第4話 ウィルフレッドの審判【後編】(脚本)
〇未来の店
ケイレブ・スペンサー中将「私も腕が鈍ったな」
キース・フォスター「キリュー!」
霧生華清(きりゅうかせい)「かすり傷です!」
霧生華清(きりゅうかせい)「【ウィルフレッド】を停止しないと!」
キース・フォスター「それどころじゃないだろう!」
霧生華清(きりゅうかせい)「もう争いごとは嫌なんです」
霧生華清(きりゅうかせい)「人の命も、星の命も・・・失いたくない」
ケイレブ・スペンサー中将「泳がされているとも知らずに呑気なものだ」
ケイレブ・スペンサー中将「所詮は水槽の魚」
ケイレブ・スペンサー中将「抗うことはできぬ」
ケイレブ・スペンサー中将「察しが良いな」
キース・フォスター(ロブ)
〇神殿の広間
〇未来の店
ぐあっ!
キース・フォスター「危険を承知でついてきたんだ」
キース・フォスター「弱みにはならない」
ケイレブ・スペンサー中将「薄情な男だ」
キース・フォスター「あいつが厚過ぎるんだよ」
ケイレブ・スペンサー中将「呆気ない命だったがな」
霧生華清(きりゅうかせい)「動かないでください」
ケイレブ・スペンサー中将「命よりも使命を優先するか」
霧生華清(きりゅうかせい)「粗末にはしません」
霧生華清(きりゅうかせい)「最善の道を辿るまでです」
ケイレブ・スペンサー中将「見くびられたものだな」
キース・フォスター「キリュー! 下がれ!」
霧生華清(きりゅうかせい)「ぐっ!」
ケイレブ・スペンサー中将「実力差を見誤ったな」
キース・フォスター「キリュー!」
ケイレブ・スペンサー中将「銃を捨てろ」
キース・フォスター「ちっ!」
ケイレブ・スペンサー中将「【ウィルフレッド】──未来を見せろ」
霧生華清(きりゅうかせい)「いけませ──!」
ケイレブ・スペンサー中将「さえずるな」
【ウィルフレッド】「対象人物 マタハ 対象エリア ヲ 選択シテクダサイ」
ケイレブ・スペンサー中将「パラディス島の未来だ」
【ウィルフレッド】「パラメータ ガ 入力サレマシタ」
【ウィルフレッド】「演算処理 ヲ 開始シマス」
キース・フォスター「そんなものを見ても人を惑わすだけだ!」
ケイレブ・スペンサー中将「惑う連中など捨て置けばよい」
ケイレブ・スペンサー中将「パラディス国は明確な指針と共に強大な 国家へと成長する」
ケイレブ・スペンサー中将「そのための布石なのだ」
【ウィルフレッド】「演算処理 ガ 完了シマシタ」
ケイレブ・スペンサー中将「ムーア少尉」
ハロルド・ムーア少尉「はっ!」
神ノ怒リニ触レシ時 汝ニ 祝福ヨ在ラン
ケイレブ・スペンサー中将「神の怒り、か」
ケイレブ・スペンサー中将「神とやらも器が知れているな」
ケイレブ・スペンサー中将「東洋のサル如きが」
ケイレブ・スペンサー中将「ふんっ!」
キース・フォスター「伊達に軍人じゃないな」
霧生華清(きりゅうかせい)「ありがとうございます」
キース・フォスター「キリュー、すまない」
キース・フォスター「俺は俺の為すべきことを為す」
キース・フォスター「星の命を犠牲にしてでも」
キース・フォスター「【ウィルフレッド】!」
キース・フォスター「『最善の道』を教えてくれ!」
【ウィルフレッド】「対象者 ヲ 入力シテクダサイ」
キース・フォスター「対象は──」
キース・フォスター「──この場にいる全員だ」
ケイレブ・スペンサー中将「腑抜けたことを」
【ウィルフレッド】「演算処理 ヲ 開始シマス」
霧生華清(きりゅうかせい)(この場にいる全員・・・)
霧生華清(きりゅうかせい)「キースさん」
霧生華清(きりゅうかせい)「謝らないでください」
霧生華清(きりゅうかせい)「自分の意志など──」
キース・フォスター「あんたが言ったんだろう?」
キース・フォスター「俺たちを守る、と」
キース・フォスター「だったら俺はその『信念』を守るよ」
キース・フォスター「俺を守ってくれよな、相棒?」
霧生華清(きりゅうかせい)「誓って」
【ウィルフレッド】「演算処理 ガ 完了シマシタ」
ケイレブ・スペンサー中将「読ませるな」
ハロルド・ムーア少尉「はっ!」
ハロルド・ムーア少尉「軟弱な東洋人が!」
キース・フォスター「相席していいかい?」
ケイレブ・スペンサー中将「黙っていればな」
キース・フォスター「つれないね」
ケイレブ・スペンサー中将「無駄な真似を」
キース・フォスター「試す前から無駄だって?」
ケイレブ・スペンサー中将「予測演算は『絶対』ではない」
キース・フォスター「忠実に辿れば『絶対』だよ」
キース・フォスター「演算結果を知る人間はたったひとり」
あいつは使命を全うするよ
キース・フォスター「返してもらうよ」
〇黒
〇未来の店
【ウィルフレッド】「全機能ヲ 停止シマシタ」
ケイレブ・スペンサー中将「くっ!」
ケイレブ・スペンサー中将「【ウィルフレッド】!」
ケイレブ・スペンサー中将「勝ち筋を示せ!」
【ウィルフレッド】「再起動デキマセン」
【ウィルフレッド】「アクセスコード ヲ 入力シテクダサイ」
ケイレブ・スペンサー中将「新たな『鍵』だと?」
キース・フォスター「帰り道ならあちらだよ」
ケイレブ・スペンサー中将「せいぜい大局を見誤らないことだ」
キース・フォスター「預言者ならもう要らないよ」
【ウィルフレッド】「三十分後 全区域ガ 閉鎖サレマス」
【ウィルフレッド】「課員ハ 速ヤカニ 退避シテクダサイ」
キース・フォスター「俺たちも行こう」
霧生華清(きりゅうかせい)「はい」
霧生華清(きりゅうかせい)(祖父は正しい判断をした)
霧生華清(きりゅうかせい)(キースさんになら託すことができる)
〇コンピュータールーム
キース・フォスター(何か見落としている)
キース・フォスター(何か──)
〇近未来の通路
キース・フォスター(この匂いは──!)
霧生華清(きりゅうかせい)「キースさん!」
〇流れる血
霧生華清(きりゅうかせい)「こ、これは・・・!?」
キース・フォスター「壁のシミになっちまったな」
霧生華清(きりゅうかせい)「自分が起動したから・・・?」
キース・フォスター「違う」
キース・フォスター「【ウィルフレッド】がやったんだ」
霧生華清(きりゅうかせい)「ですが──!」
キース・フォスター「あの世まで付き合う気はないよ」
霧生華清(きりゅうかせい)「キースさん?」
〇近未来の通路
〇黒
〇流れる血
霧生華清(きりゅうかせい)「ロブ、さん・・・?」
シリアスで重厚なお話だからこそロブのような明るいムードメーカーはいるだけで華になりますし、前話で好きになったばかりだったので…ロブ😭ああロブ😭😭
各々がやりたいこと、果たすべきことがだんだんと見えてきていますが、遺物に関する謎はまだまだありますね🤔
話が進むにつれてキースとキリューのバディとしての信頼関係が深まってきていてワクワクします