 億斗(タイ オクト)「撃て・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「・・・残念やわ」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「・・・ホンマに」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「緊急退避C」

〇屋上の端(看板無し)
  コンバンハ天馬
  音声命令を確認しました
  長距離高速移動の補助機能を起動
  避難ポイントCまでのガイドを開始

〇屋上の端(看板無し)
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「お前・・・絶対殺したるからな」
ASH隊員「消えた・・・」
多井 億斗(タイ オクト)「逃げられちゃったか・・・ 折角ならこの目で確かめたかったけど」
多井 億斗(タイ オクト)「じゃあ第二候補の所にでも行こうか・・・」

〇ビルの裏
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「何だよ今の・・・!?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「うぅ・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「オエェ・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「すまんな梓真・・・ウソついてたわ」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「異能のことかよ? それとも敵だったってことか?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「やっぱり須藤と繋がってたのか・・・? どうなってんだよ!!」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「ここで・・・燃やす」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「ASHが皆のとこに行ってるかもしれん」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「話逸らすなよ」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「Anti Supernatural Human 対異能者として訓練された特殊部隊」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「お前の姉ちゃんの異能が目的や」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「誰かさんに移ったんがバレたんやろな 近しい人間に総当たりの可能性が高い」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・!?」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「悪いけど説明してる暇ないねん」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「俺は瀬古の所行ってくるから・・・ お前はそこでジッとしとけよ」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「高速酔いでしばらくマトモに動けんやろけど」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・ゲホッ」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・何なんだよ」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「近しい人間・・・」

〇白
  ヒデ兄・・・

〇空きフロア
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)「ハーーー!!」
「ガッ!! 痺れ・・・」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)(よし、何とかなりそうだな・・・)

〇おしゃれなリビング
ASH隊員「ここはハズレか」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「どういう意味だ?」
ASH隊員「異能犯罪の容疑者として連行する」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)(ヒカルに気付く前に・・・)
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「・・・わかったよ」
ASH隊員「妙に素直だな」
ASH隊員「息子はどこだ?」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「アイツは関係ねぇ!!」
ASH隊員「・・・フフ それが関係あるんだよ」
ASH隊員「殺れ 息子も後を追わせてやるから安心しろ」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「ふざけん──」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「うぐ・・・」
ASH隊員「大人しくしてれば楽に殺してやる」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「ハッ・・・ 子供に手出す奴ら目の前によぉ・・・」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「芋引く父親がいるかよっ!!」
ASH隊員「じゃあ」
ASH隊員「苦しんで」
ASH隊員「死ねっ」
ASH隊員「いたぶるのが好きだな」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「タカトラ・・・?」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「バカ・・・来んじゃねぇ・・・ ゲホッ・・・」
ASH隊員「何だ居たのか」
ASH隊員「こっちにおいで・・・ お母さんに会わせてあげよう」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「テメェ!!」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「・・・!!」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「・・・」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「タカトラ・・・マシュマロ食べていい?」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「・・・」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「後生だお二人さん いいよな?」
ASH隊員「父親よりマシュマロとはな ほらよ」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「・・・ありがと」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「モグモグ・・・」
ASH隊員「それじゃあな」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「そりゃ持てねぇだろ」
ASH隊員「なっ・・・」
ASH隊員「まさか・・・このガキの!?」
ASH隊員「ならガキから殴り殺してやる」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「そんなの効かない・・・」

〇キャンディ
  ──瀬古ヒカル──
  異能数値が支配的なステージ4
  もちろん異能者である
  多くの格闘技には階級というものがある
  体重による差別化だ
  例えばボクシングではたった2kg
  それだけ違えば次元が変わるのである
  瀬古ヒカルの異能・・・
  効果有効範囲の生物に対し、
  摂食した物と同じ質量であると誤認させる
  (現在はマシュマロのみ)
  マシュマロ1個の質量は5g程度
  ヒカルの体重は約30kg
  この体格差で有効な手段はただ1つ・・・
  羽虫が如く逃げるのみである

〇おしゃれなリビング
ASH隊員(なんだこのガキ・・・ 壁でも殴ったみたいに)
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「じゃあボクの番・・・」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「ボケッ!! カスッ!! アホッ!!」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「うーん 親の顔が見たい」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「瀬古!! 無事か!?」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「おぉん?どうゆう状況?」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「また変な人きた・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「まさかの返り討ちにしとんかい・・・」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「天馬、お前・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「よっしゃ!! とりあえず逃げんで・・・って」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「なんやっ!? 扉バカ重なってるやんけ!!」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「しばらく俺達は無力だぞ・・・」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「マシュマロもう1個食べていい?」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「もうダメ」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「・・・!!」

〇空きフロア
ASH隊員「健御 公英 所詮はアマチュアだと侮っていた・・・」
ASH隊員「だが、流石は億斗隊長だな・・・」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)「はぁ・・・はぁ・・・」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)(なんだコイツは!? こんな異能があるのか・・・)
多井 億斗(タイ オクト)「いやぁ凄いね本当に 愚直な鍛錬も立派な研鑽ということかな」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)「この・・・」
多井 億斗(タイ オクト)「無駄だよ・・・そらっ!!」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)(くっ・・・俺の異能が通らない それに腕を刃物のように変異させる異能)
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)(この細い身体で俺以上の腕力・・・ これも異能なのか?)

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:8 火之迦具土

コメント

  • ひかる君の、異能力は強過ぎて敵も瞬殺でしたね!
    マシュマロ食べていい?ってセリフからまさかこんなに凄い能力に結びついていくとは、異能力の見せ方、本当にお見事!

  • やっぱ死ぬじゃないかちくしょーーーー!
    ずっとフラグついてたぞ公英ーーーー!
    いやまだ危篤なだけだ。信じてるぞ。梓真が闇落ちしないように首の皮一枚繋がっててくれと願ってます。

  • ヒデ兄~!!そんなー!😭
    ここから入れる保険はないんですか!
    梓真がますます闇に落ちてしまうじゃないですか……

コメントをもっと見る(7件)

成分キーワード

ページTOPへ