作者実話怪談

おけの

友人の家(脚本)

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〇実家の居間
  小学生低学年のころ
  
  友人の家で起こったお話です
おけの「今日はぬいぐるみで遊ぼー」
もじゃこ「じゃ、たくさんぬいぐるみを 持ってこなくちゃね」
もじゃこ「音楽隊の結成だー!」
おけの「私はトランペットー」
おけの「誰か階段を上がった?」
もじゃこ「え、まだ誰も帰って来てないよ」
もじゃこ「2階、確かめてくる・・・」
おけの「時々、もじゃこの家は こういうことあるんだよね・・・」
おけの「もじゃこは怖くないのかな」
もじゃこ「誰も居なかったよ」
おけの「・・・そっか ・・・続きやろ」
もじゃこ「そうだね!」
しおり「今日はもう遅いから帰りな」
おけの「しおりお姉ちゃん! もう帰って来たの。 時間が経つの早いなぁ」
しおり「さ、明日も遊ぶんだろ。 帰った、帰った」
おけの「はーい! またね、もじゃこ」
もじゃこ「また明日────」
おけの「もじゃこー! 今日も遊ぼー」
しおり「今日はいないよ・・・」
おけの(今日のしおりお姉ちゃん、 いつもと違って怖い・・・)
おけの「い、いつ帰って来ますか?」
しおり「さぁ?」
しおり「上がって待ったら?」
おけの「うん・・・お邪魔します」
しおり「敬語もろくにできねぇのかよ」
しおり「・・・・・・」
おけの(雰囲気が怖い。 いつもは優しいのに、なんか変だ・・・)
おけの「・・・・・・やっぱり、帰ります」
しおり「わたしが怖いんだろ?」
おけの「い、いえ、そんなことは・・・」
しおり「帰りたくもなるよなぁ? 怖いんだもんな」
おけの「い、いえ! お邪魔しました──!!」
  3日後──
もじゃこ「この間ね、しおり姉ちゃんが エレベーターで幽霊に取り憑かれて 大変だったんだよ」
もじゃこ「エレベーターの中に座り込んで、 ぶつぶつ独り言言い出したのー」
もじゃこ「霊媒師さんに見てもらったら、 しおり姉ちゃんは取り憑かれやすいんだって」
おけの(あれからもじゃこに言えなかったけど もしかしてあのときの しおりお姉ちゃんは・・・)
おけの「そうなんだ。 大変だったんだね・・・」
しおり「久しぶり! 元気にしてたか?」
おけの「は、はい!」
しおり「暇が出来たら釣りに 連れて行ってやるからなー」
おけの「楽しみにしてます!」
  しおりお姉ちゃんは、
  
  何事もなかったかのように
  
  優しくなってました。
  あの時のしおりお姉ちゃんは
  
  
  一体、なぜあんな態度になったのか──
  家の中の怪奇現象を起こしてる奴が
  
  しおりお姉ちゃんに
  
  取り憑いてたとしか思えません──

次のエピソード:実家

コメント

  • 子供目線から見たら、年上の人が急に豹変して威圧的になるのってかなり恐ろしいですよね……しかもその原因が……
    もじゃこさんがさらりと霊のことを言ってのけるところが何だか微笑ましいですw

  • もじゃこ…霊が取り憑くってさらっと言ったな…。というかお馴染みの友達がお馴染みの名前で出てくるのほっこりしますね。名前もかわいいし。
    階段登ったやつと同じかどうかはわかりませんねぇ。エレベーターから持って帰っただけかも知れませんしね。
    ツレの話じゃあ、僕も前持って帰ったことあります。

  • うわー!なかなかゾクゾクしました!
    取り憑かれて性格変わるのは怖いよね。
    次回作も楽しみにしています☺️👏👏👏

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