魔法少女は眠らない

夜缶

第九夜:真実(脚本)

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〇女の子の一人部屋
  いつも通りの朝

〇通学路
  いつも通りの登校

〇教室
  いつも通りの学校
  ・・・
  あの人から無視され続けて
  しばらく経ったけど
  もう慣れた
  どうでもいい
  それから
  何事もなく時間は過ぎて

〇教室
  授業が終わる
  平和だった
  怪物は出てこない
  平和だ
  何もない
  ・・・
  退屈だ
  あの夜の日以来
  私は変身していない
  あの夜の出来事は
  覚えていない
  覚えてないけど──

  何か
  楽しくて
  気持ちが良かった

〇教室
友人「だ、大丈夫・・・?」
  ・・・
  何・・・?
友人「何って・・・」
友人「貴方に言ってるんだよ?」
  ・・・あぁ
  私か
  何か用・・・?
友人「・・・」
友人「ううん。何でもない・・・」
  ・・・
  駄目だな
  私・・・
  あんな事
  考えちゃ駄目なのに・・・
  そもそも
  私は皆を助けるために──
  【みんな】・・・?
  あれ・・・
  私・・・
  誰のために戦ってるの・・・?
  ・・・?
  何これ・・・?
  七瀬さんへ
  今日の夜
  あの河川敷でお会いしましょう
  【黒い何か】がいるようですよ
  最高の準備をして待っております
  メルンより
  ・・・あぁ
  メルンさんか・・・
  そっかぁ・・・

  楽しみだなぁ・・・

〇線路沿いの道
???「どうも」
メルン「こんにちは」
メルン「少しお時間いただいても?」
松井優斗(な、何だ・・・?)
松井優斗(宗教勧誘か・・・?)
松井優斗(・・・無視だ)
メルン「七瀬さん」
松井優斗「あ、あんた・・・!?」
松井優斗「何で・・・!!?」
メルン「まぁ」
メルン「『何度』もあんな目に遭えば」
メルン「怖がるのも無理ありませんねぇ」
松井優斗「な、何を・・・?」
メルン「いえ別に」
メルン「それよりも」
メルン「悩みを解決する方法」
メルン「知りたくありません?」

〇土手
???「七瀬さん」
フェアリー「あっ」
七瀬楓「こ、こんばんは」
メルン「こんばんは」
メルン「随分早いですねぇ」
メルン「もしかして」
メルン「期待しています?」
七瀬楓「いや」
メルン「おやおや」
メルン「いい加減」
メルン「素直になってもいいと思いますが──」
メルン「おっと」
メルン「来ましたね」
メルン「お待ちかねですよ」
七瀬楓「変身っ!!」
ヴァンパイア「アッハハハハァッ!!」

〇川に架かる橋の下
ヴァンパイア「アッハハッ!!」
ヴァンパイア「コンバンワァッ!!」
  カエデ・・・・・・
ヴァンパイア「アラァッ?」
ヴァンパイア「アイサツシナサイヨッ!」
ヴァンパイア「シツレイナヒト」

〇土手
ヴァンパイア「マチナサイッ!!」
  カエデ・・・!
ヴァンパイア「ヤルワネェッ!!」

〇川沿いの道
ヴァンパイア「キャハッ!!」
  ナナセ・・・!!!!
ヴァンパイア「アタラナイナァ・・・」
ヴァンパイア「デモタノシイッ!!」
ヴァンパイア「キャハハハッ!!」

〇川沿いの原っぱ
ヴァンパイア「ツーカマーエタッ!!!」
怪物「ガァッ!!?」
ヴァンパイア「アッハハァッ!!!」
怪物「ナ・・・」
怪物「ナ、へ・・・」
ヴァンパイア「モットッ!!」
怪物「ナナ、ヘ・・・・・・」
ヴァンパイア「モットモットッ!!」
ヴァンパイア「タノシマセテヨッ!!!!」

  ナナセ・・・
  ・・・エ
  ウ、ソ
  ウソヨ
  あぁ・・・
  七瀬の声だ・・・
  気づけなかった・・・
  俺・・・馬鹿だな・・・
  チョット・・・
  マッテヨ・・・
  ナンデ・・・?
  避けててごめん・・・
  本当に・・・
松井優斗「怖がって・・・」
松井優斗「ごめん・・・」
松井優斗「七、瀬・・・」
  ァ・・・
  アアッ・・・!?

〇白い校舎

〇遊園地の広場
相田愛子「・・・痛いっ!!」
相田愛子「・・・痛いよっ!?」
相田愛子「やめて・・・!!」
相田愛子「やめてよカエデ・・・!!」
山田健太郎「嘘だろ・・・!?」
山田健太郎「俺らの声が聴こえないのかよ・・・!!?」
山田健太郎「何でだよ・・・!!」
山田健太郎「ナナセ・・・!!!!」
相田愛子「カエデ・・・!!」
相田愛子「お願い・・・!!」
相田愛子「目を覚ましてっっ!!」

〇本棚のある部屋
楓の母親「カエデ・・・・・・」
楓の母親「ごめんね・・・」
楓の母親「私はもう・・・」
楓の母親「駄目みたい」
楓の母親「あなたを傷つけたわ・・・」
楓の母親「こんなんじゃ・・・」
楓の母親「ここにいられないわ・・・」
楓の母親「それでも・・・」
楓の母親「私はあなたを・・・」

  愛してる・・・
  アアアアアアアアッ
  アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
???「・・・クハッ」
???「クッハハハハハハハハハッ!!!!」

次のエピソード:第十夜:懺悔

コメント

  • 何と恐ろしい、何と胸糞な…😰
    変身と戦闘が、皆を救うための手段から、それ自体が目的に転じ、さらに快楽を感じられるモノと化しまったところでのこの真相……😭
    薄々感じてはいたのですが、お見事な演出も相まって心に重く深い衝撃がキました😱

  • 黒い怪物の心当たりはありましたが、まさかあの蜘蛛までそうだったとはー😱
    本当にメルンの目的と正体がわからない!

  • そういうことだったの!?
    声の主、実は見えていたとは。見えなくなった人間と怪物に関連はないと思っていたら。では繰り返しは一体…。やつの目的は一体。
    次を見ます。

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