〇原っぱ
ライアス「王子、兄貴、あそこに陣が敷いてあるっスよ？」
マルク王子「本当だ!?何処の陣だろう？」
黒騎士アレックス「帝国の陣ではなさそうだな・・・行って見ましょう」
マルク王子「うん」
雷国兵士「止まれ・・・!?アレックス様!?少々お待ちください」
カリン「アレックス様、お久しぶりです」
黒騎士アレックス「カリン殿!?それにフィリア殿も？」
スカーレット王女「あの綺麗な人達誰？」
ライアス「雷国のカリン様と、フィリア様っスよ」
トーマス「カリン様は国の調停者であり、雷の継承者です フィリア様は、雷国でもトップクラスの強い騎士です」
スカーレット王女「ふーん・・・」
黒騎士アレックス「カリン殿達は、何故ここに？」
カリン「実は・・・」

〇謁見の間
「陛下、お話がございます」
雷国国王「両院議長が揃って何の話だ？」
「我ら両院、話合いの結果、帝国に降伏するとの結論に至りました」
雷国国王「何だと!?本気か？」
フィリア「議長!?」
騎士院議長「すまんなフィリア、今の我々では帝国に勝ち目は無い」
フィリア「だからって、戦わずして降伏するとはどう言う事ですか!?」
騎士院議長「籠城して戦って国民を巻き込むのは、我々も不本意なのだ」
貴族院議長「なので降伏すると決めたのだ、国王お許しを」
カリン「それはなりませんわ!!」
騎士院議長「カリン様・・・」
貴族院議長「悪いが、カリン様の調停も無効だぞ？何せ両院の意見だしな」
カリン「そんな・・・」
雷国国王「いいだろう・・・ただし城に残るのは儂だけにしてくれ、反対の者は城から安全に出してくれ、それが条件だ」
騎士院議長「わかりました、その条件で」
貴族院議長「後、帝国に降伏を認めて貰う為に陛下には牢に入ってもらいます」
雷国国王「・・・いいだろう」
カリン「陛下!?」
雷国国王「民を戦火から守る為だ、これでいい、さぁお前達も城を出るんだ」
カリン「わかりました」
フィリア「必ず助けに行きます!!」
雷国国王「うむ」

〇原っぱ
黒騎士アレックス「そんな事が・・・」
カリン「ええ・・・なので、ここに陣を構えて機会を伺ってました」
黒騎士アレックス「なるほど・・・」
カリン「ところで・・・其方の方達は？」
マルク王子「初めまして、光国の王子マルクと申します」
スカーレット王女「水国の王女、スカーレットよ」
カリン「まぁ・・・光国の王子様と水国の女王様!?初めてお目に掛かります、雷国のカリンと申します」
マルク王子「で、こっちがアレックスの相棒のシーサーです」
カリン「まぁ、可愛い熊さんですね」
相棒(シーザー)「ガウ!!」
マルク王子「あの、カリン様・・・僕達にも国王様救出を手伝わせてください」
カリン「え？でも・・・」
フィリア「カリン様、お願いしましょう」
カリン「フィリア・・・わかりました、マルク王子お願い致します、では陣の中へ」
マルク王子「はい!!」

〇テントの中
マルク王子「それで、どういった作戦で行くんでしょうか？」
カリン「まずは正面に敵を惹きつけている間に、隠し通路から忍び込んで地下牢の陛下を助ける段取りです」
黒騎士アレックス「となると、誰を救出に向かわせるかだが、ライアスとトーマス行ってくれるか？」
ライアス「いいっスよ」
トーマス「わかりました」
カリン「では、彼女に案内させましょう」
ライアス「セイラじゃないっスか!?」
セイラ「ライアス!?久しぶりね」
カリン「あら？知り合いでしたの？」
ライアス「ええ、幼なじみなんっスよ」
セイラ「まさかこんな所で再会するとはね、腐れ縁ってヤツなのかしら」
カリン「貴方達には地下牢の陛下を救出してもらいます、くれぐれも戦闘は出来るだけ避けてください」
「了解（っス）」
カリン「では私達は、城攻めで出来るだけ敵の注意を惹きつけ、陛下を救出した後は城内に傾れ込みます」
マルク王子「あの、カリン様、議長達はどうすれば？」
カリン「そうですね、出来れば捕らたいところですが、最悪の場合は仕方ありません・・・」
黒騎士アレックス「わかった、善処しよう」
カリン「では明日、作戦実行といきましょう」
「了解!!」