魔報士の戦場

ぽんたろう

第1話『背に腹はかえられぬ』(脚本)

魔報士の戦場

ぽんたろう

今すぐ読む

魔報士の戦場
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇荒地
  ” 魔導技術情報士”
  略して『魔報士』
  ”情報伝達魔法”を駆使し
  第三者へ真実を伝える者たちのことである
  城壁で外界と隔絶された庶民に
  時にはスリリングな戦い

〇闘技場
  時には闘技場の中継

〇坑道
  時にはダンジョンといった
  未知に溢れた世界へ庶民をいざなう
  冒険者の陰に潜みながらも
  決して脇役ではなく必要不可欠な存在

〇劇場の舞台
  もはや庶民たちは
  魔報士たちの提供する娯楽がなければ
  生きてはいけないほどに地位を高めている

〇地図
  都市国家シュプネー
  大陸の中央部に位置し人口200万人
  主な産業は『情報伝達魔法』
  大陸の情報産業の割合を大きく担う
  5大企業が本社を構えている
  そして世界で唯一『魔導技術情報士』を
  育成するための教育機関が存在する都市
  これは魔報士を目指す
  1人の青年の物語である

〇ファンタジーの学園
  ここはシュプネーが誇る
  冒険者や魔報士を育成する教育機関である
  通称『学園』
  魔導技術情報士は資格を必須とし
  決まった教育課程と成績、課題、試験を
  クリアしないと与えられない
  無論、どこの世界、世代にも
  落ちこぼれは生まれるものである
レセ「このままだと、魔報士になるための 最終試験を受けられない」
レセ「掲示板にパーティ募集出したのに 誰からも誘いが来ない」
レセ「成績Cクラスの俺と組んでくれる 人間なんてそうそういないのは 分かってたけどな」
レセ「冒険科の連中と組まないといけないのに 知り合いもいないし」
レセ「試験受けなくてもいい准魔報士として 都市内限定で働くか」
レセ「エロ動画家なら、准魔報士で問題ないしな」
リユ「レセ君?」
レセ「リユか」
リユ「浮かない顔してどうしたん?」
レセ「パーティを組んでくれる人間がいないんだ」
リユ「それは困ったね」
リユ「今からでも募集掲示板に行った方が いいんじゃないの?」
レセ「もう行ってこれだ」
リユ「そっか、ごめん」
レセ「それで、リユは決まったのか?」
リユ「うん、決まったよ」
リユ「ロックス社推薦でビルデ・クロソワの パーティに入れてもらえることになった」
レセ「ビルデって新進気鋭の冒険者だろ?」
リユ「今人気も実力もナンバーワンの冒険者」
レセ「すげえ」
レセ「しかも、ロックス社の推薦付き」
レセ「さすが優等生 厚遇扱いだな」
リユ「まあね、今から緊張するよ」
レセ「そのまま資格取れたら就職コースか」
レセ「安泰だな」
リユ「レセ君はどうするの? もし、良かったら誰か紹介するよ」
レセ「それなんだが」
レセ「リユ、昔馴染みであるお前に頼みがある」
リユ「何?」
レセ「エロ動画に出てくれ!」
リユ「・・・・・・」
リユ「何言い出してんだ!」
レセ「で、答えは?」
リユ「プロポーズの答え聞くみたいな顔で 聞き返してくるな!」
レセ「えっ?」
リユ「その意外な返事が 返ってきたみたいな顔もやめろ!」
レセ「ダメ?」
リユ「承諾するわけないでしょ」
レセ「ま、まさか断られるなんて」
リユ「なぜ、平気だと思った?」
レセ「俺はどうすればいい?」
リユ「まずは現実を見て」

〇岩山
ビルデ「なかなか手強いが、これで決めてやる!」
ビルデ「甘い!」
A級モンスター「ぎゃあああああ」
ビルデ「討伐完了!」

〇おしゃれな食堂
レセ「相変わらず、ビルデは凄いな」
レセ「A級モンスターも難なく倒すもんな」
レセ「いや、テレブなんて 見てる場合じゃなかった」
レセ「試験諦めて、準魔報士として 都市内でエロ動画家になるか」
グレン「そこの君」
レセ「ん?」
グレン「そんな驚かなくていいよ」
レセ「誰?」
グレン「僕は冒険科の”グレン”」
グレン「君、魔報科だろ?」
レセ「そうだけど、どうかしたか?」
グレン「実は魔報科の人探しててさ」
レセ「おお、マジか」
グレン「ちょうどさっきリユさんと 揉めてるの聞いてたんだ」
グレン「君にうちのパーティーの魔報士役を 頼みたくて声かけさせてもらった」
レセ「マジかよ」
レセ「自分で言うのも何だけど 俺、落ちこぼれだぜ?」
グレン「安心してくれよ」
グレン「僕のパーティーも 決して優秀とは言えないからね」
レセ「なるほどね」
レセ「ていうか、この時期に 魔報士入れてないのか?」
グレン「そうなんだよ」
グレン「成績も芳しくない上に 呑気なメンバーばかりだから 魔報士から嫌われちゃってね」
グレン「あと、人見知りの子がいて その子と馬が合わないと どうにもならないんだ」
レセ「どんなパーティだよ」
グレン「メンバーに一度会ってくれないか?」
レセ(聞くからに不安だけど 俺も人のこと言える立場じゃないしな)
レセ「んー、まあいいか」

〇大樹の下
グレン「ここは僕らがいつも溜まり場に してるところだ」
ルオン「はっ!?」
ナナリー「もしかして魔報士の人?」
レセ「女の子!?」
レセ(交渉次第でエロ動画に出てもらえるかも)
レセ(特に赤髪の子なんて押しに弱そう)
レセ「レセだ、よろしく」
レセ「グレンに誘われて来てみた」
ナナリー「私は冒険科のナナリー」
ナナリー「そっちの赤髪は」
ルオン「る、ルオンです 同じく冒険科だよ」
レセ「よろしく」
グレン「どうだい?良いメンバーだろ?」
レセ「ああ」
レセ(2人とも顔は良いからきっと売れる!)
グレン「試験を受けるために 仲間になってくれないか?」
レセ「ぜひ頼む」
グレン「良かった」
ルオン「ありがとう」
ナナリー「これからよろしくね」
ナナリー「もうね、探索候補のダンジョンも 見つけ出していたの」
ナナリー「無駄にならなくて良かった」
レセ「へえ」
ルオン「谷底にあるんだよ」

〇薄暗い谷底
レイド「・・・・・・」

次のエピソード:第2話『はじめての冒険』

コメント

  • 魔報師ていう中継スタイルの魔法が凄く面白いです!
    カメラマンというところですかね
    レセ エロ動画もう諦めろ

    相変わらずギャグが面白いです
    キャラも増えてきて楽しみです✊

成分キーワード

ページTOPへ