失恋中の俺は姫と公国再建中

ルーデンス

第六話 浮気で現世に戻る?(脚本)

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〇時計台の中
アシリア姫「でかしたコリンズ・・・待っておったぞ」
コリンズ司令官「陛下もご無事で何より」

〇戦線のテント
ダフィット「クソ、コリンズ・・・国境地帯に布陣してるとの情報だったが」
兵士「大変です。船が襲撃されてます」
ダフィット「何だとう・・・すぐに救援の軽騎兵を送るんだ!!」

〇要塞の廊下
マクシミリアン伯爵「卑怯な、ダフィット以下大部分の兵士が居ない今を攻めてくるなんて」
マクシミリアン伯爵「ダフィットを至急呼び戻せ」

〇基地の広場(瓦礫あり)
ギギャ14世「者共、積年の恨み果たしてくれようぞ」

〇テントの中
兵士「大変です司令官殿、船が襲撃されてます」
ダフィット「なんだってー!」

〇戦線のテント
ダフィット「すぐに軽騎兵を救援に向かわせろ」
ダフィット「何て事・・・」

〇城壁
コリンズ司令官「陛下、朗報です。わが部隊が船を破壊しました」
アシリア姫「でかしたぞコリンズ、これで和平交渉ができるな・・・神座を呼べ」
神座慎吾「お呼びですか、陛下」
アシリア姫「ダフィットと和平交渉をしてまいれ」
神座慎吾「承知いたしました。で、陛下の要求は?」
アシリア姫「部隊の即時停戦と撤退、それに相互不可侵条約を結ぶ、これだけじゃ」
神座慎吾「のみますかなダフィット?」
アシリア姫「飲ますのがそちの役目じゃ」
神座慎吾「分かりました陛下、では白紙委任状をいただきたく存じます」
アシリア姫「よかろう」

〇原っぱ
ダフィット「者共ようく聞け、我ら退路なし・・・従って全力で城を落とす、いいな」

〇草原の道
コリンズ司令官「懲りないやつ・・・兵を展開しろ」
コリンズ司令官「騎兵は下馬し弓兵と共に前衛を攻撃」
ダフィット「きたな・・・散兵騎兵は突撃・・・重騎兵は左右から挟み撃ち、かかれ!!」
コリンズ司令官「ぬぅ、やはり、兵力差は如何とも・・・仕方ない左右の敵は無視して全軍突撃せよ」
兵士「あっ、親衛隊が右の敵に向かってゆきます」
コリンズ司令官「構うな・・・狙うはダフィットだ」
ダフィット「ハハハ、掛かった・・・よし包囲殲滅」

〇時計台の中
神座慎吾「悪いけどソフィア、マクシミリアン伯爵の城まで一人で行けるかい?」
ソフィア「ええこの前、魔術を拡張しましたから、一人で行けますわ」
コリンズ司令官「無念、あともう少し」
神座慎吾「ご苦労様です・・・勝敗は兵家の常ですよ」
コリンズ司令官「そうだ、ヘンリーの事件でオズワルドがこんな物を・・・」
神座慎吾(あれ?スマホをこの世界の人が何故?)
コリンズ司令官「既に陛下にはお見せしましたが陛下が神座殿に見せろと」
アシリア姫「御苦労であった、下がってよいコリンズ」
アシリア姫「さて、和平交渉は進展してるか?」
神座慎吾「はい、今はソフィアに情報収集させております」
アシリア姫「そうか期待してるぞ」

〇闇の要塞
ダフィット「コリンズも口ほどにもなかったわい」
ダフィット「少し兵を休ませるか・・・今日はここで野営する」

〇城壁
コリンズ司令官「ムムム、籠城戦か・・・果たしてどこの国が救援に」
神座慎吾「司令官殿、何を迷ってらっしゃる」
コリンズ司令官「籠城戦でいつまで持つかと・・・」
神座慎吾「私に策があります」
  神座はそう言うとコリンズに耳打ちした
コリンズ司令官「分かりました、やってみましょう」
  俺はオズワルドのスマホを取り出し読み始めて驚いた
神座慎吾(な、なんだってー!自力で戻れるだってー)
  スマホによるとソフィアとアシリアそれに、ジュリエット3世と関係を持てば帰れると記載があった
神座慎吾(オズワルドは現世から来た人間だったのか)

〇戦線のテント
兵士「親衛隊の旗を持った騎兵集団が裏門から出ました」
ダフィット「騎兵を追いかけ報告」
兵士「どうやら、脱走兵のようです」
ダフィット「わかった・・・これだけの兵力差だから脱走も無理あるまい」

