哀咲姫花のプレイリスト

三雲ユウリ

5話 りぃる編:隠し事(脚本)

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〇ビルの裏
警察?「警察だ!」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「・・・」
謎の男「お、おいやべえんじゃねえの?」
謎の男「は?ここまで来てびびってんの?」
謎の男「俺らの役目はこいつを排除することだろ・・・!警察なんてどうでもいい!」
謎の男「くそ、やっぱイカれてる・・・俺は巻き添えで捕まるとか御免なんだよ!」
謎の男「ちっ、にわかなんて連れてこなきゃよかった」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「う・・・ちょ、流石に腕は困るんですけど」
鈴喜真琴(すずき まこと)(って、避けれてないじゃん!)
鈴喜真琴(すずき まこと)(とりあえずこの動画は止めとこ。このまま流すと関係ない音出るんだよな)
鈴喜真琴(すずき まこと)(警察だって音声で詐欺るやつ・・・前一回動画見ただけだけど、一応上手くいったか)
鈴喜真琴(すずき まこと)(とはいえまだ一人残ってんだよなあ・・・仲間割れしたっぽいし)
鈴喜真琴(すずき まこと)(あーどうしよ、というか悲河避けれないくせに煽るなー!)
鈴喜真琴(すずき まこと)(なんかまだやる気っぽいですけど、相手。 うーん、金属バット男相手はなあ)

〇綺麗な会議室
悲河瑠璃(ひかわ るり)「ボコりに来たとか?」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「凶器でも入ってます?」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「見極めて殺しに来た・・・」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「用事できたので帰ってください」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「最近物騒なので──」

〇ビルの裏
鈴喜真琴(すずき まこと)(ふーん・・・隠し事してたのはそっちもってことか)
謎の男「は、誰だ・・・?!」
鈴喜真琴(すずき まこと)「通りすがりですけど?」
鈴喜真琴(すずき まこと)「金属バットで人を殴る不審者黒マスク。これ、バズると思います?」
鈴喜真琴(すずき まこと)(捕まってでも悲河ボコりたいっぽいし、こんな脅しで通用するかわかんないけど)
謎の男「晒す気かよ・・・? いや、捕まろうが晒されようがどうだっていい!」
謎の男「あの人を邪魔するやつらなんて、全員いなくなればいいんだ!」
鈴喜真琴(すずき まこと)(おっと、なんだその覚悟。こっち来られるとわりとどうしようも──)
謎の男「・・・!」
鈴喜真琴(すずき まこと)(うわ、後ろから足払い・・・すっごい綺麗にすっ転んでんな)
悲河瑠璃(ひかわ るり)「いやあ、注意を逸らしてくれて助かりました」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「とりあえずこれは回収させて頂きますね」
謎の男「クソが!」
鈴喜真琴(すずき まこと)(ん、なんだ・・・?あの背中。赤ペンキか?汚れてる)
鈴喜真琴(すずき まこと)(いや、書いてるのか?バツ印──アルファベットのX?)
鈴喜真琴(すずき まこと)(変わった趣味だな)
悲河瑠璃(ひかわ るり)「あー、先輩?」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「やたらタイミングいいですね。なんで戻って来たんです?」
鈴喜真琴(すずき まこと)「まあなんかノリだよノリ。 というか聞きたいのはこっちなんだけど」
鈴喜真琴(すずき まこと)「あんた、こういうことになるって分かってた?というか、狙ってたか」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「あー、いや・・・」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「まあ、そうなんですけど」
鈴喜真琴(すずき まこと)「こっちのことやたら聞いといて、黙秘とかしないよな?」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「うわあ、優勢になった途端いい笑顔ですね」
鈴喜真琴(すずき まこと)「あんたにだけは言われたくないんだけど」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「まあ、警察の声流したり、注意引き付けてくれたおかげで助かりましたし」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「黙ってるのも面倒そうなんで・・・とりあえず、会議室来ます?」

