恋に落ちたスライム

在曰ミグランス人

第9話 悲劇(脚本)

恋に落ちたスライム

在曰ミグランス人

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〇森の中の沼
ダチ「早く逃げろ!」
ダチ「人間達が迫って来てる!」
ベス「で、でもダチは⋯⋯」
ダチ「俺が時間を稼ぐ!」
ダチ「だから早く逃げろ!」
ダチ「くそっ!」

〇霧の立ち込める森
「殺せ殺せ殺せーーッ!!」
ゴリラ「ヤバいウホ⋯⋯」
オオカミ「ウゥ⋯⋯」
町人「動物でも容赦するな!」
町人「こいつらだって、いつ襲ってくるかわからんぞ!」
町人「平和をこの手にッ!」
ゴリラ「ウホぉ〜」
オオカミ「もう⋯⋯ ダメだ⋯⋯」
「待てぇッ!!」
「ダチ!?」
ダチ「ココは俺に任せろ!」
ゴリラ「助かったウホぉ〜」
町人「おい、スライムだぞ⋯⋯」
町人「まさかコイツも?」
ダチ「人間が知ってるスライムって⋯⋯」
「ライムの事か!?」
ゴリラ「アイツ⋯⋯ 何したウホ?」
オオカミ「僕らを裏切った⋯⋯?」
ゴリラ「人間の味方になったウホ?」
ダチ「バカな事言うなっ!」
ダチ「さっさと逃げろ!」

〇森の中の沼
ベス「そうよ。きっとそうよ⋯⋯」
ベス「ライムの奴、人間の女に骨抜きにされたんだわ⋯⋯」
ベス「それで一緒になって⋯⋯」
モリオサ「滅多な事を言うもんじゃない」
モリオサ「ライムは頭は悪いが、そんな事を企むような⋯⋯」
ベス「人間の女に入れ知恵されたんだわ!」
ベス「そーに違いないわ!」
モリオサ「⋯⋯何かあったの?」

〇霧の立ち込める森
ダチ「コオオオオオオオ⋯⋯」
町人「ぐあっ!」
町人「くっ⋯⋯」
ダチ「もう帰れ!」
ダチ「これ以上森を荒らすなら容赦しないぞ!」
町人「くそっ! スライムの分際で⋯⋯」
「おやおや⋯⋯」
リヴァル「これは随分と凶悪なスライムだ」
町人「リヴァル様⋯⋯」
リヴァル「ここは私に任せなさい」
町人「はい! 申し訳ありません」
リヴァル「大事が控えている」
リヴァル「あまり手を煩わせるなよ⋯⋯」
ダチ(こいつ⋯⋯ 強い!?)

〇原っぱ
侍女「間に合うでしょうか?」
侍女「何とか日が落ちる前までには⋯⋯」
リン「間に合わせるのよっ!」
侍女「ライム様達の正確な場所は、わかりますの?」
リン「前に行った事があるから、大体なら」
リン「でも地図はリヴァルが持って行っちゃったから⋯⋯」
侍女(聖樹の花よ⋯⋯)
侍女(どうか我らを導いてください⋯⋯)

