バグ・ラング・スクランブル

穂橋吾郎

#1 バグの始まり(脚本)

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〇黒
  人生なんて、一種のゲームだ
  ゲームなんだから
  コツさえつかめば簡単だ

〇教室
長江 宗太「昨日の『木ダウ』な」
長江 宗太「あれマジでサイコーだったよな!」
黒沢「だよな、やっぱ宗太分かってるわ!」
佐々木「宗太、こっち!」
佐々木「TokTik撮ってるから、変顔、変顔!」
長江 宗太「ああ~い!」
黒沢「ギャハハハハ!」
黒沢「ヤバイ、宗太、その顔はヤバイって!」
長江 宗太(大事なのは)
長江 宗太(周囲の人間が自分に何を期待しているか考えること)
長江 宗太(そして、その期待に応え続けること)
長江 宗太(自分の気持ちなんて、二の次だ)
黒沢「あ、か~ねこさん、お~はよっ!」
佐々木「ちょ、お前、やめとけって(笑)」
金子 蘭「・・・・・」
佐々木「はいー、無視www」
黒沢「うわー、悲し~」
長江 宗太(あんな風に無視すんのは、我が強すぎるからだ)
長江 宗太(もっと周囲にサービス精神持って、要領よくやりゃいいんだよ)
黒沢「宗太ー、慰めてくれ~」
長江 宗太「お~、よしよ~し」
佐々木「べたべたすんな、キモいな(笑)」
長江 宗太(なるべく場の空気を読んで、波風立てずに生きていく)
長江 宗太(それが賢いやり方だ)

〇教室
教師「でな、このXにこっちの式で出した答えを代入してな・・・」
  宗太『綾香、今日って部活遅い日だっけ?』
  綾香『そうー。悪いけどちょっと待ってて~』
  宗太『全然大丈夫! ちょっとでも会いたいからね』
  綾香『ふふふー、宗太~、大好き~♡』
長江 宗太(恋人に対してもサービスサービスっと)
長江 宗太(めんどいけど、こまめに連絡しとかないと)
教師「これとか原価計算にも使う考え方だからな」
教師「お前らが店とか経営するときにな、絶対使うからな」
黒沢「別に、店やんないっすよ~」
教師「いやいや、店を経営しなくたって」
教師「こういうコスト伊敷診た胃なモノは、井木てく中でぜっ@@にひkつyyy」
長江 宗太「・・・え?」
黒沢「そんな、しび穴こと岩魚いでよ~#&」
黒沢「モッ都す%&&?がた‘!&」
長江 宗太(なんだ今の・・・)
長江 宗太(なんか、言葉が変な感じに・・・)
長江 宗太「ねぇ佐々木」
長江 宗太「いま、なんかさ、先生と黒沢の声、変な感じじゃなかった?」
佐々木「え%。#$月!@*なコエ都」
長江 宗太「うわあ!!」
教師「#‘(!’&#課とb@:?fdd?」
長江 宗太「え、あ、あの・・・」
長江 宗太(なんだ、なんか言われた?)
長江 宗太(ヤバイ全然分かんない・・・)
黒沢「#&&$イsヅmmdg!」
長江 宗太(黒沢も、なんか、笑ってる・・・?)
長江 宗太(ボケ振られたのか、えっとえっと・・・)
長江 宗太「え、なにこれ、ドッキリ?」
長江 宗太「みんなして変な声出してさ」
長江 宗太「事前に教えといて!」
長江 宗太「って、それじゃドッキリにならないか」
長江 宗太「あはは」
黒沢「・・・$%hグ桃k?」
長江 宗太(ヤバイ、外した!? 誰も笑ってねえ!)
教師「%&い老いk?」
長江 宗太(まずいまずいまずい・・・!)
長江 宗太「あ、あの、すいません、ちょっと体調悪いみたいで・・・」
長江 宗太「保健室、行ってきます!」

〇学校の廊下
長江 宗太(なんだよ、今の。意味分かんねえ!)
長江 宗太(みんなの声が、どっか別の国の言葉みたいに聞こえて)
長江 宗太(理解できなかった・・・)
長江 宗太(チャット?)
長江 宗太(そうだ、綾香)
長江 宗太(他のクラスの様子を教えてもらって・・・)
  綾香『@:駄ぐMaa#$!』
長江 宗太「うわああ!」
長江 宗太(書かれた文字もデタラメに・・・)
長江 宗太(俺の周りの言葉が「文字化け」してる・・・?)

〇学校の昇降口
長江 宗太「あ、あのすみません!」
用務員「%&#」Dlど?」
長江 宗太「いえ、なんなんでもないです・・・」
長江 宗太「あ、ねえ、ちょっと君!」
女子生徒「!@:sどGV。?」
長江 宗太「あああ、なんだよ、なんなんだよ!」
長江 宗太(誰に話しかけても「文字化け」して全然理解できねぇ)
長江 宗太(おまけに書かれた文字も読めない・・・)
教師「$%sK;@・><?」
長江 宗太「え」
教師「$%()VあdL?」
長江 宗太「あの、俺・・・失礼します!」

〇保健室
長江 宗太「学校中の言葉が「文字化け」してる」
長江 宗太「いや、もしかしたら学校だけじゃない・・・?」
長江 宗太「もしこのまま、誰の言葉もわかないままだったら・・・」
長江 宗太「と、とにかく、治るまで大人しくしてねぇと」
長江 宗太(げ、同じクラスの金子蘭・・・)
金子 蘭「・・・・・・」
長江 宗太「あー、えっと、どうもー・・・」
長江 宗太(コイツとは関わりたくねえんだよなー)
長江 宗太(いっつも一人で何考えてんだかわかんねぇ)
長江 宗太(なんか目つき悪いし髪ボサボサでダセェし)
長江 宗太(一緒にいると俺まで変人扱いされそうで・・・)
長江 宗太「あの、ちょっと休みたかったんだけど、先生いないのかな?」
金子 蘭「・・・・・・」
長江 宗太「あはは、そんな睨まないでよ、怖いなー。俺、なんかした?」
長江 宗太(なんなんだよ、こいつ。なんでこんな睨んでんだ)
長江 宗太「あ、先生いないなら出直すわ。じゃ!」
長江 宗太(さっさと離れよ。どっか、屋上なら隠れられるか・・・)
長江 宗太(って、えっ!!)
長江 宗太(なになになに、意味わかんない!)
長江 宗太(今日は一体なんなんだよ、最悪の日だ!)
長江 宗太「ううう、ちょ、やめて・・・」
金子 蘭「・・・せっかく、潜れてたのに」
長江 宗太「ううっ・・・」
長江 宗太「えっ?」
金子 蘭「せっかく深く潜れてたのに、アンタのせいで台無しだわ!!」
長江 宗太「潜るって・・・お前」
金子 蘭「何?」
長江 宗太「・・・分かる」
金子 蘭「は?」
長江 宗太「お前の言葉、分かる!」

次のエピソード:#2 俺はおかしくなんか無い

コメント

  • おお、ミステリアスな展開ですね!
    次回、この保健室であった女子高生がどういう人なのか気になります
    文字化けね…外国で暮らしてたことがあるので少し何かわかる気がします。人や日によって聞き取りやすい時やにくい時がありますから

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