第1話 アングラ調査部へようこそ(脚本)
〇通学路
私はアカリ
根っからのコミュ障だ
小学生の頃は結構活発に喋っていたけど
場違いなことばかりして周りから避けられていた
中学生になると、小学生の頃がトラウマで友達を作るのが怖かった
友達になろうと声をかけられても不愛想に避けていた
こんな性格だから友達なんてあまりできなかった・・・
楽しみだってネットだけ
そんな自分を変えたくて行事が活発な学校に入って1週間は経つけど・・・
〇教室
もう辞めたい・・・
自分なりに頑張ってみても、気まずい雰囲気が漂うだけ
自分には人と大きな溝があるんだと実感した
自分は周りを不幸にしてしまう
だから人を避けて生きていく
そんな人生もいいんじゃないかと最近思い始め・・・
???「アカリ!!アカリ!!」
アカリ「!!」
担任「アカリ!! 何ボーっとしてるんだ!!」
アカリ「スっ、スミマセン!!」
担任「ところでアカリ? 入る部活は決めたのか?」
アカリ「先生、私帰宅部のつもりです・・・」
担任「帰宅部はダメだからな!!」
アカリ「えっ、なんでですか?」
担任「ウチの学校では入部は絶対だからな!!」
アカリ「(え、マジで!?)」
担任「因みに入らなかったら最悪退学だからな!!」
アカリ「(そんなぁ・・・)」
〇学校の校舎
アカリ「はぁ・・・部活かぁ」
アカリ「どうしよう・・・」
アカリ「(帰宅部できないのかぁ~)」
アカリ「(とりあえず部活に行かなくても何も言われない所にしよう・・・)」
サッカー部「男子サッカー部に入りませんか? 女子マネージャーも募集でーす!!」
アカリ「(論外!!)」
アカリ「(異性怖い・・・)」
女子バレー部「女子バレー部に入りませんか? 初心者歓迎です!!」
アカリ「(これも論外)」
アカリ「(運動部怖い・・・)」
シマ教部「シマ教に入信しませんか? 目覚めてください!! シマ様こそ真の”母”であり”救世主”です」
アカリ「(論外論外!!)」
アカリ「(純粋に怖い・・・)」
???「アッ!! きみ、ちょっといいかな?」
アカリ「!?」
レイカ「どう、アングラ調査部に入らない?」
アカリ「アングラ調査・・・?」
アカリ「何ですか、その部活?」
レイカ「あぁゴメン・・・ アングラ調査部ってのはね」
レイカ「怪しいサイトとかビデオとかを調査する部活よ」
アカリ「ちょっと・・・変わった部活ですね・・・」
アカリ「ハハハ・・・」
レイカ「おかげで部員集まらなくて・・・」
レイカ「やばいよあと一人集めなきゃ廃部になっちゃうよ・・・」
レイカ「部室に来なくてもいいから全然!! 幽霊でもいいから!! どう、入らない?」
アカリ「(この人やばい・・・)」
アカリ「ちょっと落ち着いてください!!」
アカリ「明日来てみますから!!」
レイカ「ホントッ!? よかったぁ~」
レイカ「それじゃあ!!」
アカリ「・・・」
アカリ「(変な人だったなぁ・・・)」
アカリ「アングラ調査部かぁ・・・」
アカリ「(幽霊でもいいって言ってたしなぁ)」
アカリ「(それに・・・)」
アカリ「(とりあえず明日行ってみるか・・・)」
〇学校の部室
アカリ「体験で来ましたー(小声)」
???「あっ!?」
レイカ「わざわざ来てくれたの? ありがとー♪」
アカリ「はっ、はい」
アカリ「とりあえず体験で・・・」
レイカ「ほんと!? よかった〜」
レイカ「ウチ”こんな”部活だからあまり人が来ないの」
アカリ「ははは・・・」
レイカ「あっそうだ」
