第1話 恋人と親友(脚本)
〇学校の裏門
咲須紗月「お待たせ!帰ろー!」
岡島有理乃「あっ、紗月」
岡島有理乃「ごめんね・・・・・・今日は待ち合わせしてて」
咲須紗月「誰と?」
岡島有理乃「彼氏、ほら、前に出来たって話た・・・・・・」
咲須紗月「・・・・・・・・・・・・」
咲須紗月「・・・・・・そっか、先約があるなら仕方ないね」
咲須紗月「じゃあ、また明日!」
岡島有理乃「明日ね〜」
咲須紗月「・・・・・・・・・・・・」
〇ゆるやかな坂道
岡島有理乃「ね、ねぇ・・・・・・」
四島裕太「なんだ?」
岡島有理乃「ありがと・・・・・・付き合ってくれて」
四島裕太「告白したの、俺からだろ?」
四島裕太「俺の方こそありがとう」
岡島有理乃(嬉しいな・・・・・・)
岡島有理乃(こんな私のことを好きだって・・・・・・言ってくれて)
四島裕太「あ、俺のアパートこっちなんだ・・・・・・」
岡島有理乃「あっ・・・・・・」
岡島有理乃「ね、ねぇ・・・・・・迷惑じゃなかったら、なんだけどさ」
岡島有理乃「ウチで夕飯食べていかない?」
四島裕太「え?いいのか?」
岡島有理乃「うん!」
〇アパートの台所
岡島有理乃「ただいま!」
四島裕太「お邪魔します」
岡島瑠里乃「お、お帰りなさい・・・・・・は、初めまして」
岡島有理乃「紹介するね、この子は妹の瑠里乃」
岡島有理乃「この人は、私の彼氏になってくれた裕太くん」
四島裕太「初めまして、四島裕太、よろしくね」
岡島瑠里乃「よ、よろしくお願いします」
岡島有理乃「じゃあ、ご飯作るね!ハンバーグでいい?」
四島裕太「ハンバーグか!楽しみだな!」
岡島瑠里乃(やった・・・・・・!)
〇アパートの台所
岡島瑠里乃「わ、私隣の部屋で食べてくるね」
岡島瑠里乃「恋人2人でごゆっくり」
四島裕太「気、使わせちゃったな」
岡島有理乃「瑠里乃は初対面の人と関わるの苦手なんだよね、人見知りでさ」
四島裕太「俺もいつか仲良くなれるかな?」
岡島有理乃「すぐになれるよ!じゃあ、冷めない内に食べちゃおう!」
四島裕太「うまっ・・・・・・!」
四島裕太「めちゃくちゃうまい!!」
岡島有理乃「よかった・・・・・・!」
〇アパートの台所
四島裕太「じゃ、そろそろ帰るわ・・・・・・寂しいけど」
岡島有理乃「そっか・・・・・・また明日ね!」
岡島瑠里乃「あ、あの・・・・・・」
岡島有理乃「ん?瑠里乃、どうしたの?」
岡島瑠里乃「き、気をつけて・・・・・・」
四島裕太「心配ありがとう、気をつけて帰るよ」
岡島有理乃「行っちゃった・・・・・・」
岡島有理乃「はぁ・・・・・・」
岡島有理乃「疲れたな・・・・・・」
岡島瑠里乃「お疲れさま、いい人風な彼氏だったね」
岡島有理乃「私には勿体ないくらい・・・・・・すっごくいい人だよ」
岡島瑠里乃「へー」
岡島有理乃「・・・・・・バイト行ってくるね」
岡島瑠里乃「無事だといいけどね」
〇通学路
四島裕太(めっちゃうまかったな〜・・・・・・)
四島裕太(学校はクソ面倒いけど、明日からも頑張れそうだ)
四島裕太「うぉっ!?」
四島裕太「だ、誰だ!?」
???「・・・・・・・・・・・・」
四島裕太「に、逃げねぇと!」
???「・・・・・・・・・・・・」
???「あたしの方が愛してるのに・・・・・・」
〇アパートの台所
岡島有理乃「ただいま・・・・・・」
岡島瑠里乃「お帰りなさい、お姉ちゃん」
岡島有理乃「瑠里乃!?・・・・・・起きてたんだ・・・・・・」
岡島有理乃「疲れた・・・・・・」
岡島瑠里乃「お疲れさま、今日も大変だったね」
岡島有理乃「大変だったけど・・・・・・」
岡島有理乃「楽しかったな・・・・・・」
岡島瑠里乃「あ、お風呂沸いてるからね」
岡島有理乃「うん、入ってきちゃう」
〇アパートの台所
岡島有理乃「いつもごめんね、もっと私の稼ぎがあれば、寝室のあるアパートに引っ越せるんだけど・・・・・・」
岡島瑠里乃「私は今の暮らしで満足してるよ」
岡島瑠里乃「満足、それが大事なんだよ」
岡島瑠里乃「求めすぎるから失っちゃう」
岡島有理乃「・・・・・・よく分からない」
岡島有理乃「私が裕太くんと一緒にいたいのは、求めすぎなのかな・・・・・・」
岡島瑠里乃「お姉ちゃんが本当に欲しいのは誰か、それが大事なんじゃないかな」
岡島有理乃「本当に・・・・・・欲しいの?」
岡島瑠里乃「すぐに分かると思うよ」
岡島瑠里乃「その時・・・・・・お姉ちゃんが満足する方を選べばいい」
岡島有理乃「私の・・・・・・満足・・・・・・」
〇アパートの台所
翌朝・・・・・・
咲須紗月「お邪魔します」
岡島瑠里乃「あ、紗月さん」
咲須紗月「瑠里乃ちゃんおはよう!」
岡島有理乃「紗月、今日も来てくれたんだ」
咲須紗月「当たり前でしょ、ほら学校行こう」
岡島有理乃「う、うん、ちょっと待っててね」
〇アパートの台所
岡島有理乃「ご飯、もう食べた?」
咲須紗月「まだ、頂いてもいい?」
岡島有理乃「もちろん!作ってくるね!」
咲須紗月「・・・・・・この部屋に、彼氏も連れ込んだんだ」
紗月は、小さなカメラを隠すように置く。
咲須紗月「なんでなの・・・・・・」
咲須紗月「あたしの方が先に好きだったのに・・・・・・」
咲須紗月「なんで裏切ったの・・・・・・」
咲須紗月「約束・・・・・・したのに・・・・・・!!」
〇アパートの台所
咲須紗月「ご馳走さまでした、今日も最高に美味しかった!」
岡島有理乃「良かった!」
岡島有理乃「紗月はいつも美味しそうに食べてくれるから、見てると幸せな気持ちになるよ!」
咲須紗月「有理乃が幸せならあたしも嬉しい!」
岡島有理乃「じゃあ、そろそろ出ないとか・・・・・・」
岡島有理乃「今日も頑張ろう!!」
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妹さん、ミステリアスな一面があって良いですね!
彼女の親友がよく相談に来ていたのでしょうか…🤔
彼氏を襲った通り魔は、まさか…😮
恋人と友達…彼女はどちらを選択するのか気になります…!
高校生ならではの感情(愛情)剥き出しのドロドロ展開!? と読んでいたら、妹さんが……恐ろしさが跳ね上がりますね!しかも、”咲須”さんって……
考えようによってはモテモテでうらやましい状況ともいえますが、きっとかなり気を遣って大変なんでしょうね。全員が何か訳ありな感じなのも(?)興味深いです。