〇テントの中
???「敵襲です、先ほどの騎兵が3隊で迫ってきます」
ダフィット「何だと」
兵士「2隊正面から来ます」
ダフィット「慌てるな重歩兵前に槍襖で防御しろ」
  突如後方から叫び声がする
兵士「後方の歩兵部隊にもう1隊の騎兵が」
ダフィット「何だと・・・重騎兵を応援に行かせろ」
兵士「騎兵が城より打って出てきました」
ダフィット「なんだってー!」
コリンズ司令官「見つけた・・・覚悟」
ダフィット「あわわわ・・・退却」

〇城壁
コリンズ司令官「陛下、神座殿の作戦が成功しまし、敵は退却いたしました」
アシリア姫「おおそうか、さすが神座じゃな」
コリンズ司令官「では、陣に戻ります」
アシリア姫「うん、ご苦労・・・これからも励め」
アシリア姫「そうだ、神座に何か褒美を・・・誰か神座をわらわの部屋に」

〇貴族の応接間
  俺はオズワルドのスマホを見て驚いた
神座慎吾「オズワルドは現世の時空管理局員だったのか」
  更に読み進むと驚くべき事が書かれてあった
神座慎吾(なんだってー!自力で現世に戻れる?)
神座慎吾(魔女の魔力を嫉妬で最大にし現世に飛ばしてもらう・・・その為に3人の女性と関係を持つ事が必要だってー)
神座慎吾「俺は何としても現世に戻りたいが、その為にソフィアを裏切らなくてはいけないなんて」

〇貴族の部屋
神座慎吾「陛下、お呼びですか?」
アシリア姫「慎吾・・・これからどうやって撃退するつもりじゃ?」
神座慎吾「ハイ・・・不可侵条約の交渉を」
アシリア姫「もう下がってよいぞ」
メイド「分かりました」
アシリア姫「そこでは、声が聞こえぬ・・・ベッドに来てもかまわぬぞ」
  俺は肌が透けて見えるランジェリーを着た女王の横に座ったが今にも女王にキスしたい誘惑を必死に抑えた
アシリア姫「ところで、ソフィアは今何処に?」
神座慎吾「はい、マクシミリアン城の偵察に」
アシリア姫(しめた、今夜は慎吾を異母姉のソフィアから奪い取れる)
アシリア姫「そうか、それなら今夜はわらわの横で休むがよい」
神座慎吾「いえそ、それは・・・」
アシリア姫「何て他人行儀なのじゃ慎吾、今夜はわらわをアリシアと呼んで欲しい」
神座慎吾「も、もったないお言葉です陛下」
アシリア姫「オズワルドのスマホ見たぞ・・・現世に戻りたいのであろう慎吾」
神座慎吾「ええっ!御存じだったんですか?」
神座慎吾(陛下もご覧になったのか・・・俺は必ず現世に戻るぞ、その為に何でもやる)
神座慎吾「分かりましたアシリア」

〇暗い廊下
神座慎吾(よしこれでソフィアを怒らせて俺を現世に飛ばしてくれる)
メイド「不潔!!」

〇貴族の応接間
神座慎吾「待てよ、ソフィアの魔力が足らないと現世に戻れないから念を入れてソフィアの魔力を高めなくては」
ソフィア「ただいまー」
神座慎吾「お、お帰りなさい、どうでした?」
ソフィア「ハイ、アブドラ国王がマクシミリアン城を総攻撃してましたわ」
神座慎吾「そうか、それではダフィットに近次か帰国命令を出すはずだ・・・よし、交渉に明日出向こう」
  突然ソフィアがよろめき、俺は慌ててソフィアを抱きしめた
神座慎吾「大丈夫か?」
ソフィア(マクシミリアン伯爵の奥方がまさか教会の魔女撲滅部隊の長だったとは、ぬかったわ)
ソフィア「少し眩暈が・・・あら、いい香り・・・陛下のお付けになっている香水」
神座慎吾「風呂に入って今夜は休むといいソフィア」
ソフィア(怪しい・・・まさか陛下と浮気?)
ソフィア「それより、私達夫婦ですわよね」
神座慎吾「も、勿論」
ソフィア「だったら、今夜からベッドを共にしません?」
神座慎吾(ラッキーソフィアから誘ってくれたぞ)
神座慎吾「そうだねー」
ソフィア「嬉しいわ・・・では、お風呂に入ってきます」

