殺し屋、出勤中。

吹宮良治

エピソード23(脚本)

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吹宮良治

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〇黒
  カチカチと音を鳴らす時限爆弾。
  タイマーは15分を切っている。
磯ヶ谷敏文(爆弾のセットは完了した。 あとは、ここが吹き飛ぶのを待つだけ・・・)

〇オフィスのフロア
磯ヶ谷敏文(ちょうどこの営業部が吹き飛ぶくらいの爆薬)
磯ヶ谷敏文(不破の正体を知るものは残らず消すことができる)
磯ヶ谷敏文(私が怪しまれぬよう、ギリギリでここを退室することにしよう)
星野千尋「・・・頼まれていた書類です」
磯ヶ谷敏文「すまないね、ありがとう」
石田克典「千尋ちゃん、元気なさそうだけど大丈夫?」
星野千尋「・・・いえ」
石田克典「ひょっとして不破さんのこと?」
星野千尋「・・・・・・」
石田克典「あの人のことは忘れなって。 だって殺し屋だよ?」
石田克典「漫画の世界だよ。普通じゃないよ。 やばいよ」
星野千尋「・・・分かってますよ」
石田克典「でも確かにあの人がいなくなってから、この営業部、テンション低いよね」
中堀伸介「そんなわけないだろ。 全く話さなかった人なんだから」
石田克典「・・・そうっすね」
中堀伸介「あの男のせいで、ここは結城さんも高井もいなくなったんだ」
星野千尋「私たちは巻き込まれたんですもんね」
中堀伸介「もうあいつの話は止めよう。胸くそ悪い」
石田克典「部長。新しい人、補充するんすか?」
磯ヶ谷敏文「そうだな。考えないとな」
石田克典「無口な人は勘弁してくださいよ」
磯ヶ谷敏文(そんな心配する必要はない。 お前たちは15分後に死ぬのだから)

〇高層ビル
不破誠「おそらく社員証は使えなくなっているはず。 このままでは中に入ることすら出来ない」
不破誠「くそ、時間がない!」
間瀬口徹「あれ、無口男? どうしたの」
不破誠「!」
間瀬口徹「辞めたって聞いたけど。 なんで辞めちゃったの? 仕事がきつかった?」
間瀬口徹「分かった、コミュニケーションが取れなかったからだ」
不破誠「頼む!」
間瀬口徹「え!?」

〇オフィスの廊下

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