ブラックorグリーンorワールド 〜自分に正直に生きたら世界が危険に晒されました〜

りるか

【第1照】やっぱり君がNo.1!!(脚本)

ブラックorグリーンorワールド 〜自分に正直に生きたら世界が危険に晒されました〜

りるか

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〇黒
  あの日、君を殺さない人生を歩むには
  どんな選択をしたらよかったのだろう

〇荒野
イエロー「ぐぁあああああっ!!!!!!!!!!!!」
イエロー「クソ!今日のところは引き上げてやる!次は絶対に負けない」
グリーン「・・・ふん」
アクノ「ふふふふふ・・・はははははっ!!その顔、最高だわ!何度来ても同じよ」
アクノ「悔しかったら、懲りずにまた来ることね」
イエロー「くそっ!馬鹿にしやがって!!」
アクノ「あら?馬鹿になんかしてないわ」
イエロー「覚えていろよ」
アクノ「勿論よ」
アクノ「さて」

〇魔王城の部屋
  悪の組織
アクノ「きゃああああっ!!!今日もグリーンまじでカッコ良かった!そして超可愛かった!!」
アクノ「ねぇ見た!?「ふんっ」って!?はぁ!?何あれ!?最高っ!!」
ブーカ「知りませんよ。てか、カッコいいのか可愛いのかどっちなんですか」
アクノ「どっちもに決まってるじゃない。カッコ良くも可愛いくも見える。それが恋」
ブーカ「はぁ・・・。まぁそもそも、敵チームに好きな人がいるなんて前代未聞ですけどね」
アクノ「ふふっ。今日のアピール、ちょっと露骨すぎたかな?好きだって気付かれたかも」
ブーカ「どんなアピールしたんですか?」
アクノ「・・・グリーンだけ、爆破攻撃しなかった」
ブーカ「露骨すぎる」
アクノ「で、でも私、元から彼らのこと倒したい訳じゃないのよ!?いつも切り傷くらいに済ませてるし!」
ブーカ「相手は割と毎回本気で倒しにきてますけどね」
アクノ「それは私が憎いだろうから仕方ないわ。こっちも毎回思いを隠すのに必死だし」
アクノ「だって、今日のあの会話だって──」

〇荒野
アクノ「ふふふふふ・・・はははははっ!!(グリーンの)その顔、最高だわ!何度来ても(あなたへの気持ちは)同じよ」
アクノ「悔しかったら、懲りずにまた(私に会いに)来ることね」
イエロー「くそっ!馬鹿にしやがって!!」
アクノ「あら?(本当に)馬鹿になんかしてないわ」
イエロー「覚えていろよ」
アクノ「勿論よ(てか忘れる訳ない)」
アクノ「・・・さて(早く恋バナしたいな)」

〇魔王城の部屋
アクノ「──って、感じだったし」
ブーカ「うわぁ・・・」
アクノ「ドン引きじゃん!?」
ブーカ「いや、うん、はい。どうぞご自由に」
アクノ「あんた最近私にドライじゃない!?仮にも私、悪の親玉であんたの上司よ!?」
ブーカ「今更だけど、倒すべき敵に恋する上司、上司って呼んでいいのかな」
アクノ「マジレスやめて!?それはもうご尤もだからあなたの判断に任せるわよ!」
アクノ「・・・私だって、本当はヒーローたちのこと倒したくないのよ」
アクノ「だけど、それが悪のトップに立つ私の使命だから立場上そうしているだけ」
ブーカ「みんなは許さないでしょうね、きっと。悪とヒーローが仲良しこよしなんて」
アクノ「わかってるわよ、そんなの言われなくても」
アクノ(でも、もしかしたら、お互いに手を取り合って争わなくてすむ世界になるかも知れないじゃない)
アクノ(そんな世界にしたいのよ、私は。それで、堂々と恋がしたい)
アクノ「もういいわ。楽しく恋バナしたかっただけなのに!ちょっと外出てくるから」
ブーカ「スライムに気をつけるんですよ〜」
アクノ「悪の親玉だっつってんでしょ!?どこの世界にスライムに脅かされる親玉がいるのよ!」
アクノ「もう!いってきます!」
ブーカ「はい、いってらっしゃい」

〇森の中
  徒歩3分の森
アクノ「・・・はぁ。ブーカのやつ、最近反抗期かしら」
アクノ「でも確かに、敵に恋する上司って複雑ね。とはいえ、元々私はあまり戦い自体したくな──」
「わーん!!!」
アクノ「えっ?」
「ママ〜!!!パパ〜!!!」
アクノ「子どもの声・・・!?」

