Xヒーロー

語り部

第18話 偽りの光(脚本)

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〇広い更衣室(仕切り無し)
  翌日 北海道 札幌市 ギルド跡地内
  それぞれが起き始め、集まった所で海上自衛隊の駐屯地の侵入について話し合われた
  そして話し合われた結果··· ··· ···

〇入場ゲート
  数時間後 北海道 余市 海上自衛隊駐屯地
警備員「お疲れ様です、通行証と事前にお渡しした番号お持ちですか?」
エンチャント魔導法士「あぁー···番号?っての忘れてしまったよ。すまないがリスト見てくれないか?名前があるはずだ」
  警備員がリストに目を向ける直前、鸞はリストの字を入れ替え偽名をリストに表示させる
警備員「しっかりしてくださいよ···私だから良かったものの···お名前は?」
エンチャント魔導法士「李 趙子と翻 文清だ。作業内容は···あれ?どこかの補修とか言ってたっけ?」
鸞「我不知道,问他(知らん、そいつに聞け)」
エンチャント魔導法士「牙齿?即使你问我你也不知道(は?こいつに聞いて分かるわけないだろ)」
鸞「那你为什么不明白呢!(じゃあなんでお前把握してなかったんだよ!)」
  突如中国語で口論を始めた2人に警備員は止めに入るも口論は激化。
  警備員は仕方無く作業内容はいいからさっさと済ませて帰れ。といい2人を駐屯地に入れる
  後にフェードとキング、遅れて斎王と凪園と合流しエンチャントと鸞も自身の姿を戻し
  周囲を探索、後に演習場所であろう場所を見つけ近くの倉庫に身を潜める

〇古い倉庫の中
斎王幽羅「ひとまず隠れられたのはいいけど外の様子見れないよ···どうするの?」
鸞「待ってろ、今カラスを呼んでる··· ··· ···よし、来い」
  カラスを自身の腕に止め鸞はカラスに術をかける。するとカラスと鸞に3つ目の目ができカラスを飛ばそうとする
エンチャント魔導法士「待て、ワシも見たいからもうひとつ···よし。いいぞ」
鸞「おいおい···これ以上こいつに負担をかけないでくれよ···」
エンチャント魔導法士「いいだろ別に、ケチケチするな」
凪園無頼「えぇーずりー!俺もみてー!」
鸞「うーん···感覚共有の術は負担がでかいから1人にしかできん···斎王、お前が見てくれるか?」
斎王幽羅「え、俺でいいの···?」
鸞「俺らのリーダーはお前だ、凪園もキングもフェードもそれで異論はないな?」
「斎王ならいい(ぜ)(ぞ)(よー)」
斎王幽羅「皆がそう言ってくれるなら···俺が見るね。じゃあ···鸞に触れればいい?」
鸞「あぁ、俺の額にできた3つ目の目を覆い隠すように触れてくれ」
斎王幽羅「こ、こう···?あ、段々見えてきた···凄いねこれ···」
鸞「意識を集中させないと途切れるから片目を閉じた方がいいぞ、さて···俺も集中するか···」

