"特別"な魔法少女

レモネード!

"特別"な自分に(脚本)

"特別"な魔法少女

レモネード!

今すぐ読む

"特別"な魔法少女
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇教室
クラスメイトA「ねーカラオケ行かない?」
クラスメイトB「いいね!行こー!」
市ヶ谷真帆夏「いいなぁ・・・・・・カラオケか」
市ヶ谷真帆夏「ま、私は貧乏だし誘われても行けないな」
市ヶ谷真帆夏「誘われたことなんて一度も無いけど」
市ヶ谷真帆夏「・・・・・・帰るか」

〇川に架かる橋
市ヶ谷真帆夏「雨かよ・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「傘忘れたし・・・・・・ちょっと雨宿りしようかな」

〇公園の砂場
市ヶ谷真帆夏「・・・・・・・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「退屈だな・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「毎日毎日同じことの繰り返し」
市ヶ谷真帆夏「ただのクラスの一員・・・・・・平凡な生徒」
市ヶ谷真帆夏「・・・・・・ただの出来損ない」
市ヶ谷真帆夏「あーあ」
市ヶ谷真帆夏「私に特別な力でもあればなー」
市ヶ谷真帆夏「眩しっ・・・・・・!」
リラエラ「その願い、ワタシが叶えて差し上げましょう」
市ヶ谷真帆夏「願い・・・・・・?それに、あなたは?」
リラエラ「ワタシはリラエラ、こことは違う次元からやってきました」
  モヤの掛かった影のような存在は、そう名乗った。
市ヶ谷真帆夏「違う次元?」
市ヶ谷真帆夏(くだらな)
リラエラ「あなたは特別になりたい、そうですよね?」
市ヶ谷真帆夏「なりたいも何も、特別なんて生まれつきのものでしょ」
市ヶ谷真帆夏「でもまあ、なれたら嬉しいかな」
リラエラ「特別になるという願い、このワタシなら叶えて差し上げることが出来ます」
市ヶ谷真帆夏「へぇ、私に何をくれるの?」
市ヶ谷真帆夏「模試で1位取れる学力?金メダル取れる運動神経?」
市ヶ谷真帆夏「それとも、誰からも好かれるコミュニケーション能力?」
リラエラ「ふふ、人間にとっての特別とはそんなものなのですね」
市ヶ谷真帆夏「じゃあ、あなたの言う特別って?」
リラエラ「ワタシの思う特別は、"唯一世界を守れる力"」
市ヶ谷真帆夏「なにそれ、もっと分かりやすく教えて」
リラエラ「この世界に侵攻する魔獣の存在は知っていますか?」
市ヶ谷真帆夏「魔獣?何それくだらな」
リラエラ「ワタシの次元の戦士たちは、魔獣と呼ばれる存在と激しい戦いを繰り広げてきました」
リラエラ「ギリギリで魔獣を食い止め続ける中、数匹の魔獣がこちらの次元の存在に気づいた」
リラエラ「そして、こちらの次元へと移動した魔獣が、この星に住む人々を苦しめている」
市ヶ谷真帆夏「苦しめてる?」
市ヶ谷真帆夏「そんな話聞いたこと無いけど」
リラエラ「この次元のほとんどの者は魔獣を見ることが出来ませんからね」
リラエラ「急に家や物が壊れたように感じるでしょう」
市ヶ谷真帆夏「心霊現象なら・・・・・・最近よく聞く」
リラエラ「さて、ここからが本題です」
リラエラ「今は魔獣災害に対して一部の魔獣を目視出来る者達による軍が対処に当たっているようですが、成果は芳しくない」
リラエラ「なぜなら、魔獣を倒せるのは魔法のみだから」
市ヶ谷真帆夏「魔法?」
リラエラ「ええ、ワタシの言う"特別"とは魔法の力のことです」
リラエラ「姿を変えて戦う戦士、"魔法少女"になりませんか?」
市ヶ谷真帆夏「それ、誰でもなれそうだけど」
リラエラ「この次元の住人の適性を調べましたが、なれるのは少女だけですね」
市ヶ谷真帆夏「少女なら誰でもなれんのかよ、くだらな」
リラエラ「誰でもではありませんが、それに・・・・・・今は貴女だけですよ?」
市ヶ谷真帆夏「私だけ・・・・・・」
リラエラ「貴女1人で魔獣から世界を救えば、これ以上無い"特別"になれるのでは?」
市ヶ谷真帆夏「特別・・・・・・」
市ヶ谷真帆夏「特別・・・・・・か」
市ヶ谷真帆夏(確かに・・・・・・魔法少女なんて特別の象徴)
市ヶ谷真帆夏(私もその手のアニメ好きだったし)
市ヶ谷真帆夏(胡散臭いし危なそうだけど、人生もうどーでもいいし、やってみるか)
市ヶ谷真帆夏「わかった、私を魔法少女に・・・・・・特別にして」
リラエラ「わかりました、ではこちらの契約書にサインをお願いします」
市ヶ谷真帆夏「契約とかあんのかよ」
  真帆夏は契約の内容を確認する。
市ヶ谷真帆夏(契約書のわりに見やすくて助かるな)
市ヶ谷真帆夏「えっと、魔法少女になった場合、契約者の同意無しに引退することを禁止する」
リラエラ「この場合の契約者はワタシですね」
市ヶ谷真帆夏「魔法少女としての活動が原因で怪我、死亡等の損害が発生した場合、全て魔法少女の責任であり契約者は一切の責任を負わない」
市ヶ谷真帆夏「・・・・・・ひどいな」
リラエラ「あくまで魔法少女に責任を取って頂く形になっていますので」
リラエラ「それよりルールの確認をお願いします」
市ヶ谷真帆夏「ルールの項目は・・・・・・これか」
市ヶ谷真帆夏(契約者の提示する任務には原則従わなければならない、魔獣駆除との関連が無いものは例外とする)
市ヶ谷真帆夏(同じ魔法少女に身体的危害を加えることを禁止する・・・・・・)
市ヶ谷真帆夏(魔法少女は私だけだし、これは関係ないな)
リラエラ「1度でもルールを破れば魔法少女でいられなくなりますので、ご注意ください」
市ヶ谷真帆夏「それで、サインすればいいの?」
リラエラ「はい、ここにお願いします」
  真帆夏がサインをすると、リラエラは満足そうに顔を上げた。
リラエラ「では、このマジカルステッキを」
市ヶ谷真帆夏「これを掲げればいいの?」
  真帆夏はマジカルステッキを掲げる

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:魔法少女の力

コメント

  • これはまたずいぶんと冷めた、自己肯定感の低い魔法少女でww 新感覚で楽しいです!
    契約書とその内容確認、後々に響きそうでイイですね!

成分キーワード

ページTOPへ