マッチングビースト~野獣が美女とアプリで出会うまで~

YO-SUKE

第六話「マッチングアプリでは運命の人とマッチすることもあります!(後編)」(脚本)

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〇学校脇の道
ダン「おはよう。気持ちのいい朝だなー」
江守桃香「そう? 全然気持ちよくないけど」
ダン「お前、なんか顔が赤くないか?」
江守桃香「そんなことない」
  ダンが桃香の顎をグイっと引き付ける。
江守桃香「わっ・・・!」
ダン「うーん。熱でもあるんじゃないか?」
江守桃香「ね、熱なんてない! 学校向かう途中に あんたが現れたから怒ってるだけ!」
ダン「わからん 俺が来たらなんでお前が怒るんだ」
江守桃香「わかんなくていい。それじゃ」
ダン「待ってくれ」
ダン「明日、七海と二回目のデートなんだ どこに行けばいい?」
江守桃香「もうバカ・・・! そんなの自分で考えてよ!」

〇学校の屋上
小湊亜衣「完全に恋する女の子の顔だね」
江守桃香「亜衣・・・」
小湊亜衣「あんたとは付き合い長いけど ここまで入れ込むことはなかったと思う」
小湊亜衣「それだけダンのことが好き?」
江守桃香「・・・うん」
小湊亜衣「あいつ人間じゃないんだよ?」
小湊亜衣「ていうか、あんたは恋愛対象じゃなくて どっちかというと捕食対象」
江守桃香「・・・うん」
小湊亜衣「はぁ・・・仕方ないなぁ」
江守桃香「だって好きなんだもん」
小湊亜衣「まあ、いい奴ではあるけどね。あいつ」
江守桃香「でもこの間、七海さんとのデートを見てて お似合いだなって思っちゃったんだ」
江守桃香「その時点で私は負けだと思ってる」
小湊亜衣「じゃあどうするつもりなの?」
江守桃香「妹のフリをして会いに行って 直接七海さんと話そうと思ってる」
江守桃香「ダンが人間じゃないって知っても 受け入れてくれる人かどうか見極めたい」

〇ハイテクな学校
江守桃香「立派な大学・・・七海さんって こんなところに勤めている方なんだ・・・」
江守桃香「でもちゃんと話さなくちゃ・・・!」

〇明るい廊下

〇化学研究室
江守桃香「すみませーん・・・ どなたかいらっしゃいませんか・・・?」
江守桃香「ここに七海さんがいるって 伺ったんですけど・・・」
江守桃香(誰もいない・・・ 諦めて帰ろうかな・・・)
江守桃香(ん?)
江守桃香「ダン!? でもこれ、山の中だ」
江守桃香「どうやって撮影したの?」
江守桃香(あれ? 奥に、もう一つ部屋がある・・・?)
江守桃香「! ど、どういうこと・・・?」
江守桃香「ダンだけじゃない 私や亜衣の写真まである!」
呉羽七海「詳しい話は研究室で」
研究員「わかりました!」
江守桃香「ま、まずい! 廊下に誰かいる! 隠れなきゃ!」
呉羽七海「明日よ、明日。準備はいい?」
研究員「ほんとに、あの野獣が来るんですか?」
呉羽七海「デート場所をここに指定したら わかったと嬉しそうに返事をしてた」
研究員「ではいよいよ研究発表ですね」
呉羽七海「あいつが山から下りたのは 想定外だったけど・・・」
呉羽七海「おかげで収穫がたくさんあった」
呉羽七海「あの珍獣を学会に発表すれば 私は一躍有名人よ」
江守桃香(まさか・・・)
江守桃香(あの女、ダンが野獣だって知ってて 最初から近づいたの・・・?)
江守桃香(このままじゃダンが危ない・・・!)

〇川に架かる橋の下
江守桃香「ハァ・・・ハァ・・・ よかった。ここにいた・・・!」
ダン「桃香! 明日のデートだけどな 七海の大学に招待されたぞ!」
江守桃香「デートは行かないで」
ダン「なんだと?」
江守桃香「七海さん・・・」
江守桃香「いやあの女は、こないだあんたをさらった 連中より、うんと性質が悪い」
江守桃香「あんたが野獣だとわかってて それを利用しようとしているの」
ダン「ガハハハッ。なんだそりゃ」
江守桃香「わからないの?」
江守桃香「あんたみたいな野獣、世間にバレたら 実験材料にされて」
江守桃香「一生檻の中で飼われるのよ、きっと」

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