最終話 リエラと裕貴(脚本)
〇神社の石段
狼男「消えろっ!!吸血鬼ぃ!!」
リエラ「っ・・・・・・はぁっ!」
狼男「ぐっ・・・・・・!」
佐原裕貴「り、リエラさ──」
リエラ「早くお逃げなさい!!」
リエラ「ゴールド・マモン・フィッシュ、裕貴さんを守ってあげて」
リエラは金魚の入った袋を、裕貴に手渡す
狼男「逃がすかっ!!」
狼男「くっ・・・・・・!」
リエラ「早く!!!」
佐原裕貴「っ・・・・・・!」
佐原裕貴「絶対、死なないで下さいね・・・・・・」
リエラ「当たり前ですわ」
〇お祭り会場
佐原裕貴「はぁっ・・・・・・はぁっ・・・・・・」
佐原裕貴「クソッ・・・・・・」
佐原裕貴「俺は何も出来ないのかよ・・・・・・」
佐原裕貴「リエラさん・・・・・・無事でいてくれ・・・・・・」
〇神社の石段
狼男「グルルル・・・・・・」
リエラ「ぐっ・・・・・・!」
リエラ「っ・・・・・・はぁっ・・・・・・!」
狼男「どうした?そんなものか?」
リエラ「っ・・・・・・生意気な」
リエラ「たかが狼男の癖に・・・・・・」
リエラ「かはっ・・・・・・!」
リエラの体は、力無く地に伏す。
リエラ「っ・・・・・・」
狼男「吸血鬼・・・・・・ずっとお前達が邪魔だつたよ」
狼男「狙った獲物はいつも取られ・・・・・・」
狼男「いつも俺達は後塵を拝し続けた・・・・・・!」
リエラ「がはっ・・・・・・!」
リエラ「げほっ!!げほっっ・・・・・・!」
狼男「満月とはいえ簡単には勝てないと思っていたが・・・・・・」
狼男「弱いな、それに傷の治りも遅すぎる」
狼男「連れていた人間を食べるために断食でもしてたか?」
リエラ「うっ・・・・・・・・・・・・」
リエラ「た・・・・・・べるわけ・・・・・・」
リエラ「ありません・・・・・・わ・・・・・・」
狼男「ぐわぁっっ・・・・・・!!!」
リエラは傷口を抑えながら、必死に立ち上がる。
リエラ「裕貴さんは・・・・・・わたくしに優しくしてくれましたわ・・・・・・」
リエラ「食事に・・・・・・遊びに・・・・・・連れて行ってくれて・・・・・・」
リエラ「わたくしのことを吸血鬼と知っても・・・・・・」
リエラ「一緒にいてくれましたわ・・・・・・!」
狼男「っ・・・・・・!!」
リエラ「裕貴さんのことは、傷つけさせませんわ!」
狼男「調子に乗るなよ・・・・・・!!」
リエラ「うっ・・・・・・!」
リエラ(傷口が・・・・・・)
狼男「グッ・・・・・・!!」
リエラの牙は、狼男の首筋に深く突き刺る。
狼男「ぐがぁっ・・・・・・!!」
狼男「はぁっ・・・・・・はぁっ・・・・・・!」
リエラ「血は吸わなくても、攻撃としては有効かしら?」
リエラ「はぁっ・・・・・・!!」
狼男「っ・・・・・・!!」
リエラ「はあぁぁぁっ・・・・・・!!!」
狼男「や、やめ・・・・・・!」
狼男「ぐわああぁぁぁっっ・・・・・・!!!」
リエラ「っ・・・・・・本気でもトドメすら刺せないとは・・・・・・」
リエラ「わたくしも・・・・・・弱りました・・・・・・わね・・・・・・」
リエラ(人間の血を飲めば・・・・・・もっと楽に勝てたのかしら・・・・・・)
リエラ(想い人のために・・・・・・血を飲まないなんて・・・・・・)
リエラ(愚かなことですわ・・・・・・)
リエラ(昔のわたくしなら・・・・・・嘲笑ってるかしら・・・・・・)
リエラ(でも・・・・・・後悔は無いですわ・・・・・・)
〇お祭り会場
佐原裕貴「音が・・・・・・無くなった・・・・・・」
佐原裕貴「戦いが終ったのか・・・・・・?」
佐原裕貴「行かないと・・・・・・!」
〇神社の石段
佐原裕貴「リエラさん・・・・・・!!!」
リエラ「ゆ、き・・・・・・さん・・・・・・」
佐原裕貴「酷い怪我・・・・・・!」
佐原裕貴(それに衰弱してる・・・・・・)
佐原裕貴「す、すぐに病院に・・・・・・!」
リエラ「いみ・・・・・・ありま・・・・・・せんわ・・・・・・」
リエラ「わたくしは・・・・・・きゅうけつき・・・・・・」
リエラ「さいご・・・・・・に、つたえたい・・・・・・ことが・・・・・・」
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切ない終わりかと思ったら、まさかの逆転で良かったです!!
彼の血も汚れてなくて良かったですね😃
にんにくラーメンの食べ過ぎとかだったら、大変でした💦 可愛い キュンとする お話でしたね🤩