〇白
　　金塚フーズの葉花芳枝を殺害したと思われる重要参考人の浦井晴恵が取り調べ室から逃走した後に遺体となって発見された。
　　浦井晴恵の衣服などから検出されたのは浦井晴恵の兄の橋上源一のものだった。
　　神爪たちは橋上の自宅を訪ねるとそこには身元不明のご遺体があった。そのご遺体の司法解剖の結果、
　　金塚フーズの事件の第一発見者の勝又紗英の父、勝又和雄であることがわかった
　　勝又の胃の内容物から食べたおでんは橋上がよく通っていたという居酒屋のものだったが、そのおでんのだしの成分と市販のもの
　　と成分が一致した──
　　そしてまた新たな事件が発生した──

〇大会議室
伊藤恵里「居酒屋に行ってきたところ、おでんを食べた人は多く、一人一人は覚えていないそうで。大将は買い出しに行っていたみたいです」
神爪強「そうか・・・・・・」
佐原純「その居酒屋で男性のご遺体が発見されました」

〇大衆居酒屋
伊藤恵里「ここの大将の高井厚さんね」
神爪強「一体誰が・・・・・・」
　　現場には家相が臨場していた。
家相健「死亡推定時刻は今日の午後４時から５時。 死因は出血死です」
伊藤恵里「ちょうど私がここへ来た直後ね」
神爪強「その時、高井さんは買い出しに行っていたそうですね」
神爪強「板崎さん」
板崎創「えっえぇ。驚きました。まさかここで死んでいるなんて・・・・・・」
伊藤恵里「高井さんは買い出しに行っていたそうですが、何か、心当たりは？」
板崎創「いいえ」
神爪強「そうですか・・・・・・」

〇大会議室
伊藤恵里「あの板前、何かを隠していますね」
神爪強「あぁ」
佐原純「勝又和雄さんと高井厚の衣服から毛髪が 検出されました」
神爪強「科捜研に鑑定を頼む」
佐原純「はい！」

〇化学研究室
佐原純「家相さん、鑑定をお願いします」
家相健「分かりました」
　　一致──
家相健「こ、これは・・・・・・」
佐原純「すぐに神爪さんに報告してきます！」

〇大衆居酒屋
神爪強「橋上源一さんのお宅で見つかった勝又和雄さんとここのロッカーで見つかった高井厚さんの衣服から検出された毛髪は同じものでした」
佐原純「科捜研で鑑定してもらったところ」
伊藤恵里「ある人物にものと一致しました」
神爪強「板崎さん、あなたの毛髪と」
伊藤恵里「あなたの毛髪はこの間任意提出してもらいましたよね？どうしてお二人の衣服からあなたの毛髪が出てくるんでしょうか？」
板崎創「・・・・・・」
板崎創「はぁ・・・・・・勝又は前から気に入らなかったんだ。この間もここのおでんを食べて 他の店の味と似てると言われた」
板崎創「市販の出汁を盗んで煮込んだことを知られてしまう。だから殺してやったんだ。 そのことが大将にもバレたんだ。だから、大将も」
板崎創「殺ってやったんだよ・・・・・・」
神爪強「いや、それは違う」
神爪強「高井さんはあなたが市販のものを煮込んだと知りながら、黙ってこっそり入れ替えていたんですよ」
神爪強「しかし、高井さんは味覚を感じることができず、仕方なくあなたの市販の出汁を使用した・・・・・・」
神爪強「あんたが二人を殺す必要など全くなかった！」
　　板崎は落胆した。そして警察へ連行された。

〇警察署のロビー
神爪強「犯人は逮捕しました」
勝又紗英「そうですか・・・・・・刑事さんありがとうございました・・・・・・」

〇大会議室
神爪強「それで橋上源一の行方は？」
伊藤恵里「それが、まだ見つからないんです」
神爪強「なに・・・・・・!?一体どこへ・・・・・・」
伊藤恵里「浦井晴恵を殺害した人物も誰なのか不明のままですね・・・・・・」
神爪強「あとなぜ板崎は勝又さんを橋上の家に・・・・・・!?」
伊藤恵里「あ、それなら。板崎は橋上の家に忍び込み橋上に罪を被せようとしていたようです」

〇警察署のロビー
佐原純「大木さん、この間はありがとうございました。自己紹介が遅れましたね。捜査一課に配属になった佐原です」
大木真菜「大木よ」

〇keep out
　　ひとまず一連の事件は解決したが・・・・・・
　　浦井源一の行方や浦井晴恵を殺害したのが誰なのか不明のままだった──

〇おしゃれなリビングダイニング
佐原純「ただいまー」
村居優希「おかえり佐原!!」
村居優希「なぁ知ってるか？もうすぐ新しい子が入居してくるらしいよ」
佐原純「えっそうなの？」
　　このとき佐原は知らなかった。
　　その入居者があの人だということを。
　　そしてこのシェアハウスで起きる悲劇を──