レイカ「自己紹介まだだったね」
レイカ「私はレイカ!! よろしく!!」
レイカ「アナタは?」
アカリ「あっ、アカリです」
レイカ「アカリちゃんね!! とりあえずヨロシクッ!!」
アカリ「よろしくお願いします」
???「アカリ、依頼来たよ」
レイカ「ちょっと待って!! 今新入部員が来てるから!!」
アカリ「ん、他にも誰かいるんですか?」
レイカ「あぁ、あの子はユリちゃん」
レイカ「ネットで色々活動してるの!!」
アカリ「この部活、ネットでも活動してるんですか!?」
レイカ「うん」
レイカ「ユリちゃんは中学の頃から動画サイトで活動報告とかしていたらしいの」
レイカ「なんか登録者も結構いるらしいよ」
レイカ「そもそも、ココはユリちゃんがネット活動に専念したくて作った部活だから」
レイカ「ホラ、ウチの学校って部活強制じゃん?」
アカリ「(ユリ先輩、カッコいい・・・)」
アカリ「(ネット好きをここまで活かせてるなんて・・・)」
アカリ「(それに比べて私はネットを見ながらグータラしてるばかり・・・)」
アカリ「(自分がみじめになってくる・・・)」
アカリ「凄いですね・・・(小声)」
レイカ「ん、何か言った?」
アカリ「いえ、何も・・・」
レイカ「それに、」
レイカ「調査の人手が増えるかもしれないってね」
レイカ「全然人集まらないけど・・・ハハハ」
レイカ「はぁ・・・」
アカリ「(やばい・・・)」
アカリ「ちょっ・・・落ち込まないでくださいよ」
アカリ「私が人手になりますから!! 入部しますから!!」
レイカ「本当!? でも無理にやらなくていいからね」
アカリ「はい・・・」
レイカ「いや本当に!! 無理にやらなくてもいいからね!!」
レイカ「辛かったらやめてもいいから!!」
アカリ「(この人怖いよ・・・)」
アカリ「わっ、わかりました!!」
ユリ「レイカ、そうあんまり言わないで!!」
アカリ「(ユリ先輩、かっこいい・・・)」
レイカ「あっ、ユリちゃん!!」
ユリ「迷惑がかかるでしょ!!」
レイカ「迷惑かけてたかな、私?」
ユリ「かけてたわよ十分!!」
ユリ「そうやって無理やり連れてきたんじゃないの?」
アカリ「大丈夫ですよ、全然・・・」
ユリ「それならいいけど・・・」
ユリ「ところで」
ユリ「アナタが体験部員のアカリさんね」
アカリ「はっ、ハイ!!」
ユリ「私はユリ よろしくね」
アカリ「ヨロシクお願いします」
ユリ「アカリさん、早速で悪いんだけど」
ユリ「依頼の調査、手伝ってくれないかしら?」
アカリ「全然大丈夫です!!」
ユリ「良かった」
アカリ「ところで、何ですか依頼って?」
ユリ「あぁ依頼ね」
ユリ「殺人サイトの調査をしてほしいって」
アカリ「(絶対ヤバいやつだコレ・・・)」
アカリ「すいません、用事を思い出したので帰ります」
こうして私はアングラ調査部に入部しようと来たんだけど──
もう辞めようと思う
続く
こんにちは!
アングラ調査というワード、初めて聞きましたが怪しそうで面白い題材ですね!
さかもいきなり殺人調査。ゆり先輩、カッコいいです!
アングラ調査部ww
個人的には魅力的に感じる部活動ですが、高校生からすると入部し活動するのにはハードルが高いですよね!アカリちゃんはどうするのか、続きが楽しみです!
オカルト調査部とか未解決事件調査部とかじゃなくて「アングラ」という名称が一捻りあってセンスあります。コミュ障と言いながら行動力も決断力も早いアカリちゃん。なかなか面白いキャラですね。