清浄処理最前線

ゆきんこ

第3消 参番隊隊長・クレーブ登場!(脚本)

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〇昔ながらの銭湯

〇銭湯の脱衣所
ウルソ二「ア・メ・ン・ボ・あ・か・い・な」
ウルソ二「アイウエオ・・・」
ポピ「まだまだ語尾が小さいわ!」
ポピ「腹から声を、絞り出せィッ!!」
ポピ「カエルぴょこぴょこむぴょこぴょこ!」
ウルソ二「カエルぴょこぴょこむぴょッ・・・ピョピョ・・・!」
ウルソ二「舌噛んだ!!」
ウルソ二「あのう、ポピさん」
ウルソ二「訓練の指導をしてくださると聞いたんですが、コレって・・・」
ウルソ二「弐番隊と何の関係が?」
ポピ「声を出す訓練じゃ!」
ポピ「戦場でそんな声じゃ、仲間との連携が取れないゾヨ」
ウルソ二「申し訳ないのですが」
ウルソ二「実は俺、出そうと思えば声は出るんです」
ポピ「なぬッ!?」
ウルソ二「昔、大きな声を出したら、友達が居なくなったトラウマがありまして」
ウルソ二「それ以来、声のボリュームを意識してたら出せなくなっちゃったんです」
ポピ「アホらしい! 思春期のトラウマくらい何だ!!」
ポピ「過去を乗り越えた先におヌシの未来がある!」
ポピ「苦しゅうない、オヌシの大声、妾にきかせてたもれ!」
ウルソ二「わ、分かりました。 久しぶりだから、緊張するな・・・」
ポピ(どうせ声変わりの前の高い声を、からかわれただけじゃろうて)
ウルソ二「では、行きますね!」
ウルソ二「スゥ──────」
ウルソ二「ヴアア──ッッ!!」

〇黒
  アアア──ッッ!!

〇銭湯の脱衣所
ポピ「ピギャアアア!!」
ポピ「う、ウルサ────イッ!!」
ウルソ二「やっぱり・・・ウルサイですよね」
ウルソ二「スミマセン!」
ポピ「何なんじゃ、そのキンキンした声は! 耳障りにも程がある!」
ポピ「以後、慎むように!」
ウルソ二(自分が声出せって言ったくせに、ムゴイよ!)
「〜と言う訳で、人を探しているでヤンス」
「サウナ室で詳しく聞こう」
ポピ「あの声は・・・マズい! ウルよ、隠れるゾヨ」
ウルソ二「え?隠れるって何処に・・・」
ポピ「ココに入るぞヨ!」
ウルソ二「エエッ!?」

〇サウナ
エチル「わざわざ来てもらって、悪いでヤンスね」
クレーブ「ジアにRMD(再使用可能医療機器)の件で呼ばれていたから、問題無いよ」
クレーブ「それに、久しぶりに君の背中を流すのも悪くない」
エチル「実は、ソニンという女性の科学者を探しているのだが」
エチル「聞き覚えはないかな?」
クレーブ「ソニン・・・。 我が部隊に縁のある科学者かい?」
エチル「いや、ウイルスの培養を専門にしていたらしい」
エチル「ショートボブの金髪、グリーンアイ、明るい性格、恋人の名ははウルソニ」
エチル「デブリスが増殖して都市が壊滅した『審判禍』の日に」
エチル「破壊された研究所で、 行方不明になったらしい」
クレーブ「オイオイ、まさか情報はそれだけ?」
クレーブ「ザッと探しただけでも100人以上はヒットしそうだな!」
クレーブ「因みに生存情報は確かなんだろうな?」
エチル「分からない」
クレーブ「エチルらしくないな」
クレーブ「どんな縁か知らないが、『審判禍』による被害者は星の数ほど居るし」
クレーブ「いくら清浄部隊でも人捜しのために人員は割けない」
クレーブ「一小隊を任せられている隊長なら、それくらいは頭にあるだろう」
クレーブ「それでもなお、その女性を探す気なのか?」
エチル「ソニンを捜すことが」
エチル「昔、手を離してしまった『彼』への懺悔になる気がしているんだ」
クレーブ「ああ」
クレーブ「そんなこともあったな」

〇黒
ウルソ二(エチルさんの『彼』って・・・誰だろう)
ウルソ二(もしかしたら、かなりマズい会話を盗み聞きしているのかもしれない!)
ウルソ二(にしても・・・)
ウルソ二「あの、ポピさん・・・」
ポピ「シッ!黙るゾヨ」
ウルソ二「う、動けん!」
ウルソ二「絶対、外には出られ〜ん!!」

