Ep.21 / THE RELENTLESS ENFORCER#8(脚本)
〇殺人現場
ゼニス兵たちの銃弾が、ナイトウォッチに直撃した。
ナイトウォッチ「~~~~~ッ!?」
世渡刃「ゲーム・オーバーだ」
全員の意識が、ナイトウォッチに向いている。
俺はスーツのパワーアシストを起動し、跳躍した。
ゼニス兵たちの背後に着地する。
エンフォーサー「・・・・・・」
ゼニス兵「!?」
一瞬で十分だった。
両手の特殊警棒で、正確にゼニス兵たちの首筋を殴打する。
骨が砕ける確かな手ごたえがした。
ゼニス兵たちがその場に倒れ伏す。
世渡刃「何事だ!?」
ナイトウォッチ「・・・!」
世渡刃「てめぇ何者だ、真っ黒野郎の仲間か」
エンフォーサー「エンフォーサー。お前の敵だ」
そう答えた俺の声は、ボイスチェンジャーで腹に響く重低音に変換されて路地裏に不気味に響いた。
俺はすかさず、世渡の間合いに踏み込む。
一瞬、世渡の動きが遅れる。しかし。
ガキンッ!
辛うじて世渡の刀が警棒を受け止めた。
俺は世渡と鍔迫り合いをしつつ、ナイトウォッチを一瞥して言った。
エンフォーサー「ナイトウォッチ。行け」
ナイトウォッチ「逃げろって? でもエンフォーサー・・・? 君は?」
エンフォーサー「早く行け! ここは俺が食い止める」
ナイトウォッチ「・・・わかった。恩に着る」
ナイトウォッチが逃走していく。
俺と世渡は、互いに間合いをとった。
その直後、世渡の背後にゼニス兵の増援が並んだ。数は4人。
世渡刃「やってくれたな、コスプレ野郎。 だがもう不意打ちはできないぜ」
エンフォーサー「・・・ステルス、オン」
スーツのステルス迷彩が起動する。
スーツの表面に周囲の景色を投影し、カメレオンのように姿を消す機能だ。
世渡刃「なっ!」
ゼニス兵「き、消えた!?」
世渡刃「ちっ。ステルス迷彩だと」
ゼニス兵「え、AI。赤外線モード起動!」
俺は高熱源手榴弾を地面に転がす。
手榴弾は即座に白熱し、周囲に膨大な熱量を放射する火の玉となった。
赤外線カメラを潰すには十分な熱量だ。
ゼニス兵「うわぁあっ!? 赤外線カメラが! 灼き切れた!」
俺はゼニス兵との距離を詰め、確実に首筋めがけて警棒の一撃を叩きこむ。
ゼニス兵「グッ・・・」
ゼニス兵「ど、どこだぁ! どこにいる!」
ゼニス兵たちは、銃をあちこちに向け、パニックに陥っている。
世渡刃「撃つな! 味方に当たる!」
ゼニス兵「あっ。了か・・・ぐあぁっ!?」
俺は躊躇せず、頸椎を砕いた。
ゼニス兵「う、うう、うわぁああ~~っ!?」
ゼニス兵の一人が、恐怖に駆られて逃走を試みる。
しかし不幸なことに、逃げた先には俺がいた。
俺は喉めがけて警棒を突きこむ。
ゼニス兵「ガボァ・・・ッ」
ゼニス兵「ひ、ひぃいっ!」
世渡刃「そこか! 貸せ!」
世渡はゼニス兵から銃をひったくると、フルオートで乱射した。
ゼニス兵「・・・やったか?」
しかしすでに俺は、奴らの背後に回り込んでいる。
俺は最後のゼニス兵の延髄に警棒を叩きこむ。
ガゴォッ
・・・しかしここで、時間切れ。
ステルス迷彩がオーバーヒートで機能を停止した。
エンフォーサー「・・・改良の余地ありか」
迷彩が解け、俺の姿が現れる。
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