〇謁見の間
黒騎士アレックス「大臣殿、国王の具合はいかがです？」
大臣「アレックス殿か・・・余り思わしくありませんな」
黒騎士アレックス「いつ頃から体調を？」
大臣「二か月程前ぐらいからですかね、急に血を吐いて皆大騒ぎになりまして・・・」
黒騎士アレックス「なるほど・・・ちなみに帝国が攻め込んで来たのは？」
大臣「国王が倒れて、半月程経ってからですかね・・・ただ・・本格的な戦いはアレックス殿が助太刀した時ぐらいですかね」
黒騎士アレックス「え!?じゃあ助太刀した時以外は、戦って無いって事ですか？」
大臣「はい」
黒騎士アレックス（おかしい・・・あのエメルダが大人しく陣に籠っているとは・・・）
水国兵士「お知らせします、帝国が攻め込んで来ました!!」
大臣「何と!?すぐにエドワードを呼んでくれ、私は王に知らせてくる」
水国兵士「は!!」
黒騎士アレックス「待ってくれ、大将はわかるか？」
水国兵士「えっと・・・たしかモヒカン頭の・・・」
黒騎士アレックス「ラングルフか・・・ありがとう」
水国兵士「いえ、失礼します」
水国国王「エドワードよ、すまぬが出撃してくれるか？」
エドワード「もちろんです、国の為喜んで向かいます」
黒騎士アレックス「国王、私達も出撃します」
水国国王「アレックス殿、すまぬ」
スカーレット「父上、私も出撃しますわ」
水国国王「何と!?お前は駄目だ!!その身に何かあったらどうする!!」
スカーレット「この目でアレックス様の戦いを見て見たいのですの、お願いします」
黒騎士アレックス「では、私の共を姫様にお付け致しましょう、腕は私が保証します」
水国国王「わかった、どうせ言っても聞かないのはわかってるしな」
スカーレット「ありがとうございます」
「では、出撃します!!」
水国国王「頼んだぞ・・・ゴホゴホ」

〇湖畔の自然公園
四天王ラングルフ「さてと、ほどほどに戦って戻るわよ」
帝国兵「は？ほどほど・・・にですか？」
四天王ラングルフ「ええそうよ、ただし本気で戦わないと、死ぬわよ」
帝国兵「は!!」
帝国兵「お知らせします、敵軍出撃してきました!!」
四天王ラングルフ「黒騎士は出てきた？」
帝国兵「は!!先陣で出てきました」
四天王ラングルフ「ふぅん、じゃあ私も出ようかしら」
帝国兵「は!!」
黒騎士アレックス「うぉぉぉぉ!!」
帝国兵「うっ!!」
帝国兵「強い・・・」
帝国兵「無念!!」
スカーレット「凄いですわ・・・あれがアレックス様の強さ？」
ライアス「そうっス、あれが兄貴っスよ」
トーマス「本当に、戦場では鬼神如きの強さです」
スカーレット（凄い・・・凄すぎますわ・・・エドワードもそれなりの強さですが、アレックス様はそれ以上ですわ）

〇湖畔の自然公園
四天王ラングルフ「うふふ、久しぶりね黒騎士」
黒騎士アレックス「ラングルフ!?まさか出てくるとは!?」
四天王ラングルフ「貴方が出て来たなら、私じゃないと勝負にならないでしょ？」
黒騎士アレックス「一騎打ちか、望むとこだ!!」
四天王ラングルフ「いくわよ!!」
黒騎士アレックス「ぐっ!!やるな!!お返しだ!!」
四天王ラングルフ「うっ!!やるわね、流石黒騎士ね」
スカーレット「アレックス様!?」
ライアス「ちょっと姫様危ないっスよ!?」
スカーレット「でもアレックス様が・・・!?」
トーマス「大丈夫です、兄者が負ける訳がありません!!」
スカーレット「ですが・・・そうよね、アレックス様が負ける訳ありませんわね」
スカーレット（アレックス様、勝ってくださいませ・・・）
四天王ラングルフ（うふふ、少しは本気を出さないとヤバいわね）
四天王ラングルフ「コレはどうかしら!?」
黒騎士アレックス「ぐっ・・・流石ラングルフ!!こちらも行くぞ」
四天王ラングルフ（うっ・・・これ以上はマズいわね・・・引き際かしらね）
四天王ラングルフ「全軍撤退するわよ!!」
黒騎士アレックス「何!?待て!?逃げる気か!?」
四天王ラングルフ「うふふ、戦略的撤退よ、またね黒騎士」
黒騎士アレックス（あのラングルフまであっさり引くとは・・・何かあるな？）
スカーレット「アレックス様、お怪我はありませんか？」
黒騎士アレックス「スカーレット殿か、問題はない」
スカーレット「そうですか・・・よかった」
水国兵士「スカーレット様、大変です、国王陛下がお倒れに・・・」
スカーレット「え？お父様が!?」
黒騎士アレックス「スカーレット殿、すぐ城に戻らなくては」
スカーレット「ええ、すぐ戻りましょう」

〇謁見の間
スカーレット「お父様のご容態は？」
大臣「正直に申し上げますと、かなり厳しい状況でございます」
スカーレット「そんな・・・お父様・・・」
黒騎士アレックス「大臣殿、ちょっと・・・」
大臣「はい、なんでしょう？」
黒騎士アレックス（ゴニョゴニョ・・・）
大臣（わかりました、すぐ手配します）
黒騎士アレックス「後は・・・そこの兵」
水国兵士「は!!何でございましょう？」
黒騎士アレックス（ゴニョゴニョ・・・）
水国兵士「は!!すぐに!!」
黒騎士アレックス（ふぅ・・・コレでわかればいいのだが・・・）