空想科学掌編 第三話

松岡公平

エピソード1(脚本)

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〇黄色(ディープ)
  ロスミーがやって来た
ロスミー「マサオさんの今までの生き方って」
  親に寄りかかり、”純”な社会の中で
マサオ「”めし”が旨かった、なんとなく幸せだ、 わーい、”どうも、どうも”」
ロスミー「そんな生き方かな」
マサオ「そうかもしれない」
ロスミー「自立するということは、ただ食べて寝るだけじゃない」
ロスミー「”何か”が必要ってことがわかります」
  ・・・ ・・・

〇島
ロスミー「宮崎県の幸島に野性のニホンザルが住んで居ました」

〇アマゾン川のほとり
ロスミー「芋を洗って食べる行動を他のサルたちがマネをしました」
ロスミー「世代を超えて受け継がれました」
ロスミー「文化となりました」
ロスミー「文化は進化します」
ロスミー「芋を焼いて食べるサルが現れるかもしれません」

〇山の展望台
ロスミー「マサオさんは、よく富士山の周りに沈む夕陽を眺めています」
ロスミー「太陽が、富士山、地球の周りを廻っていると見えるでしょう」
ロスミー「本当は、地球が、太陽の回りを廻っています」

〇古い本
ロスミー「受容れざるを得ないことです」
ロスミー「これからは、社会の幸福を願い、道義的責任が必要になります」
マサオ「青臭くない」

〇魔法陣2
ロスミー「マサオさんには、二つの超能力があります」
マサオ「過去、未来には行けるの?」
ロスミー「過去は定まったこと、未来は創るものです」
マサオ「宇宙へ行って来る」

〇地球
  宇宙は夜になっていた
マサオ「桁違いに明るく輝いているところと暗いところがある」
マサオ「明るく見えるところは、夜でも灯りを使っているんだ」

〇宇宙空間
  マサオは火星に向かった。
マサオ「これまで無人探査機が、地球から火星に何度か行っている」
マサオ「地球に戻って来るまでに3年近くかかっている」
マサオ「日帰りできるとは驚きだ」

〇黒背景
マサオ「生物はいない」

〇ダイニング
  マサオは地球に戻った。
マサオの母「お帰り、何処に行ってきたの?」
マサオ「火星」
マサオの母「ショクサガシデ、マタ、アタマガオカシクナッタノカシラ」

〇青(ディープ)
  ロスミーは、ワープ、テレパシーの能力を伝授してくれた
  社会の幸福を願って使うように厳命された
  道義的責任を伴うとも

〇未来の都会
マサオ「今は、情報化社会、消費社会」
マサオ「情報も商品化され、刺激された欲望は、とどまることなく膨らんでいく」
  実体経済より、金融経済の方が何十倍にも大きくなっいる
マサオ「額に汗して働くより、金融経済にかかわったほうが収入は多くなりそうだ」

〇青(ディープ)
  金融経済は、お金を膨らませるだけで、生存に必要な物、便利になるモノは何も生産しない。

〇観覧車の上
  金融経済で豊かになる。
  貨幣が、幸福、不幸の尺度としてあらわれる。

〇ポリゴン
  より美しく、より魅惑的に、楽しく、華やかに、魅惑性を感受できる。
マサオ「社会の幸福を願って、道義的責任を果たすとはどういうことだろうか」
マサオ「ロスミーに会いたくなった」

コメント

  • ロスミーはマサルに、人間社会において幸島で最初に芋を洗い始めたサルのような存在になってほしいのだろうか。一見ごく普通の人間に見えるけれど飄々として何を考えているのか今ひとつ真意が掴めないマサルさん。社会の幸福を願い、道義的責任を果たすということをどのように解釈して実践していくのか興味津々です。

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