3 義妹(脚本)
〇シックな玄関
倉重海斗「只今!」
倉重舞香「あ!お義兄ちゃんお帰り!大会どうだった!?」
倉重海斗「俺は三回戦で負けたよ」
倉重舞香「あぁ、残念だったね。でもお義兄ちゃん頑張ったよ!!」
倉重海斗「まぁ、また明日から頑張るよ」
俺の家族は父が再婚していて、彼女は相手の母方の娘さんで在る。名前は舞香。一応俺の義妹に当たる。
倉重海斗「父さん達は?」
倉重舞香「あ!ママ達は今日遅いって!ご飯ならもう出来てるけどどうする?」
倉重海斗「そっか。今日は派手に動いたから先にお風呂行きたいかな。大会の後、告白して派手に振られたし」
倉重舞香「へ?」
倉重海斗「夕飯は風呂の後にするよ。それじゃあ」
倉重舞香「これは、早急に手を打たないと・・・」
〇一人部屋
倉重海斗「さてと、これからどうしようか」
風呂と食事を済ませて、何時でも寝れる準備をした俺は自室に戻った。折角だからバトミントンの基礎を見直そうとした時。
「お義兄ちゃん、起きてる?」
倉重海斗「その声は・・・舞香か・・・どうぞ・・・」
倉重舞香「やっほ〜」
倉重海斗「何だ?課題で分からない事でも有ったか?」
倉重舞香「そう言う訳じゃ無いんだけどさ。お義兄ちゃんって、彼女居ないよね」
倉重海斗「え?そんな事聞きに来たの?」
倉重舞香「居るの?居ないの?」
倉重海斗「まぁ・・・今の所は居ないな」
倉重舞香「だよねだよね!寧ろ居て貰っちゃ困る!」
倉重海斗「おいおいどうした?何か変だぞ?別に俺が誰と一緒に成ろうと問題無い筈だけど」
倉重舞香「いいえ問題大有りよ!お義兄ちゃんには是非書いて欲しい物が有るの!」
倉重海斗「書いて欲しい物?」
倉重舞香「うん!これなんだけどね!お義兄ちゃんの名前書いて欲しいの」
倉重海斗「まぁ書いて欲しいなら書くよ・・・どれどれ・・・」
倉重海斗「・・・!?」
舞香に言われて名前を書こうとしたら、良く見たら婚姻届と書いて有り、俺は慌てて手を止めた。
倉重海斗「舞香・・・質問なんだけどさ・・・何でこんな物持ってるんだ?」
倉重舞香「何でって、お義兄ちゃんと結婚する為に用意したんだけど」
倉重海斗「待て待て待て!!何でそう成るんだよ!?好かれる以前に俺等兄妹だし!!」
倉重舞香「でも義理じゃん。義理なら結婚出来るんだよ?もしかして知らない?」
倉重海斗「いや知ってる・・・じゃ無くて!何で俺等結婚するの!?経緯とかは!?」
倉重舞香「経緯?そうね。私達が出会ったのって、お義兄ちゃんが中一で私が小6の時だったよね。あの時の私、知らない人と突然家族に」
倉重舞香「成るの凄く不安だったけど、見ず知らずの私をお義兄ちゃんは優しくしてくれた。色んな事して遊んでる内に、気付いたら」
倉重舞香「好きに成ってた。だから私、中学も高校もお義兄ちゃんと同じ所選んだし」
倉重海斗「そ、そうなんだ・・・でもほら、舞香にも何かやりたい事とか有るだろ?例えば・・・」
倉重舞香「有るよ、お義兄ちゃんと結婚」
倉重海斗「いや重いわ!!他に何か無い!?」
倉重舞香「お義兄ちゃんに寄って来る悪い虫を追い払う」
倉重海斗「怖いわ!!」
倉重舞香「後は・・・」
倉重海斗「わ、分かった・・・もう何も言うな。良く分かったから・・・・・・」
倉重舞香「分かってくれた!?なら婚姻届にサインして!!」
倉重海斗「しません・・・」
倉重舞香「むぅ・・・お義兄ちゃんのケチ・・・」
倉重海斗「そんな顔しても駄目。この話は聞かなかった。良いね?」
倉重舞香「それは嫌だ」
倉重海斗「俺もやりたい事有るんだ。もうおままごとする歳でも無いし、お前も早めに寝ろよ」
倉重舞香「お義兄ちゃん、それは私に対する挑戦状と見て置くわ。今日の所はこの位にして上げる」
倉重海斗「し、心臓に悪い出来事だったな・・・」
義妹とは言え、まさか舞香がブラコンだったとは、今日に成るまで全く知らなかったが、俺は義理でも実でも舞香と結婚する気は
全く無い。流石に今日で懲りると思ったが、そんな淡い期待は後日に成って砕かれるのだった。
義妹大胆過ぎる!
いきなり婚姻届出してきますか!?もしかしてと予想していましたが予想通りでふきましたww
両手に花になると思いきや片手が黄色の薔薇(花言葉が嫉妬)になっていますが・・・薔薇が2つだと私と貴方の世界と意味して、黒い薔薇はヤンデレの花言葉ですからね・・・突入するのか・・・
でもそんな雰囲気でもなさそうですし・・・
ますます展開が気になりますね!