〇西洋風のバスルーム
  ソフィアの弾んだ鼻声が聞こえる
神座慎吾「ソフィア・・・」
ソフィア「し、慎吾まだ・・・い、イヤ、ベッドじゃなきゃ」

〇宮殿の部屋
神座慎吾(よし、これでソフィアの魔力を高められたはず)
神座慎吾「おはようソフィア」
ソフィア「おはようございます貴方」
  ソフィアは恥ずかしげに返事を返してきた
ソフィア「シーツ汚しちゃったから洗濯しますね」
アシリア姫「おはよう慎吾」
ソフィア(透けたネグリジェなんて、どういうつもり?)
ソフィア「まぁ、陛下ネグリジェで男性の部屋に入るなんてはしたないですわ」
アシリア姫「いいのじゃ慎吾とはそう言う仲に昨夜なったのじゃから」
ソフィア「な、なんですって!」
神座慎吾「さぁ、俺はこれからダフィットと交渉して来ます陛下」
ソフィア「ま、待ちなさい貴方・・・ちゃんと説明・・・」
ソフィア「人のものを奪うなんて泥棒猫と同じですわ陛下」
アシリア姫「姉のものは私のもの・・・いいではないか」
ソフィア「良くありませんわアリシア・・・お行儀がマナーが最低」
アシリア姫「そうかしら?一回ぐらいいいではないか」
ソフィア「ダメです。慎吾と私は夫婦なんですよ!!」
アシリア姫「夫婦と言っても、昨夜からじゃろ?わらわはその前に慎吾と関係を持ったのだから浮気ではないぞ」
ソフィア「もう、口の減らない妹です事!!」
アシリア姫「まぁ、慎吾がどちらを選ぶかによるではないか」

〇戦線のテント
  ダフィットは本国からの帰国命令の手紙を読んで驚いた
ダフィット「なんだってー!帰国しろ?」
ダフィット(くそ、あともう一息でアルメニアは手に入るのに)
兵士「アルメニアの全権大使が司令官に面会を申し入れて来ました」
ダフィット「そうか、やっと降伏の意思を固めたか」
ダフィット「通せ」
神座慎吾「やっ、司令官お久しぶりです」
ダフィット「降伏の書類は持ってきたのか?」
神座慎吾「相互不可侵条約の書類は持ってきました」
ダフィット「話にならんな、帰れ」
神座慎吾「よろしいんですか?伯爵から帰るようにとの催促を無視して」
ダフィット「な、何だとう・・・貴様その情報を何処で」
  ダフィットは剣を抜き俺の腹に突き立てた
神座慎吾「不可侵条約を結べば我が国も司令官の帰国を手助けしますが」
ダフィット「トルメニアを落としさえすれば直ぐにでも帰国できる」
神座慎吾「ここを落としても、配下の貴族達の領地をどう突破されるおつもりか?」
ダフィット「ムムム・・・」
ダフィット「相互不可侵条約に署名すれば速やかな帰国を保証するのか?」
神座慎吾「勿論、私が司令官に同行しますのでご心配なく」
ダフィット「分かった署名しよう」
  ダフィットはようやく剣を収めた
  こうして、相互不可侵条約は締結され戦いは終わった
神座慎吾「ありがとうございます。それでは、国境付近まで船旅となりますので、部下達に撤収のご命令を」

〇荒廃した街
神座慎吾(美しい街も破壊されてしまったか、やはり相互不可侵条約をダフィットにのませなければ)
神座慎吾「ソフィア・・・」
  突然衝撃波で俺は廃墟の壁に叩き付けられた
ソフィア「どういう事?」
神座慎吾「ソフィアか、まだ俺を憎む力が足りない・・・最も俺を憎んで魔力で俺をこの世界から追放してくれ」
神座慎吾「お、俺は現世に帰りたいんだ」
ソフィア「私が慎吾をこの世界から飛ばすために浮気をしたというの?」
神座慎吾「そうだ、俺はこの世界の人間ではない、ほかの世界から来たんだオズワルドと同様」
  俺はオズワルドのスマホをソフィアに見せた
神座慎吾「オズワルドのスマホによればソフィアが俺を憎んでこの世から飛ばすのが自力で戻る方法だそうだ」
ソフィア「慎吾にとって私は利用するだけの人間?」

次のエピソード:第七話 魔女暗殺

コメント

  • 神座は対応力がありますね‼優秀です。戦争シーンもあり、大河ドラマとしてのスケールがありますね。しかも三角関係で嫉妬によって現世に戻るというのが凄く面白い設定で、戦争ドラマとラブコメと両方の魅力を兼ね備えたドラマですね‼

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