HEAT

春島傑郎

2 熾動(脚本)

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〇埋立地
ゴミ処理場職員「なんだこれ・・・」
ゴミ処理場職員「先輩!」
ゴミ処理場職員B「こっちもか・・・」
ゴミ処理場職員「こっちもかって・・・まさか」
ゴミ処理場職員B「あぁ・・・ あちこちでネズミが焼き払われてる」
ゴミ処理場職員「悪戯とかでしょうか?」
ゴミ処理場職員B「わからん・・・」
ゴミ処理場職員「まぁ駆除してくれたとでも思いますか」
ゴミ処理場職員B(人をやる前に動物で試す・・・ そんな話を聞いたことがある)
ゴミ処理場職員「どうしました?」
ゴミ処理場職員B「あぁ、いや何でもないよ さぁ仕事だ仕事」

〇黒

〇おしゃれなリビングダイニング
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)「おかえり」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「ただいま」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)「・・・」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)「朝飯食うか?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「うん でも先に風呂入ってくる」
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)(夜通しどこに行ってたんだ?)
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)(それにあの妙な臭い・・・)
健御 公英(タケミ ヒロヒデ)(何かが焼けたような・・・)

〇白いバスルーム
  少し頭が痛い
  異能の副作用か・・・?
  いや、どうでもいいか・・・
  一晩でコツは掴んだ
  今日の夜にでも会いに行こうか・・・

〇黒
  吉田所長

〇東京全景

〇施設の入口
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(流石にこの時間には居ないだろうか・・・)
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(でも・・・ 無関係な人が居る時間は避けたい)
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(空振りなら・・・ 下見と情報収集だな)
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・」
  運試しといこうか・・・
???「・・・」

〇警察署の廊下
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(扉の向こう・・・ 灯りが点いてる?)

〇おしゃれな居間
吉田所長「今日も来てもらってすまないね」
実行犯の女「職場よりもっといい場所あると思いますけど?」
吉田所長「職場だからこその背徳感・・・」
吉田所長「誰かが来るかも知れないこのスリル・・・」
吉田所長「最高に興奮するだろ?」
実行犯の女「いやらしい人 先にシャワーを浴びて来ます」

〇廊下の曲がり角
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「ビンゴ」

〇清潔な浴室
実行犯の女「・・・」
  覗く趣味は無いが・・・
  目視しないと難しいんでな
実行犯の女「きゃっ!!」

〇黒
「異能者に弁の権利無し」
  あぁ・・・
  間違いなくお前だな

〇清潔な浴室
実行犯の女「誰なんです!? 叫びますよっ!!」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「ご自由に・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「できるなら」
  この女は手を下していなかった
  逃げられないよう進路妨害していただけ
  だから特別に・・・

〇おしゃれな居間
吉田所長「さぁ私は準備万端だぞぉ」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「それは良かった」
吉田所長「な、なんだお前」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「また来るって言っただろ?」
吉田所長(あの女の弟・・・ どうしてここへ?)
吉田所長「出ていきたまえっ!!」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・」
吉田所長「な、なんだ? この黒い塊・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「よ〜く見れば解るんじゃない?」
吉田所長「・・・」
吉田所長「うわぁっ」
吉田所長「そ、そんな・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「お前ら姉ちゃん殺しただろ?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「だから殺した」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「態度には気を付けた方が良い」
吉田所長「私は殺してなんかない・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「利き腕は右かな・・・」
吉田所長「・・・?」
吉田所長「うわぁぁぁば 熱い、アヅァ、ひィイ」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「大袈裟だな それくらいじゃ死なない」
吉田所長「ひ、左腕がぁ・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「次は利き腕を狙う」
吉田所長「わ、わかった・・・何でもする」
吉田所長(コイツ・・・なんで異能が使える?)
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「なぜ姉ちゃんを殺した?」
吉田所長「き、危険な異能者だと 《フラット》にタレコミがあった」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「《フラット》・・・?」
吉田所長「異能アンチの団体だ 私はそこの管理をしているんだ」
吉田所長「《フラット》の皆に言われて仕方なく──」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「余計な言い訳は要らないな」
吉田所長「はいっ!!」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「タレコミは誰からだ?」
吉田所長「須藤だ! 彼が情報を持ってきた」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「フルネームと特徴」
吉田所長「須藤・・・なんだったかな」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・」
吉田所長「た、武だ! 須藤武!」
吉田所長「これは《フラット》の連中と撮った写メだ」