〇綺麗な会議室
悲河瑠璃(ひかわ るり)「えーっと、どこから話した方がいいですかね・・・」
鈴喜真琴(すずき まこと)「その前に腕冷やしたら。さっき殴られてなかった?」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「ああ、わりと打ち所よかったので大丈夫です。後で一応病院行きますし」
鈴喜真琴(すずき まこと)「えぇ・・・まあ、ならいいけど」
鈴喜真琴(すずき まこと)「じゃ、さっきのことだけど。いくらなんでも、思考が殺伐としすぎだったよね」
鈴喜真琴(すずき まこと)「なにか心当たりあったんじゃないの?」
鈴喜真琴(すずき まこと)「流石にボコるとか殺すとか、普通言わないでしょ」
鈴喜真琴(すずき まこと)「あとロイドpに話題限定したり、最近界隈が物騒って言ったり」
鈴喜真琴(すずき まこと)「やけに具体的というか、実感ありそうだし」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「問い詰め方、ねちっこくありません?」
鈴喜真琴(すずき まこと)「だからあんたには言われたくないって」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「まあ、調子戻ってきてるみたいでなによりです」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「そうですね・・・まあ、誰かに襲われるだろうなと思ってたのは事実です」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「これ見てください」
鈴喜真琴(すずき まこと)「whispperのリプ?」
鈴喜真琴(すずき まこと)「って、うわあ」
鈴喜真琴(すずき まこと)「凄まじく叩かれてるな」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「はい。まあ活動辞めろとか価値ないくらいなら優しい方でしたよね」
鈴喜真琴(すずき まこと)「やっば。まあ、事情は分かった じゃ、さっきの奴らはアンチで──」
鈴喜真琴(すずき まこと)「あんたはわざと記事に個人情報を入れて、会いに来させたって感じ?」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「そうです。まあ、想定外の誰かさんも釣れちゃったっぽいですけど」
鈴喜真琴(すずき まこと)「やかましい」
鈴喜真琴(すずき まこと)「というか人に暴走してるとか、物騒辞めとけとか言ったくせに」
鈴喜真琴(すずき まこと)「全然人のこと言えないじゃん。何してんの」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「わざと個人情報晒したことですか?」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「どうせ兄さん経由で探したら、そこそこ当てれる程度の情報ですし・・・」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「いつかは今日みたいなことになってそうでしたから」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「どうせなら、気持ちの準備ができてた方がマシでしょう?」
鈴喜真琴(すずき まこと)「気持ちの準備が出来てても、攻撃は避けれてなかったけどね」
鈴喜真琴(すずき まこと)「あれあんた一人でどうするつもりだったの?」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「いやあ、避ける方のことはあんまり考えてなかったですねえ」
鈴喜真琴(すずき まこと)「・・・ほんと、よく人に物騒だから辞めとけとか偉そうに言えたな」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「そりゃまあ物騒なのは事実ですし。先輩分かってなさそうだし──」
鈴喜真琴(すずき まこと)「分かってない?」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「先輩、僕がアンチに餌やって、誘い出したのってなんでだと思います?」
鈴喜真琴(すずき まこと)「なんでって・・・」
鈴喜真琴(すずき まこと)(なんでだ?)
鈴喜真琴(すずき まこと)(アンチってほどではないけど、ああいう叩きコメントは私も受けたことがある)
鈴喜真琴(すずき まこと)(かたっぱしから暴言吐いて回るような人種もいる。ある意味では仕方のない──)
鈴喜真琴(すずき まこと)(私より有名な「りぃる」なら似たような経験はしてるはず)
鈴喜真琴(すずき まこと)(確かに過激そうだったとはいえ、普通なら放置が安定のはず・・・)
鈴喜真琴(すずき まこと)「・・・・・・」
鈴喜真琴(すずき まこと)「あの人?」
鈴喜真琴(すずき まこと)「あのアンチたち、なんか変だったよね」
鈴喜真琴(すずき まこと)(簡単に逃げ出すやつと、やけに意志が固い奴。一緒に人ボコろうってのにバラバラ)
鈴喜真琴(すずき まこと)(で、逃げたのは「にわか」、残った方は自分はどうでもいいとか言ってた)
鈴喜真琴(すずき まこと)(言ってたのはあの人がどうのってことばっかり・・・)

〇ビルの裏
悲河瑠璃(ひかわ るり)「あの人、あの人ってそれが誰なんですかって聞いてるんですけど」

〇綺麗な会議室
鈴喜真琴(すずき まこと)「あの人・・・多分あのアンチたちが知ってる誰かについて聞くために誘い出した?」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「えぇ。本当に調子が戻ってきたようでなによりです」
鈴喜真琴(すずき まこと)「いや、そんなんDMで聞けよ!普通にリスクすごくない?」
鈴喜真琴(すずき まこと)「いや、どうせ聞いても答えないか・・・?そもそもあの人ってなんだよ」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「あー、リアルで会ったのは仰る通りDMだと答えてくれなかったからで──」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「というか本当に何も知らないんですね」
鈴喜真琴(すずき まこと)「何について言ってるのかわからないけど、多分ね」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「・・・めあのんと、あのアンチ達が知り合いだったかもしれない」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「多分、僕が探している人と先輩の探している人は同一人物です」
悲河瑠璃(ひかわ るり)「手を組みませんか?」
鈴喜真琴(すずき まこと)「・・・は?」

次のエピソード:6話 りぃる編:クロス

コメント

  • 悲河を襲う命令を下した何者かが、真琴も追う人物とますますサスペンス味が増してきた感があります。
    それにしても真琴と悲河はどこか似た雰囲気がありますね。本当に前回の舌戦の立場がそのまま入れ替わったように。
    あの状況で二人とも冷静に対応しているし、胆力が凄い😵

  • ここから仲間が増えるんですね!りぃる君凄く頼もしいから期待大ですね
    危機を一緒に乗り越えるのも展開が丁寧に嫌味なく説明されていてとても自然ですね!

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