〇銭湯の脱衣所
クレーブ「ム?」
クレーブ「何だ、コレは!」
エチル「どうしたでヤンス?」
クレーブ「アルミ製のバケツに無数の細かな穴が・・・」
クレーブ「まるでコレは・・・」
エチル「・・・」
エチル「居るのか、ポピ!」
エチル「そこだ!!」
ポピ「オッ、お久しぶりゾヨ〜」
エチル「お前ら、ココで何をしているんだ!?」
ポピ「いや、その、新人に指導をだな」
クレーブ「新人に一体、何の指導をしていたというのだ?」
クレーブ「穢らわしい!」
ポピ「誤解ゾヨ!」
クレーブ「ポピよ、貴様はいつもいつもトラブルを起こすなあ!」
クレーブ「どれ私が直々に、根性を叩き直してくれようか!」
ポピ「ヒィィィ!!」
ウルソ二「待って下さい!」

〇黒
クレーブ「待ってくださいだと?」
クレーブ「私に、指図する気か」
  ギロリ

〇銭湯の脱衣所
ウルソ二(──ッ、凄い威圧感!)
ウルソ二(睨まれただけで背筋が凍る!!)
ウルソ二(でも、言わなきゃ!)
ウルソ二「隠れたのは俺たちが悪かったけど、」
ウルソ二「ポピさんは、本当に俺の声を出させるために指導してくれていたんです!」
ポピ「そうだそうだ! 妾は悪くないゾヨ!!」
ウルソ二「だから、罰なら俺に与えて下さいッ!」
クレーブ「ふうん」
クレーブ「真っ直ぐな目だな」
クレーブ「新人、私が怖くないのか?」
ウルソ二「怖いです」
ウルソ二「膝も笑ってるし、立っているのもやっとです」
ウルソ二「でも、事情を聞かずにポピさんを責める人なんかに」
ウルソ二「俺は絶対に負けません!」
エチル「皆が萎縮する参番隊隊長・クレーブを相手に」
エチル「臆することなく話しかけるなんて」
エチル「流石だよ、ウル」
エチル「やはり、私が認めた男だけあるな!」
クレーブ「気に入った♥」
クレーブ「これからお前は参番隊に来るが良い!」
ウルソ二「は?」
クレーブ「お前には秘められた力が眠っている」
クレーブ「それを我が隊の試薬で試したいのだ!」
ウルソ二「えっと」
ウルソ二「今はポピさんに指導して頂いているので、明日お伺いしても?」
クレーブ「その必要は無い」
ウルソ二「ウワァァ!」

〇屋根の上
ジア「ゲッ!」
ジア「基地の屋根が壊れてるおぉッ!!」
ジア「クレーブの仕業だお!!」
ジア「しかも、ウルまで!?」
ジア「何が起きたおーーーッ!!!!」

〇空
クレーブ「エチル、この新人は私が見定める!」
クレーブ「暫し、レンタルさせてもらうぞー!」
ウルソ二「高い高い高い────ッ」
ウルソ二「助けてくださ~い!!」
クレーブ「しょうが無いな!」
クレーブ「私に掴まるといい」
クレーブ「ぎゅ♥」

〇銭湯の脱衣所
エチル「おい、クレーブ!」
エチル「ったく」
エチル「思い込んだら情熱の赴くままに行動する厄介さは」
エチル「相変わらずでヤンス!」
ポピ「ホッ、クレーブのモノ好きで命拾いしたわい!」
エチル「ポピ、ウルを助けに行くぞ!」
ポピ「え〜!!」
ポピ「レンタルだから、そのうち返ってくるんじゃ・・・?」
ジア「クレーブがカッカしている時には、後先なんか考えていないお!」
エチル「ジアさんも行く?」
ジア「わ、私はあんな◯ケベ男なんて気にしていないお!」
ジア「クレーブに壊した屋根の修繕費を取り立てに行くだけだお!」
エチル「決まりだな!」
エチル「清浄処理部隊・消毒班弐番隊、出動でヤンス!!」

コメント

  • 完結じゃなかったのですね!
    まだ修行段階だったのですね。
    スチル面白かったですww
    私はコンプラ意識が低いので、刺激的な絵は歓迎ですね💛
    自分の子供の頃は、もっと刺激的でした。
    でも時代も変わったようで、
    意識を修正しないといけないですね…気をつけますww

  • ラッキース◯ベのスチルお疲れ様です。今後ちょっとずつ表現ギリギリのようなスチルが増えてくるんでしょうか🫣
    くれぐれも運営さんに怒られないように気をつけてください(笑)

  • エチルさん、ソニンを探してくれてるの、やさしー!
    ……なのにウルソニー!!

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