アテナ任務遂行中!

木佐マコ

第50話 チャンバラ☆タイムトラベル!⑥(脚本)

アテナ任務遂行中!

木佐マコ

今すぐ読む

アテナ任務遂行中!
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇後宮の庭
  からくり人形の一撃が、みことアテナに向かって振り下ろされる。
獅子王一葉「避けてください、みこ殿!」
からくり悪田「二人まとめて死ね!」
高原みこ「う~! 絶対守る!」
アテナ「御主人(マスター)、あのこぶし、私で受けてください!」
高原みこ「え!?」
アテナ「任務成功率87%! 早く!」
高原みこ「わ、わかった!」
  みこは刀を捨ててアテナを抱える。
からくり悪田「ひっひっひ! 血迷ったか!」
からくり悪田「エレキテル拳!」
高原みこ「アテナぱーんち!」
からくり悪田「エレキテル拳を、受け止めた!?」
アテナ「!! 力がみなぎっていく」
からくり悪田「ぐっ、力が吸い取られていく」
アテナ「電力の供給をありがとうございます。 これで動けます」
高原みこ「やったー! アテナ復活!」
アテナ「さあ、手を握って名前を呼んでください、御主人(マスター)」
高原みこ「うん! 『アテナ』!」
からくり悪田「!?」
アテナ「反撃開始です。バーストモード!」
からくり悪田「みょ、妙な術を使いおって! しかし私の大凶悪からくり人形が負けるわけがない!」
アテナ「電力が充分ではない。一発で終わらせます」
高原みこ「いっちゃえー!!」
アテナ「バーストパンチ!」
からくり悪田「な、な、な・・・」
  からくり人形は木端微塵に弾け飛んだ。
高原みこ「アテナ~! すごい!」
アテナ「間一髪でしたね」
悪田「ま、まだ終わっとらんぞ・・・」
獅子王一葉「お二人とも、後ろ!」
高原みこ「え?」
アテナ「! まだ動いて──」
悪田「・・・許さんぞ! 悪田隊、構え!」
  庭に現れた百体以上のからくり侍が、みこたちに襲い掛かる。
アテナ「さすがにこの数、小さな体ではどうにもなりません・・・」
獅子王一葉「しかし、逃げる道もありませんよ」
蜘蛛丸要「・・・からくり侍には催眠術が効かないんだよね。骨が折れるなあ」
高原みこ「! かなめ様、動いて大丈夫なの?」
蜘蛛丸要「これから俺が逃げ道を作る。 君たちはそこから逃げるといい」
獅子王一葉「どうしてそこまで」
蜘蛛丸要「君たちを巻き込むわけにはいかないよ。 悪田の主だった俺の責任ってやつかなあ」
獅子王一葉「・・・・・・」
高原みこ「ダメだよ、かなめ様も一緒に逃げよう!」
蜘蛛丸要「獅子王一葉、みこを連れて逃げて。 頼んだよ」
  一葉は胸元から宝刀を取り出す。
獅子王一葉「・・・人の上に立つ責任を、わたくしは果たしていなかったのかもしれない」
アテナ「・・・・・・」
獅子王一葉「思えば、『わたくしを助けて』と、自分のことを願うばかりだった」
悪田「何をごちゃごちゃと喋っておる! かかれ、かかれ!」
獅子王一葉「皆を救うために・・・わたくしに力を!」

〇白
高原みこ「まぶしい! なんの光!?」
蜘蛛丸要「これは・・・!」

〇後宮の庭
悪田「ひ、ひるむな! 行けー!!」
獅子王一葉「蜘蛛丸家家臣、悪田! これまでです!」
  刀を大きく一振りする一葉。
  すると、悪田とからくり侍たちはまばゆい光に包まれた。
悪田「!? なんだ!?」
悪田「あ、あああ・・・! 体が消えていく!」
  悪田たちは光の粒となって消失した。
アテナ「これが宝刀の力・・・」
高原みこ「おお~!? 刀の魔法!」
獅子王一葉「わたくし・・・ようやく認められたのですね」
アテナ「見事です」
高原みこ「一葉ちゃんありがとう! みんな助かったよー!」
蜘蛛丸要「俺からも礼を言うよ。 みこと死別しないですんだ」
獅子王一葉「いえ、アテナ殿、みこ殿、要様・・・皆様が誰かのために戦う姿が、わたくしに力をくれたのです」

〇屋敷の門
  光は門の塀にタイムマシンのスイッチを取り付けた。
嘉成光「アテナ、これでいいの?」
アテナ「はい。最後にスイッチを押せば扉が出るはずです」
  カチッ
アテナ「御主人(マスター)、早くこちらへ──」
  アテナが言いかけたとき、周囲に閃光が輝いた。

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:第51話 探検!ドーナツの国!①

成分キーワード

ページTOPへ