青鷺の午睡

ましまる

#2 2023.6.16 ②(脚本)

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〇オフィスの廊下
  2023.6.16(Fri.) 21:52
RICO「いやー、疲れたー」
RICO「専務ったら、毎度毎度、 あんな嫌味な言い回しをしなくてもね」
栗沢 大和(ディレクター)「ですね」
「おっ、やっと戻ってきたか」
依田 大樹(構成作家)「ホント、待ちくたびれたって・・・」
RICO「あっ、センセ」
栗沢 大和(ディレクター)「珍しく待っていてくれたのですか?」
栗沢 大和(ディレクター)「普段はさっさと帰っているのに」
依田 大樹(構成作家)「まーな、さっきの事件が気になってな」
依田 大樹(構成作家)「でもさ、お説教タイムが長すぎるンだよ」
栗沢 大和(ディレクター)「今日はまだ軽いほうですよ」
栗沢 大和(ディレクター)「スポンサー様にご迷惑をかけた時なんか 数時間コース確定ですから」
依田 大樹(構成作家)「スポンサーに迷惑、そんな事あったか?」
栗沢 大和(ディレクター)「最近では・・・」
栗沢 大和(ディレクター)「「松葉寿司」様のCM明け早々に、」
RICO「「松葉崩し」について熱弁した時ね」
依田 大樹(構成作家)「あー、あったな・・・」
依田 大樹(構成作家)「あれ、リスナーの中高生も意味が分からず」
依田 大樹(構成作家)「親に「松葉崩し」の説明を求めた子もいて ソレでも問題になったよなー」
栗沢 大和(ディレクター)「ホント、勘弁してくださいって」
RICO「栗沢クン、ゴメンってぇー」
RICO「もう絶対、スポンサーをネタにする話は 二度としないから、約束するから」
依田 大樹(構成作家)「本当かよ・・・」
RICO「だから、栗沢くん・・・」
RICO「新規スポンサーに 「駅弁屋さん」「仏壇屋さん」 が加わったら教えてね」
依田 大樹(構成作家)「「松葉崩し」以外にも ソッチ系で話すネタがあるのかよ・・・」
栗沢 大和(ディレクター)「・・・はぁ」

