アテナ任務遂行中!

木佐マコ

第57話 さようなら、アテナ③(脚本)

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〇古いアパート

〇雑多な部屋
  アテナの前に沢山の写真を並べるみこ。
アテナ「! これは・・・」
高原みこ「思い出した? その写真、砂浜に埋まっちゃった光くんをアテナが──」
アテナ「やはり嘉成光ですか。顔データ登録完了。判別できるようになりました」
高原みこ「それだけ? アテナも一緒に海行ったんだよ?」
アテナ「と言われても、記憶データは残っていないのです」
嘉成光「みこちゃん、もう無理だよ。きっと初期化プログラムで、アテナの記憶は・・・」
高原みこ「無理じゃない! アテナ、こっちの写真も見て」

〇古いアパート
  ~翌朝~

〇雑多な部屋
  机に突っ伏して眠るみこと光。
  アテナは写真の中の自分を見つめていた。
アテナ「・・・・・・」
  ピンポーン!
アテナ「?」

〇古いアパート
嘉成静「お久しぶりです、アテナさん」
アテナ「スキャン完了・・・危険信号ナシ」
嘉成静「? 今日はお招きありがとうございます。料理の手伝いができたらと、早めに来たのですが」
アテナ「お招き?」
高原みこ「ふわぁ~、あれ、静さん?」
嘉成静「高原さん、誕生日おめでとうございます」
アテナ「御主人(マスター)の、誕生日・・・」
高原みこ「そうだった、忘れてた!」

〇雑多な部屋
嘉成光「このパーティが、みこちゃんのためにアテナが用意した誕生日プレゼントだったんだよ」
嘉成静「冷蔵庫に、パーティ用の料理がたくさん入っていました。・・・記憶を失う前、準備していたのですね」
高原みこ「ありがとう、アテナ」
アテナ「いえ、私は覚えていないので・・・」
高原みこ「アテナが用意してくれたパーティだもん。楽しんでるうちに思い出すって!」
アテナ「御主人(マスター)・・・」
木藤健一「高原さん、お誕生日おめでとうございます!」
高原みこ「ほらほらアテナ、木藤くんだよ!」
アテナ「どなたですか?」

〇雑多な部屋
木藤健一「ハーライタマエ、キーヨメタマエェエ!」
アテナ「これはいったい・・・?」
高原みこ「木藤くんの祈祷だよ!」
嘉成光「かなり嫌な予感がする」
木藤健一「ホワァーッ! エイッ!!」
嘉成光「うわぁあああ!? やっぱり俺!」
木藤健一「うん! 祈祷は大成功です!」
嘉成光「どこが!?」
高原みこ「アテナどう? 思い出した?」
アテナ「申し訳ありません、何も思い出せません」

〇古いアパート
若井茂蔵「ハァッ、ハァッ・・・どうじゃアテナちゃん!」
若井茂蔵「これがワシらの『悲しみのマリオネット殺法』じゃ!」」
アテナ「申し訳ありません・・・やはり、何も思い出せません」
高原みこ「アテナも一緒に飛ぼうよ! あの時みたいに!」
若井梅子「! お、思い出したぞ・・・!」
高原みこ「どうしたの、おばーちゃん」
若井梅子「そもそもアタシら、あの時は3人でいたんじゃないか」
高原みこ「えっ、アテナ、見たことなかったんだっけ!?」

〇雑多な部屋
丑三崇「あなたって、お姉ちゃんの友達じゃなかったの?」
アテナ「友達? 御主人(マスター)は私の守るべき人です」
高原小太郎「・・・本当に何も覚えてないんだね」
丑三崇「せっかく、僕の2番目の友達にしてあげてもいいかなって思ってたのに」
高原みこ「うしみっちゃんは幽体離脱できるんだよ」
アテナ「幽体・・・離脱?」
丑三崇「初めて会った時、僕、幽霊だったんだ」
高原みこ「そうそう、遊園地で遊んだの! 覚えてない?」
アテナ「・・・いえ。申し訳ありません、記憶データは残っていません」
高原みこ「う~、じゃあ、次の人だ!」
カオス「それくらいにしとけ、みこ」
高原みこ「カオス!」

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