〇黒
  この左の・・・
  黒い帽子の男が須藤だ
  歳は45くらいだったか
「異能者に弁の権利無し」

〇おしゃれな居間
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「須藤は現場にいたか?」
吉田所長「あぁそうだ・・・ 彼が斬り付けたんだ」
吉田所長「計画も彼が立てた」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(もう1人は須藤で間違いなさそうだな)
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「須藤の居場所は?」
吉田所長「住所までは知らない」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・」
吉田所長「《フラット》の集会所を教える」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「他に関わった者も残さず送れ 個人情報も全部だ」
吉田所長「お、送った・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「瀬古・・・」
吉田所長「そいつは雇った興信所の男だ」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「現場にいた3人とコイツで全部だな?」
吉田所長「あぁ・・・そうだ」
吉田所長「明日にでも《フラット》の連中を集めよう」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「明日・・・?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「それは無理だろう?」
吉田所長「・・・?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・」
吉田所長「待て・・・待って・・・ 私はまだまだ役に──」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「性善説と性悪説ってあるだろ?」

〇公園の砂場
  子供の頃、ペットボトルの中に虫を入れて
  そこに少しずつ水を入れて遊んでた
梓真(アズマ)の幼少期「・・・」
  溺れまいと足掻く姿を応援するんだ・・・
  でも助かって欲しい訳じゃない
  最後はきっちり死ぬ事が重要なんだ
  つまり・・・
  俺は命の価値に区別をつける人間で
  無価値と思えば平気で奪う人間
甕速 梓咲 (ミカハヤ アズサ)「こら!梓真!」
  姉ちゃんに怒られて改めたけど・・・

〇おしゃれな居間
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「その姉ちゃんをお前らが奪った」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・だろ?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「”人間は”とかデカい括りは解らないけど・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「俺とお前は”性悪”で・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「そしてお前は”無価値”・・・」
吉田所長「待て待て・・・謝る 本当に申し訳なか──」
吉田所長「ぎ ぃ い゛い゛ぁ あ あ゛あ゛あ」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「豚肉はじっくり時間を掛けて火を通すのが良いらしい」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「次はミディアムにしよう」
吉田所長「も、やめ゛ぇて! だ ず ・・・け へ ・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「あぁ大丈夫大丈夫」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「安心して・・・」
  助からないから・・・
  吉田所長
  
