とある王国の異世界冒険者問題

ぽんたろう

第1話『はじまりの村』(脚本)

とある王国の異世界冒険者問題

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〇地図
  これは、とある王国のどこかに存在する
  異世界者たちが住む村のお話
  彼らは異世界からやってくると
  なんやかんやあって村を作り出した
  なんやかんや持ち前のこだわりとスキルで
  国の危機を救うことに成功し
  国王から『冒険者』という称号を賜り
  そして、なんやかんやありつつもマンガを
  一大産業へと発展させ
  国に対して大きな貢献を果たすのだった

〇市場
  はじまりの村
  ◇異世界からやってきた転移者たちが
  居住している村。主な産業はマンガ

〇城の会議室
ユーリ「お前ら、難民から冒険者になったんだよな?」
石井「はい」
岩本「そうですね とりあえず無職から脱却できました」
ユーリ「・・・・・・」
ユーリ「何で、冒険に出ないんだよ!」
「えっ!?」
石井「その発想はなかった」
岩本「確かに」
石井「すっかりマンガ家だと思ってました」
岩本「同じく」
ユーリ「自称だろうが!」
石井「自称って犯罪者じゃないんだから」
岩本「自称マンガ家、、、 テレビのニュースで見るやつだ」
ユーリ「冒険に出てみたらどうだ?」
石井「だって、怖いですよ」
岩本「モンスターわんさかいるし」
ユーリ「あんなの雑魚だろ」
石井「騎士と一緒にしないでください!」
岩本「そうですよ!」
ユーリ「引きこもってんじゃねえ!」
岩本「建物からは出てますよ!」
石井「そうです!」
石井「最初の頃に比べたら十分な進歩です!」
ユーリ「変わんねえよ!」
ユーリ「そんなんだから、いつまで経っても 恋人が出来ないんだよ!」
「・・・・・・」
ユーリ「どうした?」
佐々木「これは何事ですか!?」
佐々木「さっき、物凄い地雷を 踏んだ発言を感じました」
佐々木「石井君、岩本さん!」
ユーリ「お前ら、本当に何なんだよ」

〇市場
伊藤「ここは異世界なのかな?」
伊藤「それとも外国?」
伊藤「私は確か、交通事故に遭ったんだよね」
伊藤「何でこんなところにいるんだろ」
伊藤「あとさっきから人がいない」
シャルティア「えっ!?」
シャルティア「女の子!?」
シャルティア「なんで?」
伊藤「人だ!しかも外人さんだ!」
伊藤「やっぱ外国!?」
シャルティア「この反応、、、」

〇城の会議室
岩本「緊急事態だ」
岩本「寝てる場合じゃねえ!」
佐々木「侵入者ですか!?」
  侵入者発見
岩本「これはただならぬ事態」
石井「即売会の時以外は、村は鎖国状態」
岩本「どうやって侵入したんだ!?」
佐々木「村の安全のためにもいきましょう」
石井「こう見えても、ボクシングの体験教室に 参加したことあるんで安心してください」

〇市場
シャルティア「じゃあ、あなたも交通事故に?」
伊藤「はい、、、」
シャルティア「大変だったね!」
シャルティア「でも、大丈夫だからね!」
シャルティア「生活なら保証してあげる」
伊藤「ありがとうございます!」
シャルティア「私の名前はシャルティア・グレーシア 騎士見習いやってます」
伊藤「い、伊藤っていいます」
シャルティア「よろしくね!」
伊藤「こちらこそ、よろしくお願いします!」
伊藤「というか、異世界から来た私に対して 何も違和感とかないんですか?」
シャルティア「免疫ついちゃった」
伊藤「免疫って・・・」
シャルティア「ここはそういうところなの」
伊藤「ていうか、私は本当に 異世界に来ちゃったんですね」
シャルティア「そうだね」
シャルティア「でも、大丈夫!安心して」
伊藤「えっ?」

