縁日大戦

わらやま

縁日は戦場 自分が勝つと信じた方が勝つんや(脚本)

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〇屋敷の門
達風 盆人「お待ちしてましたよ」
西大寺首相「・・・」
西大寺首相「盆ちゃん!久しぶりやなぁ!」
西大寺首相「元気やった?」
達風 盆人「ええ、おかげさまで」
達風 盆人「ささっ、ここではなんなので、中で」

〇屋敷の大広間
西大寺首相「盆ちゃんは最近調子どうよ?」
達風 盆人「順調ですよ」
達風 盆人「常設縁日の客足も右肩上がり」
達風 盆人「憎き佐原組は風前の灯」
達風 盆人「これも首相の計らいのおかげですね」
西大寺首相「そうかそうか」
達風 盆人「首相こそ支持率も盤石で長期政権に向けて敵なしという感じですね」
西大寺首相「せやなぁ、うるさい連中はしっかり金掴ませて黙らせとるし」
西大寺首相「バックに達風組がついていることは薄々気づいとるから」
西大寺首相「良くも悪くも張り合いが無くて困るわぁ」
達風 盆人「フフフ」
西大寺首相「盆ちゃんには世話になっとるから、今日はたくさん飲もうや!」
達風 盆人「お手柔らかに」

〇屋敷の大広間
達風 盆人「・・・そういえば」
達風 盆人「郡山の息子の大和が東京に来ているようです」
西大寺首相「おおー」
西大寺首相「やっぱりそうか」
達風 盆人「ご存知だったので?」
西大寺首相「この前常設縁日でイキのいいのがおってん」
達風 盆人「おそらく狙いは」
西大寺首相「大縁祭のわんぱく交流会やろな」
達風 盆人「報告だと転校初日で出店戦闘力Cになったとか」
達風 盆人「どうします、うちのモンに昇格を妨害・・・」
西大寺首相「いらへん」
西大寺首相「好きにさせたったらええわ」
達風 盆人「は、はぁ・・・ しかし郡山の一家はあなたとは・・・」
西大寺首相「ホンマにSの資格があるんやったら拒まんでええ」
西大寺首相「その方がオモロいしな」
達風 盆人「まぁ、そう仰るのであれば・・・」
西大寺首相「お、もうこんな時間や」
西大寺首相「名残惜しいけど今日は帰るわ」

〇屋敷の門
達風 盆人「お気をつけてお帰りください」
西大寺首相「おう、またな」
達風 盆人「・・・」
達風 盆人「おい」
達風組 組員「はい!」
達風 盆人「おそらく今後郡山大和という小学生が縁日にやってくる」
達風 盆人「バレない範囲で」
達風 盆人「潰せ」
達風組 組員「よろしいので? 首相は何もするなと・・・」
達風 盆人「奴がなんと言おうが」
達風 盆人「不安の芽は摘み取るに限る」
達風 盆人「こちらはビジネスなんだ。 徹底的にやる」
達風組 組員「佐原の倅と同様の警戒体制をしくように周知かけます」
達風 盆人「おう、頼む!!」
達風 盆人「・・・」
達風 盆人「西大寺の意図は分からんが」
達風 盆人「郡山の息子は決して侮っていい存在ではないからな」

〇川に架かる橋

〇神社の石段

〇お祭り会場
郡山 大和「おっしゃ 今日でちゃちゃっと出店戦闘力Bにあがるで!!」
石岡 獅子「随分強気だね大和くん・・」
郡山 大和「こういうのは気持ちが大事やねん」
郡山 大和「負けるつもりで縁日に臨むんは負けてるのと一緒や」
郡山 大和「縁日は戦場 自分が勝つと信じた方が勝つんや」
石岡 獅子(自分を信じる・・か・・)
石岡 獅子(よし)
郡山 大和「はんで今日の昇格対象出店はたしか・・・」
石岡 獅子「輪投げだね」
郡山 大和「せや!!やったるで!!」
石岡 獅子「大和くん、輪投げなんだけど、僕から先にやっていい?」
郡山 大和「お、積極的やん!! どないしたん?」
石岡 獅子「実は、輪投げは結構得意なんだ・・」
石岡 獅子「だから、僕が先陣きるよ!!」
郡山 大和「ええで、頼むわ!!」

〇お祭り会場
郡山 大和「えーと、輪投げは・・」
郡山 大和「お!ここやな!」
郡山 大和「おっちゃん!!プレイさせてや!!」
達風組 組員「おう、坊主!! 元気がいいな!! ・・・ん?」
達風組 組員(こいつは・・例の・・)
郡山 大和「どしたん?おっちゃん」
達風組 組員「なんでもねぇよ」
石岡 獅子「じゃあ僕からいくね」
達風組 組員「君からかい?」
石岡 獅子「うん!!」
達風組 組員「5投の合計得点が100点以上で昇格」
達風組 組員「当然対象が遠くて大きいほど点が高い」
達風組 組員「途中で引っかかったりしたら無効だからね」
石岡 獅子「はい!!」

〇魔物の巣窟
石岡 獅子(うー、ドキドキするぅ)
石岡 獅子「えいっ」
石岡 獅子「やった!40点!」

〇お祭り会場
郡山 大和(獅子・・)
郡山 大和(手首のスナップ、体幹・・)
郡山 大和(縁日に必要な身体ができとる・・)
郡山 大和「やるやん」

〇魔物の巣窟
石岡 獅子「残り一投で20点・・・」
石岡 獅子「えいっ!」
石岡 獅子「は、はずれ・・」
石岡 獅子(あ、輪投げが跳ねて)
石岡 獅子「入ったぁ!」

〇お祭り会場
石岡 獅子「やったよ!大和くん!」
石岡 獅子「まさか僕がBに・・・ しかも一発でいけるなんて」
郡山 大和「やるやん!獅子!」
郡山 大和「でも獅子は悪意あるテキ屋に食い物にされてただけで」
郡山 大和「元々実力はあんねん」
郡山 大和「自信持ちや」
石岡 獅子「う、うん」
達風組 組員「いやー、やられちゃったよ!! 上手だねぇ!!」
郡山 大和「おっちゃん次は俺や」
達風組 組員「お、君も挑戦かい!? 連続でやられちゃうと辛いなぁ」
達風組 組員(さて)
達風組 組員(やるか)

〇魔物の巣窟
郡山 大和「輪投げの真髄は”観察”と”修正”」
郡山 大和「たっぷり獅子に見せてもらったさかい」
郡山 大和「落ち着いてやれば」
郡山 大和「なんやと」
石岡 獅子「大和君が・・・」
石岡 獅子「外した・・・」

コメント

  • 陰謀が渦巻いている……!
    妨害にどう立ち向かうのか、見ものですね!
    魑魅魍魎は景品かなwなかなか雰囲気でてますね!

  • 魑魅魍魎をバックに、輪投げバトルって何だかシュールで独特ですね‼
    特有の世界観をお持ちなので面白いです😄
    作家としての強みがあって、良いなぁと思いました。
    子供と大人のバトル、今後も目が離せませんね‼

  • 闇の輪投げバトルというワードのシュールさに笑ってしまいました😂
    そして子供相手に本気で汚い手を使ってくる大人ァ!! 大和には是非こいつらを打ち破って欲しいですね!

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