妖怪探偵アムロ

ミレティー

第11話 願い・思い(脚本)

妖怪探偵アムロ

ミレティー

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〇開けた景色の屋上
朝夢ミキ「アムロ?」
すみれ「あれは一体・・・・・・」
アムロ?「泣いてんのか? いつもの俺、アムロだぞ?」
朝夢ミキ「違う・・・・・・」
朝夢ミキ「違うっ!──」
アムロ?「すぐにわからせてやるよ お前の命を、いただいてな!」
アムロ?「おっと」
朝夢ミキ「お兄ちゃん」
朝夢 零「妹に手を出すなっ!」
アムロ?「フン!まあいいや」
アムロ?「またな」
朝夢 零「待てっ!」
朝夢ミキ「アムロ・・・・・・」

〇綺麗な一戸建て

〇おしゃれなリビングダイニング
朝夢ミキ「アムロ・・・・・・」
すみれ「零さん、でしたよね?」
すみれ「何か知ってるんじゃないですか?」
朝夢 零「・・・・・・・・・」
朝夢 零「以前、アムロと会った時、 アイツの中にただならぬ 気配を感じてた」
朝夢 零「そして、アムロの秘密を知った」
ミキの父「秘密?」
朝夢 零「アイツにはもう一つの人格・『阿夢露』が 存在している」
朝夢ミキ「『阿夢露』?」
ミキの父「カッケーな!」
朝夢 零「『阿夢露』とは・・・、 死神の中でも恐れてられる 妖怪以上の存在」
すみれ「妖怪以上の存在・・・」

〇魔界
  3000年前──
  この世界がまだ妖怪の時代だった。
  多くの妖怪、悪霊の更に上に立つ存在、
  それが『死神』。
  その中の一人が阿夢露だった。

〇おしゃれなリビングダイニング
ミキの父「だが、話はそれだけじゃないだろ?」
朝夢 零「あぁ」
朝夢 零「実はもう一つ気になることがある」
朝夢ミキ「本?」
朝夢 零「ここに記されているのは、死神に関わる 禁断の樹・『妖夢樹』だ」
ミキの父「『妖魔樹』?」

〇魔物の巣窟
  謎の巨大樹・『妖』
  人類が誕生する以前にあったという
  謎の樹。
  人の魂を喰らうことで生き続けると
  言われている。
  1000年前──
  死神達は人間を殺し魂を奪い、
  『妖魔樹』に魂を喰らわせた
  しかし、何故その樹が今も生き長らえて
  いるのかは分かっていない。

〇おしゃれなリビングダイニング
すみれ「そんな恐ろしい樹が存在するなんて・・・・」
ミキの父「なるほど・・・、 『妖魔樹』が死神に関係あるってことか」
朝夢ミキ「アムロは?」
朝夢ミキ「アムロはどうなの?」
朝夢 零「確かにあれは阿夢露だ」

〇黒
  阿夢露の力は完全に目覚めてはいないが、
  いずれ、アムロ自身が消滅するのは
  時間の問題。

〇おしゃれなリビングダイニング
すみれ「不完全な姿ということですよね」
朝夢 零「あぁ」
朝夢 零「だが、アムロが奴に呑まれるのも 時間の問題だ」
朝夢ミキ「そんな・・・」
ミキの父「けど、方法がないわけじゃないだろ?」
朝夢 零「アムロが阿夢露を押さえ込めば、 まだ間に合うかもしれない」
朝夢ミキ「アムロ」

〇屋根の上
阿夢露「・・・・・・」
阿夢露「お前の中は本当にあの女が大事か?」

〇黒
アムロ「何言ってる?」
阿夢露「本当はそんな事どうでもいいんだろ?」
阿夢露「何もかも忘れて、 フツーの人生を送りたいんだろ?」
アムロ「そんなわけないっ!」
アムロ「ロアは俺の大事な・・・」
阿夢露「あの女はそう思ってるか?」
阿夢露「アイツはお前を利用しているだけ」
アムロ「だまれっ!」
阿夢露「まあいいや、俺には関係ないし」
阿夢露「そろそろ寝てろ」
アムロ「待て──」

〇屋根の上
阿夢露「フン・・・・・・」

〇空

〇線路沿いの道
すみれ「停電!?」
朝夢ミキ「まさか、アムロ!?」
すみれ「行ってみようっ!」

〇崩壊した噴水広場
阿夢露「まだまだか」
「待てっ!」
阿夢露「誰か思えばお前らか?」
朝夢 零「阿夢露! 今すぐアムロを解放しろっ!!」
阿夢露「嫌だっと言ったら?」
朝夢 零「お前を倒すっ!」
ミキの父「俺もだ」
阿夢露「役立たずなお前に何が出来る?」
ミキの父「確かにな」
ミキの父「だがこれ以上・・・、 娘の悲しむ姿を見たくないっ!」
阿夢露「ウザい奴らだ」
ミキの父「くっ・・・」
朝夢 零「父さん!」
阿夢露「チョロいな」
朝夢 零「よくも!許さんっ!!️」
朝夢 零「やあっ!」
朝夢 零「何!?️」
「他愛もない」
朝夢 零「くそ・・・・・・」
阿夢露「今度は俺の番だ・・・」

〇崩壊した噴水広場

〇住宅街
朝夢ミキ「まさかっ!」
すみれ「急ごうっ!」

〇荒廃した遊園地
朝夢ミキ「ここ・・・」
朝夢ミキ「アムロと来た遊園地」
すみれ「これは・・・・・・」
「遅かったな」
朝夢ミキ「阿夢露!!️」
阿夢露「よお、妖術師の小娘」
朝夢ミキ「アムロを返して!」
阿夢露「嫌だね」
朝夢ミキ「ならっ!」
すみれ「ミキちゃん」
阿夢露「お前らもこんな風になりたいのか?」
朝夢ミキ「お父さん!お兄ちゃん!!」
すみれ「そんなっ!」
阿夢露「大したことない奴らだ」
すみれ「許さないっ!」
阿夢露「フン」
すみれ「うっ!」
朝夢ミキ「すみれちゃんっ!」
阿夢露「次はお前だ」
朝夢ミキ「仕方ないっ!」
朝夢ミキ「力づくで!」

〇水玉2

〇荒廃した遊園地
阿夢露「どうした?さっさと来いよ」
朝夢ミキ「くっ・・・」
朝夢ミキ(やっぱり、私には・・・・・・)
朝夢ミキ「うっ!」
阿夢露「手始めに、お前から殺すか」
朝夢 零「みっミキ・・・」
ミキの父「やめろ」
すみれ「ミキちゃん!」
阿夢露「フッフフフ」
朝夢ミキ「くっ・・・」

〇黒
「ここはどこだ・・・」
「俺は・・・」
  ・・・・・
「誰か、誰か呼んでる・・・・・・」
  ・・ムロ・・・・・・。
  アムロ・・・・・・

〇荒廃した遊園地
朝夢ミキ「くっ!」
阿夢露「チッ!」
阿夢露「フン!やるじゃないか」

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