愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第40話 闇からの脱出①(脚本)

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〇謎の施設の中枢
ビーモン「これで邪魔者はいなくなった」
ダーブラック「兄さん、流石だ。やったね」
ホーディ「ケッ、愛天使は俺様が叩き潰そうと思っていたんだ。残念だぜ!」
エビーダ「ホーディ、相変わらず自分が目立ちたいか」
ホーディ「文句あるか?」
エビーダ「いや。お前の身勝手な驕り、自尊心。 考えようでは美しい・・・」
ジュロー「無駄話は慎め。ぬか喜びするのは早いぞ」
ホーディ「どういう意味だ?」
ジュロー「愛天使は油断がならない。黒闇ホールから抜け出てくる可能性もある」
エビーダ「確かに。奴らのトドメをささなかったのは、美しくない」
ビーモン「心配するな。黒闇ホールを支配する魔霊、魔ダークは完璧だ」
ダーブラック「魔霊、魔ダーク?」
ビーモン「俺の取って置きの使い魔だ。 愛天使は二度と地上には戻れない」
ビーモン「闇の穴の中では、心が壊れる」
「心が壊れる?」
ビーモン「その後は・・・死があるのみ!」

〇暗い洞窟
  暗がりに漂う不気味な闇の渦。
  その中に、二つの眼がギラリと光った。
  「人の心の奥底に蠢く忌まわしき邪念」
  「嫉み、イジケ、悪意、復讐心」
  「闇の穴に落ちた者は、
   多くの悩みにさいなまれ、
   心が壊れてしまうのだ」
  「黒闇ホールに落ちた者共よ」
  「昔の忌まわしき思い出を甦らせろ」

〇薄暗い谷底
朝陽林檎「あぁぁぁ~!!」

〇体育館の舞台
  体育館のステージ上で、華麗にリボンを回す林檎。
  新体操部の女性たちは、林檎の演技を見て驚嘆の声をあげた。
女子生徒1「林檎、相変わらず凄い!」
女子生徒2「全国大会の県代表は、林檎かあなたのどちらかね」
女子生徒3「・・・・・・」

〇大きい施設の階段
朝陽林檎「きゃあっ!」
  ふいに階段から転げ落ちる林檎。
朝陽林檎「いたた・・・」
???「大丈夫?」
  声のした階段上を見る。
女子生徒3「林檎。脚、平気・・・?」
朝陽林檎「・・・・・・」

〇明るいリビング
  テレビには、新体操の全国大会の様子が映っている。
  怪我で辞退した林檎は、ライバルの女子生徒の演技を悲しく見つめた。
朝陽林檎「・・・はぁ」
朝陽まゆみ「林檎」
朝陽林檎「お母さん・・・」
朝陽まゆみ「人は誰でもね。やり切れない気持ちを抱えて生きているのよ」
朝陽まゆみ「日々の暮らしで辛く悲しいことは幾つもあるの」
朝陽林檎「・・・・・・」

〇薄暗い谷底
  「その通りだ」
朝陽林檎「うぅぅぅっ」
  「その辛さ、悲しさ、
   憎しみを相手にぶつけろ!」
朝陽林檎「・・・そんなこと出来ない」
  「お前を貶めた者を
   憎め! 恨め! 殺せ!」
朝陽林檎「うぅぅぅっ」

〇可愛らしい部屋
朝陽まゆみ「林檎、お友達はあなたの背中を本当に押したの?」
朝陽まゆみ「あなたは自ら足を滑らせたのではないの?」
朝陽林檎「それは・・・」
朝陽まゆみ「頑張って来たのに・・・怪我をして新体操の全国大会に出られなかった」
朝陽まゆみ「辛い気持ちはわかるけど・・・」
朝陽林檎「諦めるしか・・・ないの?」
朝陽まゆみ「しっかりしなさい」
朝陽林檎「・・・!」
朝陽まゆみ「これはね。私のお母様からいただいた大切なペンダントよ」
朝陽林檎「志織おばあちゃんから?」
朝陽まゆみ「ダイヤは清純無垢のしるし。 林檎、辛さや悩みから逃げてはダメよ」

〇薄暗い谷底
  「辛さや悩みから逃げられるわけがない」
  「苦しめ。苦しむのだ」
朝陽林檎「ぅぅぅ・・・」

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次のエピソード:第41話 闇からの脱出②

コメント

  • いつ見ても魅力的な作品です。
    彼女の妬み、恨み、憎しみ、悲しみが伝わってこんなにも
    辛いことがあったんだと・・・。
    お母さんの想いが彼女を救う場面に1番感動しました。
    心から愛されていたんだと実感します。

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