全ての学問は縁日に通ず やな(脚本)
〇お祭り会場
郡山 大和「このわんぱく交流会で、俺は」
郡山 大和「あの西大寺の奴を問い詰めるんや」
郡山 大和「俺の両親の」
郡山 大和「失踪の真実を」
石岡 獅子「し、失踪!?」
石岡 獅子「それってどういうこと!?」
郡山 大和「それは・・」
郡山 大和「あっ、ばあちゃんからや!!」
郡山 大和「しもた!!もう定時連絡の時間や!!」
郡山 大和「悪い、獅子。 話はまた明日!! よかったらうちに遊びに来てや また場所送るわ!!」
石岡 獅子「う、うん 全然大丈夫だよ!!」
郡山 大和「ありがとな!! ほな!!」
石岡 獅子「大和君・・・君は一体・・・!?」
〇線路沿いの道
石岡 獅子「大和君から送られてきた住所はこのへんだけど・・」
石岡 獅子「ええと・・ん!?」
石岡 獅子「えっ!?」
〇屋敷の門
石岡 獅子「す、すごい豪邸だ・・」
石岡 獅子(ここに1人で住んでるの!?)
郡山 大和「おお、獅子!! よう来てくれたな!!」
郡山 大和「早速入ってや!!狭いとこやけど」
石岡 獅子(いやいや、めちゃくちゃ広いよ)
〇風流な庭園
石岡 獅子(庭もすごいなぁ)
石岡 獅子「あっ!?」
石岡 獅子「昨日の金魚!?」
郡山 大和「おお、せやで!!」
石岡 獅子「ほんとに全部飼うことにしたんだ・・ 大丈夫なの?こんな数・・」
郡山 大和「ああ、問題ないで ウチの実家金魚屋やねん」
郡山 大和「金魚を飼うノウハウはバッチリや」
石岡 獅子「あ、そうなんだ」
〇屋敷の書斎
郡山 大和「さ、ゆっくりしてくれや 散らかって狭いけどな」
石岡 獅子「な、なに、コレ・・」
石岡 獅子(物理学、化学・・)
石岡 獅子(なんだかわからないけど難しい本ばっかり)
郡山 大和「この本はな、縁日攻略のための俺の資料達や」
郡山 大和「全ての学問は縁日に通ず やな」
石岡 獅子「小学生が読む本じゃないよ!? それにこんなの役に立つの!?」
郡山 大和「もちろんや それにこれらは必要な知識や」
郡山 大和「『S』を目指すにはな」
石岡 獅子「『S』・・」
郡山 大和「せや、昨日の話の続きやったな」
郡山 大和「俺の両親は・・」
〇古民家の居間
西大寺が立ち上げた『縁日法』に疑問を覚えたんや
縁日法は縁日以外の娯楽を禁止した
元々規制は厳しくなる一方やったが
ウチのオトンとオカンはゲーム関連の仕事やった。死活問題やった。
それに
縁日法では認可を受けた金魚しか使えへんから
ばあちゃんの育てた金魚は売れへんくなった
郡山 五條「西大寺さんアンタなんでこんな・・」
郡山 明日香「どないする?五條」
郡山 五條「話を・・聞かなあかんな」
郡山 五條「明日香、君は・・」
郡山 明日香「一緒に行くに決まってるやろ」
郡山 五條「そうか」
郡山 大和「オトン、オカンどないしたん?」
郡山 五條「なんでもあらへん大和」
郡山 五條「でも父さんと母さん、ちょっと出掛けてくるさかい、おばあちゃんと留守番しとってや」
郡山 大和「う、うん・・ 帰ったら一緒にゲームやで」
郡山 五條「はは、ボロ負けさせたるわ」
郡山 明日香「じゃあね大和」
それがオトンとオカンとの最後の会話や
〇屋敷の書斎
郡山 大和「失踪の原因に西大寺が絡んでるかはわからへん」
郡山 大和「せやけど俺はなんも知らんって事は無いと思う」
郡山 大和「だから俺はわんぱく交流会参加のため この5年間」
郡山 大和「ひたすら縁日の腕を高めてきたんや」
石岡 獅子「そんな事が・・」
石岡 獅子「でもそれならどうしてデミセンは『D』なの?」
郡山 大和「あんまり目立つワケにはいかんから、今まで公式の縁日には行ってへんねん」
郡山 大和「ここの奥には縁日のトレーニング施設もある」
郡山 大和「俺はわんぱく交流会までの期間だけこっちに住むつもりやから」
郡山 大和「こんなごつい家に住んでんねん」
石岡 獅子「ある意味合理的だね」
郡山 大和「だからあと2ヶ月・・ この期間で上り詰めるんや」
郡山 大和「デミセン『S』まで!!」
石岡 獅子「大和君、理由は分かったけど、流石にそれは無謀なんじゃ・・」
郡山 大和「たしかに、常設縁日で昇格可能なのはBランクまで」
郡山 大和「昇格可能な公式縁日はそう回数もあらへん」
郡山 大和「無理かもしれん・・」
石岡 獅子「・・」
郡山 大和「1人やったらな」
郡山 大和「獅子、俺と共に戦ってくれへんか」
石岡 獅子「そ、そんな 無理だよ、僕には」
郡山 大和「俺が東京に来たのはいくつか理由があるんやけど」
郡山 大和「その一つは共に戦う仲間が欲しかったんや」
郡山 大和「獅子の金魚すくいの動き・・ 悪くなかったで」
郡山 大和「俺と一緒に出て欲しいねん」
郡山 大和「公式縁日の団体戦に」
郡山 大和「団体戦も併用すれば間に合う可能性は高いからな」
石岡 獅子「・・」
石岡 獅子「僕に・・」
石岡 獅子「僕に務まるかは分からないけど」
石岡 獅子「大和君には借りがあるし」
石岡 獅子「僕だって『S』にはなってみたい」
石岡 獅子「やってみるよ」
郡山 大和「ありがとな」
郡山 大和「よっしゃ、当面の目標は2つや」
郡山 大和「再来週に控えたAランク昇格団体戦に向けて」
郡山 大和「Bランクにあがること」
郡山 大和「エントリーに必要な3人に向けて、もう1人仲間を集めること」
石岡 獅子「うん、まずはBにあがらなきゃね」
石岡 獅子「まぁでも、苦戦するのは僕だけかもしれないけど」
郡山 大和「それがそうとも限らんのや」
石岡 獅子「えっ、どういうこと!?」
石岡 獅子「大和君の腕ならBランクくらいは余裕なんじゃ・・!?」
〇屋敷の門
俺がCランクに上がった事は国側も把握している
もし、西大寺がオトンとオカンの失踪に関係していたら
西大寺首相「・・」
達風 盆人「お待ちしてましたよ」
なんかの手を打ってくるかもしれへんからな
どんどんと興味を増していく展開で、次が読みたくて仕方なくなりますね😂
大いなる目標とそれに向けての努力、そして共に歩む仲間という王道少年漫画の骨格と、縁日との化学反応がたまらなく好きです😊
熱いノリはそのままに、メインクエストと手前のサブクエストが並べられましたね。
次の仲間は?
期待が高まっています。
キャラクター欄と読者の進捗状況、リンクさせたいですよね。◯◯話まで読んだ人には公開、みたいな。
さておきストーリー。
まさか団体戦というところでランク上げの話が出てくるとは思いませんでした。仲間集めをして、これからどんどんお祭りとゲームをバチバチやっていくわけで、Tapで各ゲームをどう表現するのかとても楽しみです。