ジビエの姫

山本律磨

ワイルドキングダム!(後編)(脚本)

ジビエの姫

山本律磨

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〇寂れた雑居ビル
綾「~♪」
綾「ちょっとイメチェンし過ぎかな。つって」
綾「猟は一年目。仕事は三年目。恋は・・・」

〇事務所
綾「・・・?」
  『いい加減にしろよゆりあ!休みの度に、東京戻って・・・』
梶「お前、仕事舐めてんのか!そんなにこの町が嫌なら辞めちまえ!」
梶「・・・チッ!」
綾「・・・」

〇小汚い廊下
ゆりあ「・・・」
ゆりあ「・・・!」
綾「コーヒー、飲める方?」
ゆりあ「は、はい」
綾「私の時なんてもっと陰湿だったよ」
ゆりあ「え?」
綾「いやここじゃなくて高校の時」
綾「ブスとかブタとか。キモイとかゲジ眉とか」
綾「まあ、全部事実だったけど。太ってたし」
綾「だから早く社会に出たかった」
綾「仕事さえ出来れば誰にも何も言わせない。そんな大人の世界に早く行きたかった」
ゆりあ「大人の世界か。確かにそう考えれば・・・」
綾「そうだよ。群れて弱い者イジメするだけの無能な人間に居場所なんてない。それが、社会ってものよ」
ゆりあ「じゃ、弱肉強食ですねっ!」
綾「言うねえ~」
ゆりあ「ははっ」
綾「梶君、いや梶代表はちょっと頼りないけど私達の才能をちゃんと見てくれてる人よ」
綾「大人の世界は外見じゃないの。中身よ」
綾「女だからこそ中身で勝負しないと。ね?」
ゆりあ「は、はい・・・」
ゆりあ「弱肉強食!がんばります!」
綾「ガオー!」
ゆりあ「ガオー!」

〇スーパーマーケット

〇スーパーの店内
店員「2850円になります」
綾「・・・あれ?」
綾「す、すいません。財布職場に忘れちゃったみたい」
綾「全部キャンセルで。ゴメンナサイ」
店員「かしこまりました」

〇小汚い廊下
綾「ったくもう。我ながらアホかと・・・」

〇事務所
綾「ゴメン!誰か残ってる?」
綾「私、財布忘れて・・・」
綾「・・・え?」
「・・・え?」
「・・・」
梶「ああ、いや!これは、その・・・」
綾「・・・」
ゆりあ「財布・・・ここにありますけど」
綾「・・・」
綾「ありがと」
ゆりあ「あの・・・まだ何か?」
綾「・・・」
綾「何でもない」
ゆりあ「弱肉強食なんで」
梶「え?」

〇スーパーの店内
綾「あ、これも・・・」

〇本棚のある部屋
綾「こんなことがあるから・・・」
綾「こんなことになるから・・・」
綾「オシャレなんて・・・」
綾「お化粧なんて・・・」
綾「恋なんて・・・」
綾「恋・・・五年目」
綾「仕事・・・三年目」
綾「猟・・・」
綾「・・・」
綾「・・・猟」

〇黒
  『そりゃあどういう意味だ?』

〇立ち飲み屋
綿貫「何で俺達が今更鉄砲の使い方を教わんねえといかんのだ?ああ?」
綿貫「姫子ごときに教えてもらう事なんてねえぞ」
綾「そ、それは・・・」
隈川「まあ、分かるよ。我々も年だ」
隈川「だけど年だからこそ、今更変えられんものもあるんだ」
隈川「綾ちゃんも分かってくれ」
綿貫「ははっ。終わり終わり。この話ここまで」
綾「・・・」
宍倉「綾ちゃんもたまにはどうだ?」
鎌井「いいねえ~聞かせてよ」
宍倉「俺たちの知らん歌でも構わんぞ。パーッと歌って嫌なことは忘れるんだ」
綾「・・・」
綾「・・・」
綿貫「どうしたー?歌詞忘れたかー?」
隈川「リラックスリラックス~」
綾「・・・」
綾「恋、五年。仕事、三年。猟、一年」
宍倉「・・・うん?」
綾「弱肉強食なんです」
綾「一番だけが幸せになれるんです」
綾「一番賢い。一番可愛い。一番強い」
綾「一番ハンティングが上手い」
「・・・」
綾「だから、一番は怠けちゃいけない」
綾「犠牲を無駄にしちゃいけない」
綾「人間が一番強いなら、男が一番偉いなら、努力して、練習して、狩りをしないと!」
綿貫「・・・今日の酒はあまりうまくねえな」
綿貫「お勘定、ここ置いとくよ」
隈川「お疲れ」
鎌井「ま、またね。綾ちゃん」
綾「・・・」
宍倉「綾ちゃん」
宍倉「いや・・・乾さん。しばらくは本業の方に精を出しなさい」
宍倉「猟とは別の企画で町に関わるといい」
綾「会長・・・」
宍倉「今までありがとう。君のような都会の子が狩猟に興味を持ってくれて嬉しかったよ」
  『ありがとうございましたー』
綾「猟・・・一年目」
綾「諦めてたまるか」
  Tobe・・・
  &

〇けもの道
  INTERMISSION

次のエピソード:フィールドワーク!

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