〇黒

〇森の中
ライム「⋯⋯」
ライム「静かだ⋯⋯」
ライム「みんなは?」

〇けもの道
ライム「誰もいない?」
ライム「⋯⋯」

〇森の中の沼
ライム「あ⋯⋯」
オオカミ「ライム⋯⋯」
ゴリラ「⋯⋯何しに来たウホ?」
ライム「え? えと⋯⋯」
モリオサ「良く戻った⋯⋯」
モリオサ「しかし⋯⋯ 少し遅かったな⋯⋯」
ライム「え? え?」
ベス「裏切り者⋯⋯」
ベス「何で戻って来たのよ⋯⋯」
ベス「もう、どっか行ってよ!」
ライム「ベス⋯⋯ どうしたの?」
ベス「アンタのせいで⋯⋯」
ベス「アンタのせいで、ダチが⋯⋯」
ベス「ダチが死んじゃったのよ!」
ライム「嘘だ⋯⋯」
ライム「嘘だよね? ダチ⋯⋯」
ダチ「⋯⋯」
ライム「ダチ?」
ライム「ダチ⋯⋯」
ライム「ダチ⋯⋯」
オオカミ「お前のせいだ⋯⋯」
オオカミ「お前が森を出ていったから⋯⋯」
ゴリラ「お前が人間を連れてきたウホ!」
ゴリラ「お前がダチを殺したウホッ!!」
ライム「違うよ! ぼくは⋯⋯」
ベス「うるさいっ!」
ベス「もう、どっか行って!」
ベス「顔も見たくない⋯⋯」
ベス「ダチを返してよ⋯⋯」
ベス「もうイヤ⋯⋯」
ライム「⋯⋯」

〇黒
  ごめんね⋯⋯ ダチ⋯⋯
  ぼくのせいだね。
  ぼくがワガママを言ったから。
  ニンゲンなんかを好きになったから。
  こんな事になっちゃったんだ⋯⋯
  君は笑って送り出してくれたのに。
  ダチ。
  ぼくのともだち。
  大切なともだち⋯⋯
  本当に⋯⋯
  ごめんね⋯⋯

〇森の中
ライム(ああ⋯⋯)
ライム(ぼくは本当にダメな奴だ⋯⋯)
ライム(叶いもしない恋をして⋯⋯)
ライム(大人しくしていれば良いのに⋯⋯)
ライム(ワガママを言って、みんなを困らせてしまった⋯⋯)

〇洋館の玄関ホール
  ニンゲンの世界には、もういられない。

〇森の中の沼
  もう森で暮らす事も出来ない。

〇森の中
ライム(いっぱい迷惑かけたなぁ⋯⋯)
ライム(ぼくなんて、いない方が良いよね⋯⋯)
「ん?」
リヴァル「何だ? まだ残っていたのか⋯⋯」
ライム「⋯⋯ニンゲン?」
リヴァル「ああ、何だ。お前か」
リヴァル「丁度良い」
リヴァル「お前も始末してやる」
ライム「お前『も』?」
ライム「ダチを殺したのは⋯⋯」
リヴァル「ダチ?」
リヴァル「灰色のスライムの事か?」
リヴァル「中々手強い奴だったよ」
リヴァル「最後まで、誰かの名前を呼んでいたな」
リヴァル「確か⋯⋯」
リヴァル「ライム?」
ライム「⋯⋯」
リヴァル「そうか。お前の名か」
ライム「⋯⋯」
ライム「⋯⋯てやる」
リヴァル「ん? 何か言ったか?」
ライム「殺じてやるぅあぅっ谿あコ縺励※繧?k縺?≦縺」縺ゅ≠縺ゅ≠縺ゅ≠縺ゅ≠縺ゅャ!!!ッ!!!」

次のエピソード:第10話 願い

コメント

  • そうなっちゃいますよね…もうどこにも戻れない…。
    ダチはメ⚪︎ルスライムだから魔法は効かないと思っていたのにぃぃぃw
    しかしライム覚醒!? 仲間の姿をラーニングみたいなやつしてきた!! ワクワクしてきたぞぉ!💪

  • ええ〜ライムの最後の叫び声に涙が
    いつも温和だから怒り狂った姿は心が痛いです

    自分が人をすきにならなければ、森は襲われなかった
    ハッピーエンドの言葉を信じて読み進めます

  • 悪役を動かのは楽しいですよね😊😊😊せ…性格が悪いのでしょうか……
    うおおおお嘘だろ!!ダチぃいいいいって思ったのですがハッピーエンドにされると言っていたので安心してしまいました。あれがありました。
    勢いある展開でドンドン読み進められちゃいました😆😆😆😆✨

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