  及び
  
  実行犯の女

〇東京全景

〇開けた交差点
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(次は瀬古と須藤だな・・・)
???「こんばんわ〜」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「!?」
「・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「あんた誰だ?」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「隼瀬 天馬いいます」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「あれ!? 自己紹介タイムちゃうの?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「まぁそう構えんなよ 甕速 梓真 君」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(俺を知ってる・・・)
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「アイツらの仲間か?」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「ちゃうちゃうっ! 敵ちゃうよっ!」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「いや〜でもえげつない異能やなぁ」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「スカッとした?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(コイツ・・・見てたのか?)
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「あぁ・・・ ネズミを焼いた時の方が心が傷んだよ」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「なんぼかスッキリするよなぁ 復讐しても意味ないなんてエアプや」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「その異能どうやって手に入れたん?」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「君のとちゃうやろ?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「よく解らないが、姉から俺に移った」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)(よく解らんか・・・)
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)(AI診断の精度はほぼ100% あのレベルの異能持っててステージ2は無い)
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)(有り得へんけど やっぱホンマに移ったんか・・・?)
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「どうした?」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「いや、随分素直に教えてくれるなぁ思て」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「アハハ・・・」
「・・・」
「・・・・・・」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(・・・殺す)
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)(まぁそうするわな)
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(消えっ・・・?)
隼瀬 天馬「目視せな無理なんやろ?」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「タメの間に消えたらいける思たけど その通りで良かったわ」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「いつの間に・・・ 異能者だな?」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「そやで 僕の異能は・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「『僕の事を知覚できんくなる』や」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「やけにアッサリ教えるな・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「僕は殺す気ないっちゅうねん」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「これはお近付きの印や」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「お近付き・・・?」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「《フラット》の連中の事はずっと気になってたんや」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「そこに彗星の如く現れた梓真君・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「痺れたで〜 あの躊躇の無いやり口」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「まだ続けるんやろ?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「一人やと色々しんどいてぇ」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「僕は戦闘向きちゃうけど ごっつい役に立つ自信あるで」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「やから僕も仲間に入れて」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「断れないんだろ?」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「うん無理❤ 知らん間に横おると思う」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(色々と知られ過ぎてて面倒だが・・・)
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(異能者の駒が増えるのは悪くない・・・か)
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)(隙を見せたら殺してやる・・・)
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「信用してへん感じやな〜」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「この状況で信用する方がどうかしてるだろ」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「それに顔も見えないしな」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「見たらイケメン過ぎて自信喪失すんで自分」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「はぁ・・・」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「それにこっちも殺されかけて信用できてへんねん」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「そんな奴に顔見せるかい」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「ってコラ どこ行くねん!?」
甕速 梓真 (ミカハヤ アズマ)「瀬古という男の所だ」
隼瀬 天馬(ハヤセ テンマ)「えぇっ!? ハシゴ殺人すんの?」
隼瀬天馬(ハヤセ テンマ)「置いてかんといて〜」

〇おしゃれなリビング
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「・・・」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「まだテレビ見てんのかよ」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「とっくに寝る時間だろ?」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「マシュマロくれたら寝る」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「ダメだ! もう歯磨きしたろ」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「・・・」
瀬古 ヒカル(セコ ヒカル)「ボケ・・・」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「・・・」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)(去り際にボソッとなんか言われたな・・・)
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「・・・さて」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「残りの仕事を片付けるか・・・」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)「・・・」
瀬古 高虎 (セコ タカトラ)(こんな時間に誰だ・・・?)
  十中八九・・・
  面倒な野郎だな

〇黒

〇研究施設の廊下
ASH隊員「おい止まれ」
ASH隊員「例の遺体です」
甕速 梓咲 (ミカハヤ アズサ)「・・・」
ASH隊員「確かに・・・」
ASH隊員「烏丸さんがお待ちだ・・・急げ!」
ASH隊員「ハッ!」

次のエピソード:3 接炎

コメント

  • 想像していた以上にダーク寄りの主人公で震えました🥹
    なんらか葛藤のようなドラマを挟むのかなぁと思いきや、一切の躊躇なくターゲットを処する展開に痺れます😖
    一話の居酒屋でのシーンから姿が見えていた彼は…もしや異能が移る前から何らかの目的があって、主人公をマークしていたのでしょうか…🤔
    おそらく今後、姉の婚約者さんが事件を通して主人公に気づいていくのでしょうが…どんな展開になるのか楽しみです✨️

  • TapNovelの中で飛び抜けて刺激の高い作品ですね。いきなり復讐の大半を遂げてしまったので、ここからは復讐だけでなく、大きな組織との対立が軸なっていきそうですね。
    スチルの見せ方が効果的に働いていて格好良いです。天馬が背後を取ってるシーンはセリフだけで表現出来ないので痺れますね😆😆😆

  • 春島さんこんばんは!
    てんまめちゃくちゃいいキャラしてますね〜彼も犯罪者なのか、顔を見せないのもエセ関西人ぽいのも胡散臭くて最高です!こうやってヴィランズが増えていくのでしょうか
    だめでも応援したくなります

    あと子供の頃の虫を水に入れるエピソード、怖いですね😵
    しかも殺し方?いたぶり方が今の殺し方そのまま..!!
    続き読みます

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