〇けもの道
アクノ「ここら辺から聞こえたはず!」
ヨウジ「えーんもう僕はダメだー!」
アクノ「いた!スライムもいたっ!!熱い伏線回収!!」
ヨウジ「できるなら痛みを感じる暇も無いくらい一瞬で倒して!」
ヨウジ「後、来世ではせめて25歳まで生きられるように祈ってて」
アクノ「厚かましいんだか控えめなんだかわからないな!?」
アクノ「もう、仕方ないわね。そこをどいてなさい、悲観気味キッズ!」
ヨウジ「えっ!?」
アクノ「ちょっと消えてもらうわよ」
スライム「ぴぎゃああああああああっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ヨウジ「ぇえぇっ・・・」
アクノ「いやアンタは引くなよ!?」
アクノ「大丈夫。ちょっと遠くの森に飛ばしただけで、倒してないわ」
ヨウジ「でも、ぴぎゃぁあって・・・」
アクノ「「今から違う森行くぞ!うぉおお!」って、気合い入れてたのよ」
ヨウジ「言い訳が苦しい」
アクノ「何はともあれ、無事でよかった。あんた、ヒイロ街から来たんでしょ」
ヨウジ「えっ、うん。てか、オネェさん、悪の組織のヤバい人だよね」
アクノ「スゴイ人じゃなくヤバい人なのがちょっと気になるけど、まぁそうね」
ヨウジ「何で敵の街の人間なのに助けてくれたの・・・?」
アクノ「そんなの簡単よ。それは」

〇白
「グリーンウェイ」

〇けもの道
アクノ「!?」
グリーン「・・・君、大丈夫?」
アクノ「なっ!?」
アクノ(嘘ーっ!?グリーン単独って珍しくない!?これデートに数えて良い!?良いよね!?)
ヨウジ「だ、大丈夫。森で遊んでたら、迷子になっただけ」
グリーン「ママとパパが心配してたよ」
ヨウジ「ほんと!?」
グリーン「所で、こいつに何かされた?」
アクノ(やだ〜!!こいつだって〜!!認知されてる!!目もまともに見られないわ!!)
グリーン「もしそうなら、子どもをこんな危ない目に遭わせるなんて許せないな」
ヨウジ「ち、違うよ!?この人はモンスターに襲われた僕を助け──」
アクノ「・・・ふふっ」
グリーン「なに」
アクノ「あははははっ!あと少しだったのに!!」
アクノ「そのガキ、次の生贄にしてやろうと思ったら、とんだ邪魔が入ったわ」
アクノ「足止めに用意していたモンスターも、随分と役に立たないものね」
ヨウジ「・・・ヤバいオネェさん」
アクノ「ま、まぁ。邪魔が入ったなら仕方ない。そのまま連れて行きなさい」
グリーン「・・・もしかして、さっきこの子が言いかけたけど、本当は助けてくれたの?」
グリーン「俺が現れた時も、その子庇ってるように見えたし」
アクノ「違うって言ってるでしょ!!私の気が変わらない内にさっさと消えなさい!!」
グリーン「わかった」
グリーン「じゃあ、勝手に俺の都合の良いように捉えておく」
グリーン「疑ってごめん。それから」
グリーン「ありがとう」
アクノ「えっ・・・」
グリーン「行こう」
ヨウジ「うんっ!!」
ヨウジ「ヤバいけどちょっと優しいオネェさんありがとー!!」
ヨウジ「僕、今世で25歳までは生きることにするよー!!」
アクノ「もっと生きろクソガキーっ!!!!!!!!」
アクノ「折角、悪者に徹しようと思ったのに、あんなの・・・反則じゃない」

〇魔王城の部屋
  帰宅
アクノ「はぁあああっ」
ブーカ「どうしました?誰かに刺されました?」
アクノ「そんなことを冷静に聞いてくるアンタが怖いよ!」
ブーカ「悪なので怖い方が良いのでは?」
アクノ「た、確かに」
アクノ「──ねぇ、やっぱり私って、悪者っぽくない?」
ブーカ「まぁ、はい」
アクノ「そんないい笑顔で」
アクノ「はぁ・・・でもホント、もっと悪役らしく立ち回れるように頑張らないとな」
ブーカ「今のところただの情緒不安定な人間ですよ」
アクノ「言葉を選びなさい、言葉を」
アクノ(とりあえず皆の不安感を煽らないように表向きは敵対関係でいながら)
アクノ(お互いが良い関係になれる方法を考えないとな)
アクノ「よーしっ!今日は思いっきり悪い顔の研究するぞーっ!!」
ブーカ「あっ、顔だけなら一人前の悪役です」
アクノ「一番嫌なパターンだよ!?」

〇荒野
  これは、悪の親玉である私が敵のヒーローに恋をして
  彼を殺すまでの物語である
  続

次のエピソード:【第2照】誰もがジョーカー

コメント

  • アクノの限界オタクみたいな反応に笑ってしまいました😂
    ()の中の本音の演出も良くて擦れ違ってる感じが面白かったです。アクノの根は良い人感も良いですね☺
    個人的に差し置かれるイエローが不憫でそこも笑えました……笑

  • りるこさん
    こんにちは!アクノ様が悪の親玉ぽくなくて本当は優しくて恋する乙女なんて!
    ギャグシーンが面白くて妙に悲観的な少年にもっと生きろクソガキーがすきでした🙆

  • アクノ様がとにかく可愛いです!
    敵側のテンプレ的なセリフも、アクノ様にかかるとまさかの恋する乙女のセリフにww
    そして、まさかのラストへ向かうのですか……

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