〇施設内の道
  同時刻 駐屯地内 湾岸付近
小山内曹長「お久しぶりですイヴァン司教、今回海上封鎖を指揮する小山内曹長です。例の人造兵器はどちらに···?」
イヴァン司教「こちらにありますよ、我々ロシアが開発を進めている人造兵器『カロル・シヴェータ』です」
  そう言うとイヴァン司教は部下に1人の『人』のような物を運ばせる
人造兵器 カロル・シヴェータ「··· ··· ··· ···」
小山内曹長「凄いですね、見れば見るほど人間にそっくりだ···」
イヴァン司教「まだプロトタイプですが、いずれ完成したあかつきには我が国の新たな抑止力だけでなく」
イヴァン司教「日本の防衛力にもご協力できるかと。さて···そろそろ出港していただけますか?」
小山内曹長「これは失礼、では指示してきますので少々お待ちください」
  小山内曹長が走り去る中、イヴァン司教に紅色派の男が近づき話しかけてくる
紅色派の中国人「やっと入れたぜ全く···今度は大丈夫なんだろうな?総帥は2度の失敗は許さないぜ?」
イヴァン司教「ご心配なく、それに既に警視庁に網を張りました。例え失敗しても『何かしらの事故』で処理されます」
紅色派の中国人「そうかい、まぁ俺はここでゆっくり見てるかな」
  男はヘラヘラとしながら部下に持ってこさせた椅子を置かせ、そこに腰掛ける
  そしてイヴァン司教に思い出したかのように話始める
紅色派の中国人「あ、そうそう1つ伝えておくことがあるんだけどよ」
紅色派の中国人「アメリカで開発中のクローンのプロトタイプの試験に手こずってるってよ」
紅色派の中国人「噂だとアルゴリズムを何度組み直しても『指示を聞かない』らしい。デジタルゴーストでもいるのかね」
イヴァン司教「ふっ、大量生産しか能にない国らしいですね。我々は今度こそアメリカに勝つ」
イヴァン司教「その第一歩をここに刻む為、協力してもらいますよ?紅色派の方」
紅色派の中国人「いいぜ?お前らがアメリカより優秀です。ってアピールできれば総帥も考えが変わるかもな」
  掃海艦いずしま、ミサイル艦わかたか出港!繰り返す!いずしま、わかたか出港!!
  駐屯地内に響き渡る放送連絡を聞き、紅色派の男は部下に指示を出し始める
紅色派の中国人「···始まったか。嘿,向我们展示一下直播的情况(おい、ライブ配信で様子を流せ)」
紅色派の中国人「哎哟!无人机和相机快点!(おい、ドローンとカメラ急げ!)」
  紅色派の男達がドローンを操作し、出港した二隻の船をライブ配信で映し始める
紅色派の中国人「いいぜイヴァン司教。ロシアの『クローン喧嘩王』の力、全世界に見せてやりな」
イヴァン司教「Уничтожайте морские цели.(海上の目標を殲滅せよ)」
  イヴァン司教が命令を出すと人造兵器は目を開け、喋り出す
人造兵器 カロル・シヴェータ「承認。海上に存在する目標を殲滅します、Да воссияет в России свет царя(ロシアに王の光あれ)」
  その言葉を残し人造兵器は光と共に海上にいる船の元へ向かう

〇宇宙戦艦の甲板
  同時刻 掃海艦いずしま 甲板
  突如現れた謎の男に兵士達は混乱をするも、直ぐに立ち退くよう相手に話しかける
一般兵「な、なんだ貴様!今すぐこの船から出ていけ!!現在この船は···」
  人造兵器はなんの躊躇いもなく手刀で兵士の首を切り落とし、他の兵士達を見る
  当然のように射撃を行うも、人造兵器は全てを避け切り『来いよ』と言わんばかりに挑発をする
一般兵「なんだこいつ···!銃弾を避けるぞ···!?」
清水 海士長「狼狽えるな!わかたかの方に救難無線を入れ、我々だけで対処する!」
清水 海士長「囲んで蜂の巣にしてやれ、それなら避けきれんはずだ!!」
一般兵「了解!全員でミンチにしてやる!!」
  数人の兵士によって人造兵器は包囲され全員の銃口が向けられる
  1人の兵士の『撃て』の声と共に一斉射撃が行われるも
  人造兵器は弾丸を避けながら今度は頬を殴って頭部を吹き飛ばし
  生き残った1人に対し拳を開け『今まで避けたはずの弾丸を目の前で』落として見せた
一般兵「クソっ···バケモノが···!弾丸程度余裕です。ってか···!?」
  再び拳を作り振りかざしたその時、『避けろ』の声と共にロケット弾が打ち込まれる
  当たったかのように思われたが当たる瞬間、弾丸を手で少しだけ逸らし彼らを見つめ『にやっ』と笑う
一般兵「冗談だろ···RPG弾を手で避けるとかどうなってんだ···」
一般兵「防ぐことはできても跳ね除けるなんて···喧嘩王でもなきゃできねぇはず···」
一般兵「弱気になるな!きっとなにかの能力者だ、無源弾入りの銃を当てればどうにかなる!!」
  無源弾とは、2代目Xヒーローのメンバーが考案した異能力を無効化する『無源拳』をヒントに作られた弾丸であり
  非能力者の者達が異能力者達に対抗出来る唯一無二の手段である。
一般兵「マシンガンは下だ、そこまで誘いこめばこっちのもんだ···!」
一般兵「ハンドガンには入ってる、奇跡を信じて···やるしかない!!」
  人造兵器は下を見つめた後、兵士にゆっくり近づく。
  兵士は正確に頭を狙い、ハンドガンを人造兵器に打ち込む。やがて人造兵器の歩は鈍り
  兵士の前で俯き止まる。兵士が安堵したその瞬間、アッパーカットを繰り出し
  兵士を文字通り『真っ二つに殴り割いた』。そして先程ロケット弾を打ってきた兵士に目線を向ける
一般兵「ふ、ふざけんな···こんな···こんな···!俺達が勝てるわけねえじゃねぇか!!」

