心層科学ファンタジー5次元少女

憮然野郎

コーティ 5番目の次元③(脚本)

心層科学ファンタジー5次元少女

憮然野郎

今すぐ読む

心層科学ファンタジー5次元少女
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇オーディション会場(物無し)
  僕の目の前に立つ少女は何故か上下下着姿で、
  実に興味深いことだが、僕が指摘するまで当人はそのことに全く気付いていない。
  肌の感覚や急な肌寒さとかでいくらなんでも自分で先に気付くだろ、普通。
  『あのね・・・・・・愛理栖ちゃん?
  その年相応のスレンダーな体を
  一応大人の男性の一人でもある僕に見せつけられても』
「嫌ゃゃあああ!」
「ふざけないで〜!!」
「バチーン!!」
「痛ぁー!!」
  愛理栖は僕の頬に平手打ちをかまし、
  そして・・・・・・、
  部屋の奥の方へと一人入っていってしまった。
  愛理栖は上着を来て戻ってきた。
愛理栖「あのー、ひかる・・・・・・さん?」
ひかる「ど、ど、どうしたのかな?」
  彼女は僕と目を合わせようとはせず、
  うつむき加減だった。
  そして、両手の人差し指でモジモジと指遊びをしながら続けた。
愛理栖「あの、さっきからひかるさんどこか上の空じゃないですか?」
愛理栖「ちゃんと私の話聞いてくれてます?」
ひかる「うんうん」
  考え事をしている最中、急に質問され
  慌てた僕は、首を縦に二回大袈裟に振ってみせた。
愛理栖「まあいいです。 話続けますよ」
愛理栖「男の人ってこんなときもっとこう・・・・・・、 鼻の下をでれ〜って伸ばしてませんか?」
愛理栖「私、そう言う男の人達の目線、今想像しただけでも気持ち悪くて寒気や吐き気がします」
愛理栖「女性を性の道具としてしか見ていない獣達は全員、今すぐこの世からいなくなればいいのに!!」
愛理栖「それに、そんな獣達は女性の裸を見たとき舌もだしてて、」
ひかる(もしや・・・・・・)
愛理栖「片手だけ後頭部も触ってて、」
ひかる(間違いない・・・・・・)
愛理栖「あやとりが得意で、」
ひかる(うっしゃ、確定!)
愛理栖「頭部にはスポーツ狩りと坊ちゃん刈りの中間くらいの黒髪、胴体は年中黄色い長袖と紺色の半ズボン、丸眼鏡を常にかけていて、」
愛理栖「射撃の命中率以外軒並み0ですよね?」
愛理栖「だけど、"いつでもどこでも5秒で寝れる"という才能を持っている点だけが」
愛理栖「心配性で睡眠不足になりがちな私が唯一彼らを評価できる理由で・・・・・・」
愛理栖「って、途中から少し話が脱線しちゃいましたが、結局のところ彼ら獣達って裸の女性を目にすると」
愛理栖「みんな決まってラッキースケベ的な反応しません、普通は?」

〇オーディション会場(物無し)
ひかる「◯び太だよね!?」
ひかる「それ絶対◯び太以外無いじゃん」
ひかる「愛理栖ちゃん? 不可抗力で女性の下着姿をみてしまった男性に対しての君のイメージって、 ちょっと知識が偏っていると言うか、」
ひかる「説明の途中から君の先入観のベクトルが大変残念な感じに暴発しちゃってない?」」
愛理栖「いいじゃないですか!」
愛理栖「それとも何ですか?  世の中の多くの男性は私達女性を性の道具としか見ていないという私の考え方に何か文句でもあるんですか!」
ひかる「僕の浅はかな発言で君を誤解させて、 気を悪くさせちゃったかもしれないね。 そこはごめん」
ひかる「正直に話すね」
愛理栖「はい、お願いします」
ひかる「僕は理系でずっと研究にばかりに没頭してきたから今時の流行には実は疎いんだ。 だからなのかな」
ひかる「それ、最近の若い人達の間で流行っていて、君たちの中では常識かもしれないけど、」
ひかる「僕が今までに学んだことのある経済学のゲーム理論や心理学の中でもそういった特殊なケースは今まで遭遇したことないんだ」
ひかる「だからさ、今君がおかれた状態に対していったいどのような反応を示した場合が一番僕にとってコストパフォーマンスがよくて、」
ひかる「君と僕お互いにwin winなのか。  その最適解やエビデンス証拠がどうしてもみつからなくて困ってしまっていただけなんだ」
ひかる「これで少しはさっきの、君に対する僕の失言に対してフォローになったかな?」
愛理栖「はぁぁー!?」
愛理栖「話が難し過ぎて、私ひかるさんが何を言ってるのかはじめから全然ついていく気ないんですけど」
ひかる「ついていく気ないんかーい!!」
ひかる(※バッサリ切り捨てやがった)
ひかる「ところでもう一つだけ、聞いてもいいかな!?」
愛理栖「まだ何かあるんですか?」
ひかる「ごめん。これだけば今言っておかないと僕自身気持ちに収まりがつかないから言わせて」
愛理栖「はぁあああい、どうぞ」
ひかる「眠たそうな顔で耳の穴ほじるの、 今はやめておこうね!!!」
愛理栖「ち、違いますぅー!」
愛理栖「ほら! 私、ちゃんと、"耳かき"使っているじゃないですかー!」
ひかる「そこじゃネー!!」
ひかる「寧ろ、この状況で遠慮無く耳かきを出してきたメンタルの部分が逆にスゲーよ!」
愛理栖「ひかるさん、さっきから番犬みたいにギャンギャンうるさいですよね。 もう少し肩の力を抜・・・・・・」
ひかる「やかましい!!」
愛理栖「ところで、今の話をまとめますよ」
愛理栖「少なくてもひかさん、あなたは女性の裸を観ても欲情はしないし、女性を性の道具としてみないってことなんですか?」
ひかる「あ、うん」
愛理栖「素晴らしいじゃないですか! 紳士です!」
愛理栖「今すぐ私と結婚してください♪」」
  ・・・・・・。
  えーと、あの作者さん?
  僕たちのさっきの会話聞いてました?
  途中の台詞・・・・・・すっ飛んでますよね?」
  『ひかるさん、違うんです!』
  メタの世界から戻って来てください。
愛理栖「さっきのひかるさんの返事に対して、 確かに私が言ったんです」
ひかる「え、ホント? なんだ、それならよかった」
  ・・・・・・?
ひかる「って、軽っー!!」
ひかる「態度の変わり方激しすぎだろ。 駄目だよ、そんな簡単に自分の純潔をどこの馬の骨ともわからないような男にあげたりしちゃ・・・」
愛理栖「ひかるさんはどこの馬の骨ともわからないような男なんかじゃない!!」
  『え?
  愛理栖ちゃん?』
  目の前の少女は目に涙を浮かべ真剣な表情に変わっていた。

次のエピソード:コーティ 5番目の次元④

成分キーワード

ページTOPへ