1日目『クローレンツ大帝国についての研修プログラム』(脚本)
〇黒
軍務総省庁舎前
〇高層ビルの出入口
・・・
マリア・ルータス「ようこそクローレンツ大帝国、軍務総省へ・・・」
マリア・ルータス「私は軍務総省人事部のマリア・ルータス准尉です」
マリア・ルータス「数々の試験を乗り越え、入省誠におめでとうございます」
マリア・ルータス「それにより、あなたには自動的に軍階級『准尉』が与えられます」
マリア・ルータス「私と同じですね」
マリア・ルータス「これからあなたはこちら、本庁での勤務になりますが、その前に何日間かの研修プログラムを受ける必要があります」
マリア・ルータス「それを終えれば、正式に配属先が決まりますよ。本当におめでとうございます」
マリア・ルータス「では、こちらへ」
〇高層ビルのエントランス
マリア・ルータス「こちらがクローレンツ大帝国軍務総省庁舎のエントランスになります」
マリア・ルータス「軍務総省庁舎は帝都アルトリア第三軍事基地に併設された、地上50階地下3階の巨大な高層ビルです」
マリア・ルータス「庁舎内については後ほどご案内させていただきますので、まずはあなたのID登録作業を行いますね」
マリア・ルータス「これで、登録完了です」
マリア・ルータス「え?早い?」
マリア・ルータス「それは、私たちクローレンツ大帝国の叡智の結晶『ナノマシン』のお陰です」
マリア・ルータス「今回の研修プログラムで『ナノマシン』についても触れると思うので、しっかり頭に入れてくださいね」
マリア・ルータス「今、あなたの研修プログラムを調べますので少し待ってて下さい」
マリア・ルータス「えーっと・・・」
マリア・ルータス「あなたはシスタニアからの『移住帝国民』だったのですね」
マリア・ルータス「凄いです!他国からこの国に来て、軍務総省の超難関試験を乗り越えるなんて!」
マリア・ルータス「帝国出身者でも合格率は僅か3%にも満たないんですよ?本当におめでとうございます!」
マリア・ルータス「あなたは『移住帝国民』なので、通常とは違う専用の研修プログラムが用意されています」
マリア・ルータス「通常のプログラムより学ぶ事は多いですが、頑張ってくださいね!」
マリア・ルータス「では、早速研修室へご案内します」
マリア・ルータス「どうぞこちらへ」
〇綺麗な会議室
マリア・ルータス「本日のプログラムは、我が祖国『クローレンツ大帝国』についてです」
マリア・ルータス「すっごく基本的な内容ですが、移民である以上は義務なので我慢してください」
マリア・ルータス「え?」
マリア・ルータス「はい!基本的な研修プログラムの実施は私の仕事です!」
マリア・ルータス「専門的なプログラムに進めば他の方が担当すると思います」
マリア・ルータス「私が担当するのは短い時間かとは思いますが、よろしくお願いしますね」
マリア・ルータス「え?」
マリア・ルータス「はい・・・確かに今回も沢山の入省者がいますので、一見みんなまとめて研修した方が良さそうに思えますが・・・」
マリア・ルータス「時間をかけてでも一人一人に合ったプログラムを実施する!と言うのが軍務総省の方針ですので」
マリア・ルータス「心配してくださってありがとうございます」
マリア・ルータス「では早速始めていきましょう!」
〇黒
マリア・ルータス「私達が住むこの国『クローレンツ大帝国』は、東大陸約70%の広大な国土を持つ世界一の軍事国家です」
マリア・ルータス「そう。南に隣接しているのがあなたの出身地である『シスタニア共和国』ですね」
マリア・ルータス「帝都はこの庁舎も位置する『アルトリア』」
〇未来の都会
マリア・ルータス「アルトリアの特徴は、なんと言ってもその立地です」
マリア・ルータス「あなたも、最初に来た時は驚いたと思います」
〇山の展望台
マリア・ルータス「そう。アルトリアは、2000m級の山々に囲まれた大自然の中に開かれた街」
マリア・ルータス「まさに自然要塞都市なんです」
マリア・ルータス「このクローレンツの地が何百年もの間敵軍の侵入を拒んでいるのも、この大自然のおかげというワケですね」
マリア・ルータス「山々の間に通る道路などのインフラ全てが管理、常に警備されているので、世界一安全な都市と言えます」
〇謁見の間
マリア・ルータス「クローレンツ大帝国の歴史はとても古く、今から約1000年前に建国されたと伝えられています」
〇岩山
マリア・ルータス「首都『アルトリア』を囲む山々から取れる天然資源を元に工業が栄え、やがて技術の進歩とともに、」
〇塔のある都市外観
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