〇小さい会議室
依田 大樹(構成作家)「・・・で、さっきの件だけど」
RICO「メールの件と、飛び降り事件のことね」
依田 大樹(構成作家)「「調べる」って言ってたけど、」
依田 大樹(構成作家)「何する気なのか、気になってな」
RICO「ええと、飛び降りた子の素性から・・・」
依田 大樹(構成作家)「この手の未成年事件は まず氏名等の情報は公表されねーぞ」
RICO「じゃ、じゃあ、【さふぉーく】ちゃんの メールの住所氏名から・・・」
栗沢 大和(ディレクター)「それは、個人情報の目的外使用に該当する ので、絶対に許可しませんから」
RICO「えー、ケチ・・・」
栗沢 大和(ディレクター)「もし、それが公になった場合・・・」
栗沢 大和(ディレクター)「RICOさんとボクが社会的制裁を 受けるだけでなく、」
栗沢 大和(ディレクター)「番組や局自体にも責任が及ぶのですからね」
RICO「・・・はーい」
依田 大樹(構成作家)「その際、俺には責任が及ばないよな?」
栗沢 大和(ディレクター)「「構成作家がするべきメールチェックを  RICOさんが行って、  それにより個人情報漏洩に至った」と」
栗沢 大和(ディレクター)「そんな筋書きにすれば、 依田さんにも責任が及ぶかもしれませんね」
依田 大樹(構成作家)「よしっ、メール内情報から辿るのは禁止!」
栗沢 大和(ディレクター)「・・・」
RICO「じゃあ、どうやって調べたらいいの?」
依田 大樹(構成作家)「おい、そんなことも考えなしに 「調べる」とか言っていたのかよ」
RICO「だって・・・」
依田 大樹(構成作家)「じゃあ、教えてやるから 耳の穴をかっぽじって聞けよな」
依田 大樹(構成作家)「まずは、新聞やニュースなどの報道で 追加情報が出てくるか、チェックすること」
依田 大樹(構成作家)「ただ、警察が「事件性なし」と判断したら 追加情報は出てこない」
依田 大樹(構成作家)「今回は「事故と自殺の両面で調べる」 とのことだから、事件性はない見込みだな」
RICO「・・・なるほど」
RICO「じゃあ、報道からの情報は あまり期待できないってことね」
依田 大樹(構成作家)「ああ、そういうこった」
RICO「でも、こまめにチェックしたほうが・・・」
依田 大樹(構成作家)「いいに決まってるな」
RICO「でも、誰がチェックを・・・」
依田 大樹(構成作家)「ラジオ局に常駐している人なんか 適任かも・・・」
栗沢 大和(ディレクター)「はいはい、ボクがしますから」
RICO「はい、決定ー!」
栗沢 大和(ディレクター)「・・・・・・」
依田 大樹(構成作家)「あと、それ以外での情報収集の方法として」
依田 大樹(構成作家)「地域ネタに特化した匿名掲示板の 書き込みをチェックっていうのもアリだな」
栗沢 大和(ディレクター)「あー、この手の事件の後には 匿名だからって色々書く人もいますよね」
RICO「よく訴訟になっているヤツね」
依田 大樹(構成作家)「ああ、嘘・思い込み・誹謗中傷、 そんなのも多く「玉石混淆」だけど」
依田 大樹(構成作家)「上手に読み込みさえすれば なかなかの情報量になるぞ」
依田 大樹(構成作家)「まずは数日間、時間のある時にでも 匿名掲示板を当たってみろよ」
RICO「えー、ヤダ」
「はぁ?」
RICO「だって、匿名掲示板って 何かイヤな感じがするからキライ」
依田 大樹(構成作家)「・・・おい」
RICO「あんな匿名掲示板なんて できれば関わらずに生きていきたいから」
RICO「だから、お願いしてもいい、依田センセ」
RICO「どうせ、毎晩、お気に入りの風俗店の ホームページをチェックしてるんでしょ」
RICO「そのついでに、匿名掲示板も見といてよ」
依田 大樹(構成作家)「毎晩じゃねーよ、週3だ」
依田 大樹(構成作家)「毎晩チェックしているのは この栗沢ディレクター様だから」
RICO「えっ!?」
栗沢 大和(ディレクター)「ち、違いますから・・・」
依田 大樹(構成作家)「あー悪い悪い、 風俗じゃなくて巨乳キャバだったな」
栗沢 大和(ディレクター)「お店のホームページは チェックしていないですよ」
栗沢 大和(ディレクター)「毎日見ているのは、 お店の女の子のブログですから・・・」
RICO「えっ、そうなの!?」
依田 大樹(構成作家)「そうそう、ディレクター様は この上なく巨乳好きだから」
依田 大樹(構成作家)「わかったわかった」
依田 大樹(構成作家)「俺はブログチェックで忙しい人と違って まだ時間があるから」
依田 大樹(構成作家)「匿名掲示板の情報は 俺の方で整理しといてやるよ」
RICO「ありがとー、センセ」
依田 大樹(構成作家)「ちなみに、お前は一体何をする気なんだ?」
RICO「緑山市に行ってみる」
依田 大樹(構成作家)「行ってどうする? 道端で聞き込みでもする気か?」
RICO「それもいいわね」
RICO「まずは現場を見てくる」
栗沢 大和(ディレクター)「大丈夫ですか? RICOさん、かなりの方向音痴ですよね?」
RICO「大丈夫だって・・・」
RICO「これでも昔、 緑山市には住んでたことあるから」
RICO「子供の頃だから、相当昔の話だけどね」
栗沢 大和(ディレクター)「へー、初耳です」
依田 大樹(構成作家)「土産よろしくなー」
RICO「遊びに行く訳ではないんだから」

〇小さい会議室
RICO「それと、2人に相談があるんだけど・・」
RICO「来週以降の番組の中で、」
RICO「お悩み相談コーナーを設けるって どうかな?」
依田 大樹(構成作家)「あー、病んでるリスナーの子がいたら 少しでも救済したいって訳か」
RICO「そうそう、全員のお悩みは無理でも、 少しでも助けになれば・・・」
栗沢 大和(ディレクター)「無理ではないですけど・・・」
RICO「けど・・・?」
依田 大樹(構成作家)「相談内容は、ほぼ・・・」

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コメント

  • 真面目な話をしているのに、所々に挟まってくる下ネタの数々😂相談内容も思春期らしいものばかりだけど、放送して良いのか、、、あとスポンサーの名前で下ネタなんてやったら、絞られますよね🤣
    テーマがテーマなだけに、これからどのように話が進展しいくのか、最後に依田さんは何を見てしまったのか気になりますね🤔

  • ましまるさんこんばんは〜!
    RICO姐が下担当かと思ったら男性陣もしっかりネタお持ちで最高です👍
    とりあえず捜査情報収集の分担は決まって、次からも本格的に動きだすかんじですね!楽しみです✊

  • 下ネタが一個しか分からなかった…!
    調べるべきですかねこれ…気になる…!

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