"特別"な魔法少女

レモネード!

妬み(脚本)

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〇古いアパートの一室
市ヶ谷真帆夏「なんで・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「なんで・・・・・・なんで・・・・・・なんで・・・・・・なんで・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「なんでなんでなんで!!!」
市ヶ谷真帆夏「なんで・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「私だけの・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「私だけの・・・・・・"特別"だったのに・・・・・・」

〇繁華な通り

〇古いアパートの一室
市ヶ谷真帆夏「・・・・・・私より、よっぽど強かった」
市ヶ谷真帆夏「・・・・・・・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「なんなんだよ・・・・・・」

〇東京全景
リラエラ「ええ、はい・・・・・・」
リラエラ「彼女はとても逸材かと思いますよ」
「─────────」
リラエラ「ええ、魔法少女も魔獣のように簡単に生み出せたらよいのですが」
リラエラ「我々が技術開発で遅れていることは、由々しき事態ですから」
「─────」
リラエラ「そうですね、では」
  リラエラは、何者かとの通線を切断し街明かりを見つめる。
リラエラ「この次元のエネルギーは素晴らしいですね」
リラエラ「こちらのエネルギーも欲しいですが、欲張りはダメですね」
リラエラ「今のワタシの仕事は、魔法少女の方ですから」

〇中庭
  翌日・・・・・・昼休み
御園智花「真帆夏さんは、いつから魔法少女をやってるの?」
市ヶ谷真帆夏「・・・・・・1周間前くらい」
御園智花「魔法少女の目的って?世界平和?」
市ヶ谷真帆夏「知らん、リラエラに聞けば」
御園智花「あっ・・・・・・」
御園智花「何か・・・・・・嫌なことあったのかな」
リラエラ「魔法少女の目的は、この次元に跋扈する魔獣を駆除することです」
御園智花「リラエラさん・・・・・・」
御園智花「魔法少女って何なの?現代の科学力じゃ想像出来ないんだけど」
リラエラ「こことは別の次元で生み出された技術ですから」
御園智花「別の次元?」
リラエラ「ええ、ワタシの住む次元はその手の科学が発達していましたから」
御園智花「魔獣っていうのは何?」
リラエラ「様々な次元に巣喰い、エネルギーを奪っていく化物です」
御園智花「それを倒すのが魔法少女の役目・・・・・・」
リラエラ「ええ」
御園智花「・・・・・・・・・・・・」
御園智花「・・・・・・正直、私はあなたのことを信用出来てない」
リラエラ「なぜです?」
御園智花「中学生を化物と戦わせてるなんて、怪しむなっていう方が無理でしょ」
御園智花「それに・・・・・・私、人を見る目には自信があるから」
御園智花「騙そうとしてきたり、利用しようとしてる人のことは、なんとなく分かるの」
リラエラ「そうですか、まあ貴女の気持ちも分からなくはありません」
リラエラ「ですが、ワタシは貴女と仲良くしたいと思っていますよ?」
リラエラ「よろしくお願いしますね、智花さん」
  リラエラは、右手を差し出す
御園智花「・・・・・・よろしくお願いします」
  智花は軽く握手をして、この場を立ち去った。
リラエラ「・・・・・・アレは少し不出来ですね」

〇川に架かる橋
  帰り道
市ヶ谷真帆夏「・・・・・・・・・・・・」
リラエラ「おや、魔法少女同士ご一緒にいるかと思いましたが」
市ヶ谷真帆夏「バカ言わないで・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「アイツのせいで・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「アンタのせいで・・・・・・!!!」
市ヶ谷真帆夏「私、特別じゃなくなっちゃったじゃん!!!!」
リラエラ「ああ、申し訳ありません」
市ヶ谷真帆夏「何その適当な謝り方!!!」
リラエラ「いやー、面倒臭いと思いましてね」
市ヶ谷真帆夏「は?さっきから何なの?」
市ヶ谷真帆夏「私のこと馬鹿にしてるの!?」
リラエラ「別に貴女を悪く言ったわけじゃないですよ」
リラエラ「ただ、ワタシに文句を言われても困るってだけです」
リラエラ「不満があるなら、自分で何とかして下さい」
市ヶ谷真帆夏「あっ・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「なんなのよ・・・・・・」

〇街中の道路
市ヶ谷真帆夏「はあっ・・・・・・はぁっ・・・・・・」

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コメント

  • アイデンティティが揺らぎ精神に変調をきたす真帆夏さん、魔法少女という存在に疑問を抱く智花さん、そして怪しげな動きを見せるリラエラさん、この歪は解消不可能な水準に……恐ろしい方向に進んでいますね

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