〇建物の裏手
石井「あれ、女の子じゃないですか?」
岩本「間違いない」
佐々木「日本人ぽいですね」
「・・・・・・」
「異世界転移者だ!」
「・・・・・・で?」
「つまり、どういうこと?」

〇市場
シャルティア「ここは異世界から来た人たちで 作られた村なの」
伊藤「そんなことがあるんですか!?」
シャルティア「なんか、誰も独り立ちしなくて いつのまにか村になってた」
伊藤「それにしては、人っこ1人いませんけど」
シャルティア「みんな、シャイなだけだから」
伊藤「シャイ?」
伊藤「少し通ずるものがある」
シャルティア「そんなことしているうちに あそこに村人がいる!」
伊藤「どこですか!?」
シャルティア「そこのイワモト君、イシー、ササキ君!」

〇建物の裏手
岩本「ばれたね」
石井「名指しで呼ばれましたね」
佐々木「あれ絶対異世界人として あそこに呼ばれますよ?」
石井「ていうか、僕だけ呼び捨て?」
岩本「2人とも」
佐々木「なんです?」
岩本「今あそこに呼ばれて あの子と喋れる自信ある?」
石井「あったら、もう旅に出てますね」
佐々木「自分もガールズバーなんかに通ってないです」
岩本「だよね!」
「ハハハハ」
「・・・・・・」
岩本「ずらかるぞ!野郎ども!」
「承知!」

〇建物の裏手
シャルティア「あれぇ?」
シャルティア「逃げられた」
伊藤「なぜに?」
伊藤「警戒されてるんですかね」
シャルティア「多分、違う理由だと思う」
シャルティア「きっとイトーさんが女の子だから」
伊藤「そうなんですか!?」
シャルティア「う、うん」
シャルティア「とりあえず、寝る場所に案内してあげるね」

〇貴族の部屋
シャルティア「この部屋自由に使っていいからね」
伊藤「こんな豪華な部屋 使わせてもらっていいんですか?」
シャルティア「いつか女の子が来た時のために 作っておいたんだ」
伊藤「それならよかったです」
伊藤「というか、シャルティアさん以外に」
伊藤「女子はいないんですか?」
シャルティア「そこなんだよね」
シャルティア「なぜか、知らないけど 男子しか転移して来ないんだよね」
シャルティア「もう誰かの筋書きみたい」
伊藤「でも、最初に会えたのが シャルティアさんで良かったです」
シャルティア「ん?」
伊藤「あ、いや、何でもないです」

〇地下室
岩本「皆の衆、一大事でござる」
いのうえ「ついに恐れていたことが 起きてしまったんですね」
北川「はじまりの村始まって以来の危機ですね」
岩本「これは一大事であり 絶好の機会である!」
岩本「ちなみに、みんなはシャルさん以外に 最後に女の子と喋ったのはいつ?」
岩本「僕は3年前、コンビニへ行った時に バイトの子に『380円』ですと 言われて以来だよ」
北川「俺はここに来る3ヶ月前に クラスの女子に『ダサい』と 言われて以来ですかね」
いのうえ「中学卒業してから喋ってないです! ずっとシカトされ続けてます!」
「ついに始まったぞ!」

次のエピソード:第2話『始まらないはじまりの村』

コメント

  • 非モテ達が集まる場所へ突如現れた女子にパニック状態🤯そんなに慌てないでいいのにアタフタする姿に笑っちゃいますね😂
    男子達のドタバタを楽しんで読みたいので、一気読みさせていただきます😊

  • これは絶妙すぎる新キャラ様で✨ 『……難民問題』の設定に女の子1人加わったことで、「難民」改め「冒険者」たちの挙動不審さが増す不思議🤣 そして石井くんが相変わらず不憫で…😂
    お年頃の男女の転移者の村ということで、今後は恋愛展開も……なさそうですね、スミマセンでした🙇‍♀️💦

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