〇古い倉庫の中
  同時刻 海上自衛隊駐屯地内 倉庫
斎王幽羅「酷すぎる···こんなの虐殺じゃないか···!」
キング「何が見えてるか教えてくれ、俺らはわからないんだ」
エンチャント魔導法士「ロシアのクローン兵器が自衛隊員を船の上で『殺しまくってる』」
キング「んだと!?クローン兵器って···アメリカだけじゃねえのか!!?」
フェード「これでロシア正教と紅色派が『胎児誘拐』に関わってる事は確定した、さて···どうする?」
キング「はぁ!!?戦うに決まってるだろ!!喧嘩王のクローンでもなんでもいいからぶっ潰してやる!!」
鸞「俺は離脱を提案する。喧嘩王の戦いぶりは文献で腐るほど見てきた」
鸞「あれは人間の戦闘じゃない『神』と『人間』の戦いに等しい。クローンでも喧嘩王とは戦闘は避けたい」
鸞「それにここには海上自衛隊、ロシア正教、紅色派がいる。三組織を敵に回して···勝ち目があるか?」
凪園無頼「でも俺キングに賛成ー。喧嘩王のクローンならー、ちょーつえーっしょ?なら自分鍛えるいい機会じゃーん」
エンチャント魔導法士「気休めかもしれんが鸞、あのクローン兵器『似てないぞ』」
エンチャント魔導法士「神王は軍艦抑えるのに1分以上掛からん。パワーもワシが知ってる神王より『かなり弱い』」
鸞「だとしてもどうやって軍艦までたどり着く?三組織がおめおめと俺達を逃がすと思うか?」
エンチャント魔導法士「斎王、お前が決めろ。ワシらのリーダーはお前だ」
斎王幽羅「··· ··· ···キング、塩水これ以上被ると人の姿に『なれなくなる』よね?本当にいいの?」
斎王幽羅「よく考えて。他の変化武器達も人の姿に戻れなくなってるんだよね?今回の戦いでそうなる可能性があるんだよ?」
斎王幽羅「『本当にそれでも戦う?』」
  キングはまっすぐ斎王を見つめ、喋りかける
キング「戦うのかって?『当たり前だろうが』!!」
キング「俺は『盾』だ、あらゆる害から人々を守る守護の武器だ!」
キング「自分が壊れるのを気にしてビクビクしてる『盾』なんか何も守れねェ!」
キング「斎王、俺はお前と出会ったあの日からな···」
キング「『お前の盾になるって決めてんだよ!!』」
キング「だから···俺も···俺も行かせてくれ!!」
斎王幽羅「···わかった、行こう」
斎王幽羅「Xヒーローギルドマスターとして命じる『人々を救え!!』」
  To Be Continued··· ··· ···

次のエピソード:第19話 ヒーロー意志

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